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マーダーミステリー気づき② -マダミス選び、本場中国はどうしてるの?-

 マダミス選び、本場中国はどうしているの?というのが今回のテーマです

 私の私による私のためのメモ第二弾。今回は本場中国では、おそらくめちゃくちゃたくさんの数のマダミスが存在しており、その中からどうやって遊ぶ側はマダミスを選んでいるのかを調べてみました。

 日本ではネタバレのマナーなどまだユーザーの善意にお任せしているところもあり、ミステリーホテルやホテルアルバートほど注意喚起も公式がはっきりユーザーに明示していないのもあり、じゃあ本場中国のマダミス公式はどうしてるんだろ?と思った次第であります。

 それにマーダーミステリーで遊んでいると、まだ意外と狭い身内でわいわい遊んでいる感を覚えます。というか店舗で遊んでて絶対何人か同じ人と遭遇してる感じがします。私があまり人の顔を覚えずマスクをしているのもあってアレではあるんですけど、すごい狭い界隈だなと思いました。だからこそ、そんな狭い界隈の中で「この分野はなくしたほうがいいんじゃないか?」みたいな意見を見てしまうと、今話したようにそんなに人口もいないし、ゲームの数も(note/pixiv/booth)まだ500以下なのに、そこまで制限する必要はあるのかな?とか、色々考えて「じゃあ日本以上の規模で広がっている分野やジャンルについて本家本元、本場の中国ではどうしているのだろう?」と考えて、今回の話に至るわけです。(前置きが長い)

 ちなみに自分の大学の専攻は東洋史で第二外国語は中国語ではありましたが、今ではほとんど記憶にございません。学ばなかったも同然の状態です。全て忘れました、鳥あたまなので。そこで今回の件も調査はGoogle先生に頼りました。そのため、つまりはあくまで素人がざっくり検索して調べた程度だということをご理解ご承知ください。

 それではまずは中国で『マーダーミステリー』とはどういう定義をされているのか見てみましょう。以下がそのリンクです。

 ここで大事な文章は以下です。

你所担心的不应该是怎么玩,而是怎么选。不论你是推理型玩家,戏精型玩家,感性型玩家还是佛系玩家,总有适合你的那一款。毕竟每个好剧本,都期待着与你的美妙邂逅。
作者:WTF随便
https://www.bilibili.com/read/cv3921388/ 出处: bilibili

 要するに「遊び方より選び方を心配しているかもしれないけど、あなたがどんなPLであろうとも、必ずあなたに合うゲームが見つかるよ!」みたいなことを言ってます。中国でこんなふうに言われているなら、普通に本場ではやはり遊び方ではなく選び方が重視されているのだと思いました。それとこのサイトの最後らへんに未プレイ者が選べるような仕組みがあることも説明されています。

 つまりプレイしてない人用に、自分に合ったものを選べるように、おそらくシステム面からみて正直な感想で評価している口コミサイトっぽい何かがちゃんと存在するのではないかと考えて調べました。すると一応それっぽいサイトが見つかりました。中国のweiboです。中国版ツイッターみたいなとこですかね。ここでは『#谋杀之谜#』『#剧本杀#』というタグがつけられて、PLによるマーダーシステムの感想・批評が投稿されていました。その内容はというと、システム面の評価、ゲームの難易度、初心者でも遊べるかどうか、具体的にどこがどう感動できるのか、などなどです。中には未プレイや経験者の人にオススメするかしないかというのも記載ありました。また中国ツイッターweiboでは第三者から見て「ネタバレだろう、これは」みたいな感想や批評を誰かがするとコメントに「ここにネタバレできる対話コミュニティ作ったから、ここに参加してみんなと語り合えばいいよ」ガイドする文化が出来上がっておりました。親切ですね! 逆にいうと、そのコメントがなければ問題ない感想や批評ということなのでしょう。

 それではその「ネタバレに当たらない」と判断された中で、具体的にどんな感想があったかというと「想定の時間枠はどのくらいか」「その中で自分たちはどのくらいでクリアしようとして、実際にどのくらいクリアできたか」「導線が弱いかしっかりしているか」「犯人を確定させる方法がわかりやすいかどうか(導線のこと?)」「評判通りか、そうでないか」「内容に不具合があるかないか」「没入型(なりきり型? 世界やキャラ性を堪能するタイプ?)かそうでないか」「謎が作品に関連しているかどうか」「作家が表現したいことを理解できるかどうか」「初心者にオススメできるか」「経験者にオススメできるか」「推理するのに特定の知識(歴史やSFなど)を必要とするのかしないのか」「泣きのポイントが入っているかどうか(エモいかどうか?)」「男性向けか女性向けか」「一部のキャラに初心者には難しいものがいるかどうか」「推理重視プレイヤーに合うかどうか」「なりきり重視プレイヤーに合うかどうか」「殺人事件を追いかけるプレイヤーにオススメできるかどうか」「殺人事件が起きるかどうか」「テキストがわかりやすいかどうか」などなどです。

 ということで本場中国でも中国版ツイッターでこれだけの情報を「ネタバレ」と判断されないで感想・批評として投稿されているのだし、上記の情報くらいは日本でも問題ない感想として含んでもいいのではないでしょうか? 日本もそこは本家本元中国と同じ感想基準を踏襲していいのではないでしょうか? ……などなど思っちゃいました。もちろん中国と日本は違いますので、同じラインでは語れないとは思うんですけど、こうやって中国ではちゃんと遊ぶ側に親切になってネタバレガイドラインが運用されているわけなので、そうやって選ぶ側に親切だからこそプレイ人口が増えたのではないかとも思うので……。やっぱりそこまで事前情報を隠さなくてもいいのでは?という気持ちは今よりいっそう強くなりましたね。遊ぶ側としてはお金や時間を費やす以上は、そこは自分に合うゲームを選別したいです。

 実際「これはネタバレじゃないよ」と判断された呟きの中で、どんな形で批評されているのかサンプルとして以下にリンクを貼ります。過度にネタバレに配慮している方について、当然中国のゲームで日本には渡ってきていないもので今後日本に輸入される可能性もあるので、少しの情報でもネタバレだ!と思ってしまうのであればクリック推奨しません

 ちなみに以下が「ネタバレだ」と判断された呟きです。上記と比較してみると面白いことに気づくかもしれません。推理ロジックの流れやトリックやギミックを詳細に呟きすぎると「ネタバレ」判定をくらうのかな?とも。

 また中国のマダミス感想を眺めていると面白いことがわかりました。

 こちらの中国ツイッターの投稿感想をみていると、どうも本場中国でも『なりきり重視PL』と『推理重視PL』がいるようで。この辺はどこの国でも同じなんでしょうかね。「このマダミスはなりきり重視PLに合っている」「パッケージから推理重視PLは嫌がるかもしれないけど、推理重視PLでも満足できるからやって!」みたいなものがチラホラと。おそらく「導線はなくていいキャラになりきることを大事にし、他のPLを観察したりキャラの気持ちになってミッションを遂行し、その世界そのものを堪能するほうを重視する」のを『なりきり重視PL』(キャラになりきってキャラの感情や動機や人の観察で犯人を割り出し、物語に入り込むことを優先?)、「(情報フルオープンなら)証言やアリバイや物的証拠から犯人を割り出す導線がしかれており、(情報フルオープンでなくても)その状況から人とやり取りしながら推理して犯人を見つけ出すことを重視する」のを『推理重視PL』(物的証拠や証言、アリバイメインで推理?)と分けているのでしょうか?(推測で曖昧ですがニュアンスは合っているはず……)そしてこの両者が同じゲームに参加すると、どちらかが楽しめなくなる(喧嘩になる??)(相性が悪い??)のもわかっていて、だからこそよく「××型PLは、このゲームに合っている!」というのを感想や批評の中に入れているのでしょうか。つまりやっぱりマッチングが重要で、このマッチングはPLとゲームのことだけじゃなく、PL同士のマッチングーー(店舗や野良オンラインの場合は)なるべく楽しむ方向性が同じPLが集まるような卓も大事なのでは? 日本も早くそこも大事だと認識してほしいなあと思ったりなんだり。両方のタイプのPLが混ざっていたことで不穏な空気になっている卓を何度か見かけたことあるので……。

※「色んなタイプのPLが混ざったほうが楽しいよ! 情報から推理するよりキャラになりきって駆け引きするほうが大事! 導線なんて、なくたっていいじゃん!」という考えは既に『なりきり重視PL』の考えなんですよね……。ほんと、少なくとも私はこの手のタイプとは相性が悪いので……。だからこそパッケージでわかるようにして、うまく遊ぶ場所を区分けできればいいんじゃないかなあとは。

 あとは調べて面白かったのが以下のサイトにでもあるように中国でも『エモさ』が問題なっているようで笑っちゃいました。

 他にも以下の呟きのように、中国では数が多いので、どうしてももう内容じゃ差別化できなくなってきており、みんな似たようなコンセプトだから、あとはキャラクターで差をつけるしかないみたいなことを言っている人も。やがて日本も数が増えすぎると、そうなってしまうんですかね。ーーまあ、今、日本の場合は情報を隠すあまり、似たようなコンセプトなのかどうかさえわからない状態なんですが……。

 どちらにせよ日本でも、もっとシナリオ数が増えてきたのなら、中国と同じ基準の感想や批評が許される環境になってくれないと、さらに自分にあったものを選べなくなると思うと、なかなかアレな先行きを想像して頭を抱えてしまうのでありました。もう少しSNSでの感想について未プレイ者が判断できるくらいには自由に言える空気になってもらえたらなあ。

※「入れようかなぁ、どうしようかなぁ、入れたらこんなのマダミスじゃないって言われるかなあ」と思っていたギミックが、今回の調査ついでに本場中国ではマダミスだと認められていることがわかったので、そういう意味でも今回調べて良かったなあと思いました

※次の内容は『マダミスの区分け』か『GMレスのユドナリウム マダミスリスト』のどちらかを予定してます

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