僕が「映像ライブラリー・【IKIGAI】」を作った訳をお伝えしたい。

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「人が亡くなる、病に臥せる」
私はこうしたリアルな出来事に何度も出会ってしまった。

これらの出来事が悲しく、衝撃的だったのは、私がおよそ30年間教壇に立ち、指導をしてきた20歳前後の未来ある若者たちの身の上に起こった出来事だったからなのだ。

自分の進むべき進路が見つからない。
これだと思って進んでみたけれど、実際は違っていた。

こうした声が聞こえてくる。

「そんなことくらいで悩むなよ!」と人は言う。
だが、彼らにとってはその言葉がさらに重くのしかかる。
真面目であればあるほど真剣に悩んでしまうのだ。

そしてその悩みの『塊(かたまり)』(」)が、悲しい結果を生みだすことになってしまう。

私はこれまでに何人もから、こうした悩みの相談を受けてきた。
現代社会が複雑になればなるほど人の心は殻に閉じこもる。
「こんな相談、してもいいのでしょうか?」
「自分はダメな人間なのでしょうか?」
そう言いながらすまなそうに相談にやって来る。

私はたまたま大学の医学部で「心の病、心理学」について学んだ経験を持っている。
それらを学んだ自分に出来る範囲のことであるならば、少しでも力になってあげたいと思い、話に耳を傾けてきた。

そんなある日、私はフト気付いたのだった。

実は皆、同じようなことで悩んでいるじゃないか。
だけど人に言えないだけだ。

実は皆、同じような疑問をどこかに投げてみたいと思っているじゃないか。
だけど、投げかける場所が分からないだけだ。
経験を積んだ大人なら、「そんなこと、たいしたことじゃないよ」と笑い飛ばせることも、まだ経験のない若いうちは次の扉を開けることがとても恐ろしいのだ。

では、逆転の発想を仕掛けてみたらどうだろう。
例えば、経験者である大人に若者の誰かが自分の悩みや想いをぶつけてみる。
だが、その悩みや想いは一人だけの悩みではなく、若者皆の共通の悩みであるに違いない。

だったら、それを皆でシェアしたらいいじゃないか。

図書館を一人で悩みながら歩き回っていたら、カントやヘーゲルの哲学書に出会い、「コトン」と書棚から取り出して読みふける。
そして、その書物から新たな自分を発見する。それと同じように、皆と悩みや想いを共有しながら自分の人生を見つめる場があったらどんなに素敵だろう。

そして、それが場所や時間を問わずに携帯やパソコンで読める電子ブックであったり、さらには映像として共有出来たら最高に素敵な事だろう。

私は、そんなことを考えてみたのだった。

それが、この「映像ライブラリー」を立ち上げようと思ったはじまりだった。

さらに、皆の想いが重なれば、皆で集まって討論したっていいと思う。
この際何でもやってみようよ。
そして私は一つの形を考えた。
人生を考える、
「生きるって何だろう?」「仕事って何だろう?」
もっともシンプルだけど、もっとも難しい人生の哲学なのかもしれない。
だが、そのプラットフォームは私の30年間の教育者としての集大成であり、未来への希望の船になると信じている。

こうした私の想いに、「先生、自分もやります!」と、教え子で、聾唖者でありながらもしっかりと勉強して活躍している二人がまずは手を上げてくれた。
「自分の力が役立つなら是非とも手伝わせてください」日本で唯一の聾唖者のための大学、筑波技術大学技術科学研究科を優秀な成績で卒業し、アフィリエイトをしっかりと構築して自立して社会生活をしている前田啓太がサイトの構築を買って出てくれた。
彼らが大学生時代に、「聾唖者のための仕事づくりを考えよう」と私が提案し、勉強合宿などの支援をしていたことが今につながっている。

同じく、前田の先輩であり、筑波技術大学大学院 技術科学研究科を首席で卒業し、AI・コンピューターに詳しい田中陽土が「聾唖者の就活や、人生について、自分自身の経験を役立てたいと思います」と立ち上がってくれた。

教え子達が次々と共感してくれ、共に新しい扉を開いてくれることがとても嬉しかった。

さらに多くの人々の繋がりが輪になって、皆の想いを映像に乗せた「映像ライブラリー」が世に送り出される。

「生きるって何だろう?」
「仕事ってなんだろう?」

そんなことを考えてみる場がここに生まれた。

この15年、東南アジアの貧困地域の教育活動をしています。学習支援のサイトを構築しています。ご支援を宜しくお願いします!!https://eizoulibrary.com