男女の違いが何をわける?
出生前診断、性別の告知は推奨されていない
妊娠6ヶ月検診の時、
小児科の先生が、エコー検診に同席したいと
見学に駆けつけた。
小児科先生:あれ、男の子?えっ、
(何やら、影が映ったらしく、小児科先生の驚いた声が聞こえた)
産婦人科先生:あっ、それは・・・
小児科先生:男の子の影じゃない?えっ
産婦人科先生:染色体検査やってるんで、結果は出てるんですけど。
小児科先生:えっ、ホント?
男の子なんて、めずらしい!
(検査結果を見ながら、驚いたように話す)
私:えーー!!男の子なんですか?
何日もかけて女の子の名前を、考えてたんですよ。
18トリソミーってほとんどが、女の子ですよねー。
男の子は、少ないし重症度が高くて死産も多いと書いてました。
産婦人科先生:倫理的な問題で、性別は伝えないことに決まっているんで、伝えてないんですよ
(真面目な産科先生は、何で言っちゃうのよって感じがにじみ出ている)
小児科先生:エッ、そうだったの?
言ってなかったの……?
じゃあ、聞かなかったって事で……
産婦人科先生:性別は、伝えない事が決まりになっているので、私からは何も言えません
聞いちゃいましたよ。
なかった事に、誰もがしたかったけど
もう、今更なかった事には
何をどう頑張ったからと言って
出来るわけがなかった。
秘密を守秘してきた先生、
暴露してしまった小児科先生
暴露されてしまった私
誰もが、それぞれ違った意味で
あっちゃー(+。+)と
ドチャクソな雰囲気になってしまった
完全な不意打ちだったが
名前を決めたかったので
性別をハッキリ知れた事は
ありがたき事だった。
出生前診断、性別を伝えなかった理由
産婦人科の先生は、聞いてもいないのに、
性別は教えられないって、何度も言ってた理由・・・
分かった気がした。
18トリソミーの男の子は、発生頻度が少ないだけではなく
流産・死産の可能性も高く、障害重度も女の子に比べて高い場合が多い。
産婦人科先生は、妊娠中に
胎児の治療制限や、出産方法を考えなければいけないから、
性別を教えるって事の意味合いを重く考えていたのだ
早く、夫に伝えたい
女の子の名前を考える事を、あまりにも楽しんでいたので、
あれは、何だったんだろう??
あの楽しいひと時は、何だったんだろう?
夫に一刻も早く話したくて、仕方ない衝動にかられた。
気がつくと病院の入口を出た所、速効で電話をしていた。
私「大変な事になりました。なんと、男でした」
夫「男?男の子ってわけ?」
私「そう、100%男の子」
夫「100%ってなんで、言える?先生は、言わないって言ったのに何で分かったの?」
私「今日、小児科の○○先生いるでしょ・・・」長いので割愛★事情や経過を説明する。
夫「男って、すぐ死ぬって事なんじゃないの」
私「せやねん。男の子やよ。えらいこっちゃや」
話したいの気持ちと、
この人しか分かってくれないと言う気持ち
自然と声は大きくなり、
周りの目なんて気にせず饒舌になっていた。
入り口で、タクシーを待つ老夫婦が、
半分発狂しながら、
大声で電話している妊婦姿の私をジロジロと見ていた。
妊婦全員が、穏やかにゆったりした妊婦生活を送っているわけではないし、
性別に、こだわり発狂する事だってありますよ。
『元気だったら男でも、女でもどっちでも良いです』
等という言葉も
健康でもないし、
こんな状況じゃ男か女かめっちゃ大事ですよ、
生きて産まれて欲しいんですから
私は、妊婦にかけられる安易な言葉が大嫌いで、
妊婦扱いされる事が最高に嫌だった
なんだか、老夫婦に駆け寄って、
今までの経過を一気に話したい気持ちがしたが、
何も知らない平穏な老夫婦に、
そんなサイコパスな奇行が出来るはずもなく帰路についた
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