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本屋さんで紙の本を買う日
予算を決めて、本屋さんで紙の本をどんどんカゴに入れ、ばばん、とたくさん買う。
そういう遊びを最後に楽しんでから、もうずいぶん経った。
なぜなら、引っ越しに伴って蔵書を大量に手放し、ほぼ電子書籍派になったから。
紙の本はいつか手放すことになる、でも電子書籍なら飽きても家が狭くなっても売ることはないから、ずっと手元に置いておける。
そんな理由で、紙の本はリトルプレスや絶版本(滅多に買い直せないもの)数冊のみを残して、ほとんど売ってしまった。
でも、紙の本が売れないと、出版業界も本屋さんも作家さんも、困る。
それは自分もよく知っている。
本屋さんには本屋さんにしかない魅力があって、図書館でもネットショップでも出会えないような本と出会い、紙の本の手触りを感じることができる。
だから、またやろう。紙の本を買う祭りを。
【本屋さんで紙の本を買う祭り】
・本屋さんに行き、紙の本をあれこれ物色してカゴに入れていく。
・予算(5,000円)に収まる分を選び、購入する。
・買った本は、その後手放してもOK。
これが個人的に決めた祭りの条件。
ずっと手元に持っておきたい本、となると、かなり選択の幅が狭まってしまうので、「本屋さんだからこそ出会えた本」という出会いを大切にして、買って読んだ本は手放してもOKということにした。
買うことが大事だから。本屋さんの在庫としてずっと燻らせるより、一度買って世の中に流通させたほうがずっといいから。
ということで、記念すべき第一回目に購入した本がこちら。
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●穂村弘『迷子手帳』(講談社)
●くどうれいん『桃を煮るひと』(ミシマ社)
●友田とん『百年の孤独を代わりに読む』(ハヤカワ文庫)
穂村弘作品は中高生ぐらいの頃から狂おしいほど好きで、当時出ていたエッセイや歌集を読み尽くすくらいの勢いで読んでいた。
最近はそこまでの熱量で読む機会は無くなったけど、新刊を見て久しぶりに読みたくなり購入。
お金のない学生時代に、主に図書館などで読んでいたので、穂村弘さんの本を新品で購入するのは何気に初めてかもしれない。わお。
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この本、角に丸みがあって装丁が絶妙に可愛い。
革のカバーがついたビジネス手帳みたいな、セミマットな質感。
中身は買ったその日に読了。
大好きだった穂村さんのエッセイ、そのままの温度感。うれしかった。
象にパイナポーと林檎をあげようとする話がよかったな。
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これは買おうと決めていた本。
くどうれいんさんの『わたしを空腹にしないほうがいい』を読んでからずっとファンで、『桃を煮るひと』も出てわりとすぐに読んだのだけど、欲しいタイミングで本屋さんに行けず、ずっと買えていなかった。
しかも特典付きの、ビニール包装付き!
ビニール包装、普段はいただけないのだけど、この本はきれいな状態で買いたかったからうれしい。
ちびちび読み返す時間がとにかく至福。
本当の本当に買えてよかった……。
この本は手放さずに置いておくと思います。
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三浦しをんさんや吉田篤弘さんら四人による『「罪と罰」を読まない』という読書会本がとても好きで。
この本が本屋さんにたくさん面陳されているのを見て、きっと『「罪と罰」を読まない』と似た本だ!と直感し、嬉しくなって購入。
まだ読んでいないけど、とても楽しみ。
〜迷って買わなかった本たち〜
『百年の孤独』も同時に買いたかったけど、いや、『代わりに読む』を読めばきっと読みたくなるだろうからまだ買わなくて良し、と思い一旦保留に。
タイトルが最高、と思った松田青子さんの短編集。
もともとチェックしていた作品だったので、今日買わなくてもきっといつか読むだろう、と思い断念。
SNSでめっちゃ見かけた本!と思い手に取った。
ほぼ買うつもりになってたけど、『迷子手帳』と比べた結果、今日は穂村弘さんを読みたい気分だと思ったので棚に戻した。無念。。
国語教材に関する仕事をしているので、日本語や古典についての本を買ってみたくて選んだ一冊。
迷いに迷って買わなかったけど、そこそこ未練が残っているので次はそのあたりのジャンルを中心に探してみたい。
カゴを持って本屋さんでうろうろ迷ってる時間、めちゃめちゃ楽しかった。。
また近いうちにやりたい。
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