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インプロ修行の進捗、YouLISにおける迷走、の段
ごきげんよう、鳥居です。
6月になりましたね。
みなさま元気に過ごされてますか。
昨年、2023年9月から始まった、インプロショー
『YouLIS』
先日の開催で6回目の公演を終えました。
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インプロ初心者のわたしが、なぜか主催のゆうりくんに誘われ、なんだかんだとここまでやってきました。
前回はなんとゆうりくんがフランスでパティシエの修行中(※ウソ)(フランスにいるのはほんとう)とのことで、主催抜きでやりました。
そんなのもありなの、この催し。
以前にも3回目を終えたところで振り返りの記事を書いたのですが、
せっかくなので、同じくまた3回の本番を経てみての振り返りをしてみようと思います。
いいとこ①
「リピーターさんが増えた!」
パフォーマンス形式は、ざっくりいうと
①お客様にインタビューを行う
②インタビューから出てきた要素で、俳優たちが即興劇を行う
というもの。
このフォーマットでやる即興劇は、お客様の話す内容や人柄に大きく左右される。
そのため、何度やっても毎回違う内容のパフォーマンスになる。
そのため、いちど「楽しかった!」と思ってもらえたのなら、「また観に行きたい!」と思ってもらえるのは想像がつく。
つまり楽しかったと思ってもらえてるっぽいですね。ありがたいありがたい。
しかもそれだけでなく、さらにもう一歩深い意味での「リピーター」が増えている。
それは①のインタビューを受けてくださるお客様が増えている、ということ。
以前に自分のエピソードをわれわれに提供してくださったお客様が、またこの場を訪れて、また自分の大事な人生のエピソードを預けてくださってる。
これはとてもとても貴重でありがたいことですね。
わたしは演劇などの「フィクション」とわれわれの「現実」は切り離せないものだと思ってるのですが、
現実にある要素を「フィクション」の中で扱うとき、「現実の人々をいたずらに消費すべきではない」と思っています。
なにをもって「消費」というのかはむずかしいけれど、観た人が「この作品は私たちを曲解しているー!傷つけようとしているー!」と思ってしまったらダメだと思う。
そこんところ、『YouLIS』がとっているパフォーマンス形式というのはとても繊細なことをしている。
ある人の人生をあれこれ聞いて、その人の目の前で、その人の人生にインスパイアされた即興劇をやるのだから。
「インタビューにまた参加しよう!」と思ってくださるお客様が増えたというのは、つまりわれわれが、少なくともその人のエピソードを大事に扱えている証左と言えるのかもしれない。
引き続き、だいじにやっていきたい。
いいとこ②
「新たなメンバー編成!」
新メンバーが増えました!
どま、こと三戸海実さんです!
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どまが参加した経緯としては、
あるメンバーが「本番の日出られないかも!」と言い出しまして、
「さすがに3人じゃむずかしくね?誰かに手伝ってもらおう!」
ということで、第1回を観てくれたどまにお願いしました。
なんやかんやあって、結局全員出られたのでこの日は5人で上演しました。(なんだったんだ)
この日は「出られないかも!」と言ってた子にいろいろありまして、「開演時間までに会場に辿り着けるのか!?」チャレンジが繰り広げられ大盛り上がりでした。
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どまは一応準レギュラー的扱いになるのですが、それによって、正規メンバーが「休んでもヨシ!」になりました。
わたしもなんやかんやと舞台をやっていたり、他のメンバーもさまざまの演劇の企画やイベントをやっていたり、普通に日々の生活も忙しいので、毎回予定を合わせるのが大変です。
引き続き2ヶ月に1回くらいの頻度でこの催しはやっていきたいので、欠員補充ができるのはとても助かります。
どま、サンキュー。
実際、第5回はゆうきがおやすみ、第6回はゆうり(言い出しっぺ)がおやすみという編成でやってみた。
変化があるって、いいこと。
わたしも休んでみたい。そのうち休んでみせるぞ!
(休むことを目的にしているわけではない)
あとどまは普通に変な人なので、メンバーが変わった、というだけ以上に面白くて新しい風を吹かせてくれている。
どま、サンキュー!
悩み①
「サステナブルな催しとは?」
サステナブル、すなわち持続可能な催しにしていくには?
ひとことでいうと、「最近赤字気味!」という体感があります。
そもそも演劇って、残念ながらお金になるものじゃないとは思ってます。(悲しいことだけど……)
職業として「俳優」をやってると胸を張れる状況にある人は少ない。わたしもそう。
インプロは身一つでできるので、他の上演形態に比べたら遥かにコスパが良い。
われわれはあれこれ小道具を用意はしているけど、どれも私物や簡単なもので、そんなにコストはかかってない。
なにより会場として利用させていただいてるAFTER PARTY TOKYOさんにはたいへんよくしていただいている……。
出演している俳優ズとして、「◯人くらいのお客様いたらいいよねー」というふんわり目標がある。
AFTER PARTY TOKYOさんはものすごく頑張れば30人くらいのお客様にお越しいただける会場なのだけれど、我々の催しの内容的に、希望としては多くてもその半分くらいが限界かなぁと思っている。
けど、その心配は無用なくらい、毎回なかなかお客様の数は伸びない。
うーん、なんでだろう。
宣伝が足りない?
リピーターさんも多いと言ったけど、一度行ったら充分と思ってる方も多い?
それはそうとして、メンバーのこえだについて、わたしがとても尊敬しているポイントがある。
それはこえだが「お金を稼ぐことを目的にするのは違う」とはっきり言ってくれること。
心配症で不安症気味なわたしは
「赤字じゃない!?どうしよ!?」のほうに気持ちが振れそうになりがちなのだけど、こえだのことを思い出しては少し冷静になれます。
大事なのはわれわれが続けていけること、
お客様に楽しんでいただくこと、
みんなで素敵な時間を共有すること。
そこに立ち返ることができれば、この催しはたぶん大丈夫。
でもでも!毎回お客様の人数に不安な思いを抱えたくないので、安定してちょうどいい人数のお客様にご来場いただけるよう、引き続きがんばります。
このnote記事もそうだけど、「へー、鳥居そんなことやってるんだ」がより多くの人に届いたらいいな……。
「なんかやってるね!」という認知はされていってる気がするので、継続は力なり。
この催しに限らず、引き続きお客様をたいせつに。
悩み②
「なんかもうちょいインプロしたほうよくない?」
わたしがこの催しに参加することを決めたのは、ゆうりが誘ってくれたから。
彼とはある演劇のワークショップで一緒になって知り合ったのだけど、それを経てわたしは「この人、信頼できる!」と思っていた。
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わたしがこの催しへの参加を続けているのは、このメンバーがとてもいいなと思っているから。
わたし以外のみんなは数年にわたりインプロを続けてる人たちで、それぞれの個性のバランスがよく、いいチームだなぁと常々思う。
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それはそうとして「わたし、この人たちとまだ共通言語が違う瞬間、あるな」と思う。
人としてはわかりあえてる(と思ってる)けど、なんかパフォーマーとしてわたしが彼らの目標や価値観を理解できてない瞬間あるかも。
わたしにとってのインプロは、YouLISで学んだことがほぼすべて。
それに対して、他のメンバーはもっといろいろな状況で、いろいろな人たちと渡り合ってきている。
ここまでインプロ修行してみて、「インプロは戯曲に沿って行う演劇よりも観客とパフォーマーの垣根が低めだなぁ」と思う。
また、台本を覚えて、稽古を重ねて、ある程度の「完成品」を提示する演劇とちがって、「インプロは作品が未完成のままお客様に提示されることも普通にあるなぁ」とも感じる。
もちろん毎度完成は目指しているけど、トライアンドエラーの「トライ」を繰り返す過程を見せる、というのもパフォーマンスに含まれてる感じがする。
(この辺はインプロの赤ちゃんであるわたしが、たった6回本番に挑んでみて勝手に感じていること。
インプロの猛者の皆さんからしたら失礼なこと言ってたらどうしよ、ごめんね。)
最初はなるたけみんなに合わせ合わせでおとなしくやってきた(つもり)なんだけど、最近はわたしも「ディレクション」というのをちょっとやっています。
ディレクション、つまりは演出ですね。
パフォーマンス中に「◯◯やってみて」「相手を見て」「◯◯って言ってみて」などのように、外側から役ではなく俳優に直接話しかける。
場合によっては「一旦止めます」「今のなしにしよう、戻ってもう一度」みたいなのもやっていい。
たぶん、ここんとこがアドリブとかエチュードとかとちょっと違うっぽい。
繰り返しになりますがわたしここでしかインプロやってないインプロの赤ちゃんなんで、インプロについてはここで起こったことを観察して解釈して獲得したことしかわかりません。
↑つまり、この状況を脱出したいってコト!
ですので他のメンバーがやってる他のインプロショー見にいったり、機会があれば他のインプロショーに出てみたいなーと思っている。
まとめ『YouLIS』はまだ続くよ!
そんなわけで、6回の本番を経てのいろいろを綴ってみました。
次はゆうりくんの帰国後、8月か9月くらいに実施する予定です。
9月ともなれば、もうこの催しも1周年になってしまいますね。すごいや!
毎回思うのだけど、ほぼ同じメンバーで同じテーマで何度も本番を行えるって、とても素敵な試みだなぁとしみじみ。
継続して取り組めるというのは、毎回良かった点悪かった点を洗い出し、課題がはっきりして成長につながりますね。
そして何度やっても新鮮さをもたらしてくれる「ひとりひとりの人生」というたいせつなテーマに感動せずにはいられません。
この催しは「みんなの、わたしたちの人生を肯定したいよね」というのが根幹にあります。
誰の人生もすてきなのさ!みんなしあわせになあれ、というおまじないをかける夜。
今まで来てくれたみなさん、ほんとうにありがとうございました。
気になってるみなさんも、どうぞ人生に乾杯しにきてみてね。
これからもがんばるぞ。
これからもよろしくね。
では、またね!
鳥居志歩
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今日は発泡酒じゃなくてビールにしようって思えます。