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006 プロジェクトリーダーは、まんがでGo!

コミュニケーションの一つとしてまんが(絵)を使ってみてはどうだろか?
自身は以前からこの手法をよく使っていましたが、最近はこういった手法も「グラッフィックレコーディング」とか「マインドラッピング」などという確立した手法として認知され、そのプロフェッショナルも登場してきました。
プロジェクトリーダーは全体を俯瞰する視座が要求されるポジション。全体を把握するには図解が一番分かりやすいと思いませんか?ならばこれを利用しない手はありません。リーダーにとってはプレゼンテーション能力はとても大事なスキルの一つ。マンガコミュニケーションを貴方の武器にしてみては如何でしょう。

1. グラレコ(グラフィックレコーディング)とは

簡単に言うとよくTV番組でキャスターが出す「ピクチャーボード」のようなもの。関係図であったり、経緯・変化であったり。議論と背景を認知するためのもの。古くは紙芝居と言っても良いでしょう。(年代バレます(笑))

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2. 何故、マンガが効果的なのか?

マンガや絵というのは万国共通で、異なる言語でのコミュニケーションにはかなりの効果を発揮します。そして日本の漫画文化は世界でも最高レベル。といっても、漫画家のような素晴らしい絵を描く必要はありません。簡単な絵と構図で十分。でもここには深いノウハウがあるのも事実です。しかし、我々一般人がこの手法を使うにはそれほどハードルは高くないようです。

youtube.com/watch?time_continue=22&v=dJ8t579IOUo&feature=emb_logo

私が比較的この手法に抵抗感が無かったのは新人の頃にマニュアル作成をやらされた(いや、させて頂いた!)のが根底にあるのかもしれません。もともと字が下手であったということもあり、だったら絵で描いた方が早いじゃない?、というネガティブな背景もチョットありました。

マニュアルの目的は、文や絵を使いユーザーに使い方を説明するという極めてシンプルなもの。当時は最低レベルの出来でしたが、そんな経験もあり大きなプロジェクトで製品を世に送り出す時には、マニュアルについてもかなり熱をいれました。ドメインやターゲットにより、どこに視点を置くかなど、マニュアルライティングもとても奥深いものがあります。

3. 会議を絵にする

「百聞は一見に如かず」という諺が示す通り、視覚は瞬間的な把握にとても効果が高いのです。人間の頭の構造も文字認識は高度な部類であり、次に口語認識、そして視覚認識は一番低次元領域で行われると言われてます。つまり、人間にとって画像で見たものの方が理解が早いようです。つまり、ここを利用しましょう!という理屈なんです。マンガとまでいかなくても図解を意識すると良いかもしれません。

多様なセクションからの参加者が集うMtg。議論がSpecificなところに突入すると付いてこれない人がいるのは当然です。そんなとき、背景や関係を図にして書いておくと、付いてこれなかった人にはとても役に立つんです。言葉だと瞬時で消えてしまいますが絵ならしばらく残りますよね。膠着したMtgやサクサクとMtgを進めるのにとっても有効です。

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最近はMtg議事録をスマホで撮ることが増えてきましたが、どうですか?意外と見返さないものですよね。どうせ画像ならば「絵・画」にしたストーリーで頭に保存したほうが人間の記憶には残りやすいものです。

4. プロジェクトレビューでの事例

私が良く使う手法の一つ。壁にプリントアウトされたデータやメモ、写真をどんどん貼っていく方法。皆の持つ資産やアウトプットを借用しちゃいます。そしてその関係を線で繋いだり、順番を入れ替えたり。マインドラッピングの手法に近いかもしれませんが、絵を創作しなくても済む!と言ったメリットがあります。

実は、この手法が海外で受けました! ベトナムでのとある場面。
上司:君たちのデータの取り方やまとめ方は違うんだよ。(by 英語)
現地Eng:どこが違うのでしょうか?
上司:基準とする値とか、その特性値とか、注目順位とか・・・
現地Eng:それらはここにありますが・・・
上司:どこに書いてあるの?そのデータはどこ?!私のポイントは、、、

なんて、状況で膠着状態が2時間。現地会社の社長も同席している中、どうもお互いが否定的なマズイ雰囲気になってきました。理解出来ない→理解したくないモードへ突入。
ここで、現地の方のプライドもあるので、マインドラッピングを使用。ホワイトボードを急遽3枚用意していただき、彼らの持つ資料やデータをペタペタ貼りつけます。そして、私の上司が言っていることは、この順番がこうで、ここのデータを詳しく表現したのがコレで、説明資料のシナリオはこうすれば分かりやすいでしょ? とすると足りない資料とデータはこれになるんですよ~ といった図解説明を開始。ここでランチタイム。

Mtg風景

これは、とても新鮮だったようで、午後からは現地社長が他部署のメンバーも呼んできて「これ勉強になるから見ておけ!」みたいな指示を出したようです。
こうなるとレビュー会が、発表大会に様変わり。やる気満々、皆が参加し始めて、自己アピールさながら用意されていなかった資料まで持ってきて貼るような熱量。これですよこれ!現地社長のメンツも立ち、自分達のやった事は間違いではなく、足りなかったのはここだったんだ、それだけだ!という理解。白熱教室はこうして終了し「彼らは笑顔になり、自信を持った」ということ。皆Happyですよね。

5.貴方の強みに

日本人のコミュニケーション能力、そして書類上手な文化はまんが手法を付け加えるととても価値あるスキルに変化します。皆が参加して、成果の価値を共有し、学びもある、まさしく建設的なMtgが可能となります。やってみて損はありません。まんがコミュニケーション、面白じゃないですか!



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