トリギン:詩吟・漢文初心者

オススメ☆詩吟ガイド。なりゆきで詩吟を始めたら、詩の吟じ方は教えてくれるけど、そもそも…

トリギン:詩吟・漢文初心者

オススメ☆詩吟ガイド。なりゆきで詩吟を始めたら、詩の吟じ方は教えてくれるけど、そもそも詩吟て何よという私の素朴な疑問はすっ飛ばされて授業が進むため、やむなく自力で調べ始めた筆者がおくる本邦初と言っていいんじゃないのと小声で言ってみる詩吟ガイド。

最近の記事

詩吟と呪いと呪術廻戦

呪いが生まれたのはいつか ここのところの呪術廻戦を見て改めて気付いたのは、 ・とにかく無敵 ・呪霊を取り込み放題 ・影に潜む多種多様な式神 ・あらゆる術式をコピー ・全てを削ぎ落としたフィジカル特化 ・術式もないしょぼいおっさんに見えて経験値と練度で強い 等々おおよそ、なろう作品などで見られる思いつく限りの主人公らしい能力をすべて主人公以外のキャラに割り振っているということだ。 多分これ絶対意識的にやってるんだろうな…強いて言うなら虎杖悠仁は聖闘士星矢で言うところの星矢タ

    • 詩吟と菅原道真と呪術廻戦

      2024年3月現在ジャンプで連載中の「呪術廻戦」を見てるとどうもこの作者は、近年よくある主人公らしい能力をあえて主人公以外のキャラに持たせて、能力的な特別性を持たせないまま主人公を主人公たらしめるという難しいことに挑戦してるのかもしれない…と推測しつつ見てる。それはさておき。 呪術廻戦には菅原道真の名前が出てくる。 詩吟は古今東西の漢詩を節をつけて朗詠するものだが、その中には菅原道真が作った漢詩もある。教室で購入するテキストでもわりと前の方に掲載されている。 こんな感じの↓

      • おすすめ詩吟②海南行~南北朝のうっせぇわ~

        南北朝時代のAdoちゃん 海海行(かいなんこう) 細川頼之(ほそかわ よりゆき) 人生 五十 功無きを 愧ず 花木 春過ぎて 夏已に 中なり 満室の 蒼蝿(そうよう) 掃えども 去り難し 起って 禅搨(ぜんとう) を尋ねて清風に臥せん これも詩吟教室で初めて知った漢詩。作者は南北朝時代から室町時代初期にかけての武将で、足利義満を補佐し改革を断行したが諸将に疎まれ、領地の讃岐に帰ることになる。その際に京都にあった自分の屋敷を焼き払って出立するというロックな人である。むしゃ

        • おすすめ詩吟①鬼滅の刃とかゴールデンカムイだとかの人たちが吟じてたやつ=「川中島」

          当時はみんな知ってたヒット作 川中島 不識庵機山を打つの図に題す 作:頼山陽(らい さんよう) 鞭声 粛々 夜河を過る 暁に見る 千兵の大牙を擁するを 遺恨なり 十年 一剣を磨き 流星光底 長蛇を逸す タイトルは「かわなかじま ふしきあん きざんを うつの ずにだいす」と読む。 今風に訳すと「川中島で上杉謙信が武田信玄にぶちかますところを絵にしてみた」とかになる。たぶん。もちろん私は詩吟教室で初めて知った。調べてみると不識庵は謙信の出家後の名前で、機山は信玄の別名だそう

          詩吟とサムライレムナント

          最近なりゆきで詩吟始めたから、詩吟から見たマンガ・アニメネタでも書いてみるか…と思ったけど、そのためにはまず、そもそも詩吟て何?という話からしないといけないのでまずはそこから(あくまで私が調べた範囲です) 詩吟とは 詩吟とは、一言二言で言ってしまえば「サムライ文化の残り火」であり、「漢文学習のなごり」です。 具体的には、江戸時代の藩校や私塾を中心に、盛んに行われた漢詩の朗詠(漢詩や和歌に節をつけて歌うこと)のことです。例えるなら浪曲とお経を足して二で割ったような印象のものだ

          詩吟とサムライレムナント