中学生、教室の窓辺で(日記1)
日記 2/6 am3:30
中学生の頃、まだまだ何にでもなれるはずだったのにもう何かにしかなれないみたいな的の外れた諦めを抱いていた少女の私は、教室の窓側の席で窓の向こうに見える巨大なビル群をよく眺めていた。
私はその中の1つのビルの屋上からいつも飛び降りていた。人差し指と中指を私という人間の足に見立ててる感じで、それがトテトテと歩いていって、屋上の端から飛び降りていた。
もちろん実際の私の身体(実際だなんてどうやってわかるんだろう?)は教室の中に座ったままだったけど、それを繰り返すことでエクスタシーに近い何かが生まれて心は穏やか(快感の後に現れる一種の、賢者モード)にもなった。
妄想自傷に過ぎないかも🦆だけど、教室の、クラスメイトの雑音が聞こえるあの、自分の身体の内側ではもう抑えきれない時間の中でのアレは、きっとあの頃の私に必要なものだったと思う。それが少女というか細い言葉に集約されていくことの理由の一つだと思う。
飛ぶことと堕ちることは同時に起こっているんだと思うし、ビルから落下した死体のいつだってぐちゃぐちゃなソレは、「やっと戻れたんだね」って抱きしめてあげたくなるほど、真下のコンクリートに馴染んで還っていく。
「勇気一つを友にして」のイカロスの翼が私にも生えたらとても嬉しい。あの歌やたら好きだったな。