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インプロ修行の進捗!YouLISふりかえり、の段!


ごきげんよう、鳥居です。

昨年の九月より、ゆうり(安童有都さん)、こえだ(是枝季予枝さん)、ゆうき(海原優騎さん)とともに『LIFE IMPRO SHOW』という即興劇の企画に取り組み始めました。
二か月に一度、継続的に上演しており、先日三回目の公演を終えたところです。
今年も引き続きこれくらいのペースで、やっていくことになるかと思います。

まだまだ手探りですが、このように同じフォーマットを継続して上演する、という機会はなかなかないので、「せっかくなのでこの催しについて、しっかりと振り返ってみよう!」と思い、この記事を書いています。

そもそもわたしはインプロに馴染みがうすい。

本企画の主催であるゆうりに誘われた時点で、プレイヤーをやったこともなかった。
単発のワークショップでやったことはあるし、公演をみたことがあるが、その程度だった。

以前Playroom(黒澤世莉さんを講師にマイズナーに取り組む長期の演劇ワークショップ)で知り合ったゆうりに「こういう企画やりたいんだけど、やらなーい?」と誘われ、「いいよー!」と参加を承諾した。

一回目の稽古で、「とりちゃんはインプロどのくらいやったことあるの?」と聞かれ、「全然!」と答えた。「え!そうなの!」とびっくりされた。
その人集めでいいのか、主催よ。
しかし結果お客様からも「チームがいい」と評されているし、わたしも初めての体験を含めたとてもいい経験が出来ている。

ゆうりのLIFE IMPRO SHOW、略して『YouLIS』の公演では、ご来場のお客様にも一部参加していただく。

実際に会場で見ていただきたいので詳細は書かないが、ざっくり言うと「お客様にインタビューをし、その中で出てきたエピソードを出演者が演じる」というものだ。

これはけして「再現」ではない。
お客様はエピソードを提供するだけで、劇中には干渉できないし、出演者同士がリアルタイムでやりとりをしてみて、実際とは違うけれど面白い要素があればそちらの選択肢を選ぶ。

開場してから一時間ほど、終演してから一時間ほど、それぞれ会場内にいてお酒を楽しんでいい時間があるのだが、本番前はもともとの知り合いを除きあまりお客様同士の会話がさかんではない。
しかし終演後になると、「さっきのお話、そのあとどうなったんですか?」「私も似たようなことあったんですよ!」というように、お客様同士でも会話が弾む。もちろん出演者もね。
積極的に話す人でなくとも、少なくともその空間にいることをより心地よく思ってくれていることがわかる。

演劇やインプロに興味があるという点を除き、それぞれに異なる属性のさまざまなバックグラウンドを持つ人たちの間に交流が生まれるのは、見ていてじつにたのしく、なんだかうれしい気持ちになるものです。

三回の本番を経て、このフォーマットに慣れるとともに、すこしの「遊び」が出てきたように思う。

初回は、始めに決めたフォーマットの通りに上演した。
二回目は、エピソードを提供してくださったお客様の状況に合わせて、ゆうりから「今、もう形式とか関係ないと思っていて、こういうことをやってみたいと思うんだけど、どうだろう」というような提案があった。
結果、とてもやさしくて美しい瞬間に立ち会うことができた。

三回目となる前回は、こえだから、フォーマットの中に「次どうなるの」というインプロゲームを用いてやってみたいという提案があった。

わたしは、その場にフォーマットやルールがあるとき、それを逸脱する提案や選択をすることがとても苦手なので、かれらの提案に驚いた。
それが許されるくらい、『YouLIS』の場は俳優の挑戦に寛容で、居心地のいい場所なのだ。

三回を経て、大きく変えたところはないけれど、こうしたマイナーチェンジを加えて、よりよい演劇の場になっていると思う。
それでなくと、毎回その場に居合わせるお客様が違うので、同じ作品になることはなかったしこれからもないだろう。

初回は、この上演に携われただけで楽しかったし、満足感があった。
けれど三回目には「あのときこういう選択肢もあったはずなのに、焦りで安全策を取ったなあ」という反省や、もっとやりたいというハングリーな気持ちが出てきた。

今のところ、リピーターのお客様はいるものの、同じエピソードを使ったこともない。
今後リピーターのお客様がまた同じエピソードを提要してくれたら、再度挑戦してみるというのもいいかもしれない。というか、面白そう。やりたい。
ここで行われる演劇的行為は、もともと演劇がそういった性質のものである以上に、その瞬間しかないきらめきを孕んでいる。

上演そのものについて、ふんわりとした記述しかなくって、ごめんね。
でもここで行われていることは、その空間にいる人たちだけのトクベツな時間なんです。
知りたかったら会場に来てみてちょ。

『YouLIS』が上演されるのは、新宿歌舞伎町の奥のほうにあるリトルバーレスク、「AFTER PARTY TOKYO」というところ。
毎晩何かしらの催しがされており、普段はダンサーによるバーレスクショーが多い。
経営者のLady n@n@さんが、ショーだけでなく演劇もする方なので、われわれにとても親切にしてくださっている。
ナナさんをはじめとするAPTの皆様には、毎回素晴らしい設備を駆使して即興劇に花を添えてくれたり、おいしいドリンクを作っていただいてます。(感謝!)

およそ二か月に一回ずつ、今後も継続していく見込みなので、どこかでこれを読んでいるあなたにも、はじめて、あるいは再びこの場所でのこの催しに足を運んでもらえたらうれしい。

はじめに「インプロに馴染みがうすい」と書いた。
まだまだわたし以外のメンバーと比べたら馴染みはうすいが、インプロと友だちになれてきた気がする。
もっといろんなインプロを見たりやったりしたいので、「鳥居、ここいいぞ!」というのがあったらぜひ教えていただきたい。

また、普段わたしのお芝居を見てくださる方でも、インプロは見たことがない人がいると思うが、ぜひ、ここでのとりいの姿をみてもらえたら、と思う。

最後に、毎回勇気をもってご自身の人生のおすそ分けをしてくださる、あるいはこの空間を共有してくださるお客様に心からの感謝!
そしてまだまだインプロあかちゃんのとりいと一緒に楽しんでくれる、ゆうり、こえだ、ゆうきにも感謝!

次回はたぶん三月くらいです。
それからも続くと思います。

引き続き、鳥居とこの催しを気にかけていただけたら。

それでは、またね!

今日は発泡酒じゃなくてビールにしようって思えます。