(48)鳥爺DJ奮闘記「号泣騒動広がる」
いつもありがとうございます。鳥爺です。
クラブで泣き通した翌日、ご迷惑をおかけした小池さんがよく顔を出す喫茶店に行きました。
小池さんとは入れ違いで会えなかったのですが、マスターが声を掛けて来ました。
「まっちゃん、聞いたよ」
「えっ!? 何をですか?」
「S(クラブの名前です)の女の子にフラれて泣いたんだって!?」
「え~!? そんな話を小池さんがしたんですか?」
「小池さんはしないよ。でも、この町は噂が広まるのが早いからね」
と、言われました。さらに続けて
「小池さんからはディスコのことを聞いたよ」
小池さんやママさんたちが、私を慰めようとして、執拗に聞いてきましたので、かいつまんで話をしたことを思い出しました。
「たいへんだったんだね。これからどうすんの?」
と、マスターが心から心配してくれるのを感じました。
「あまりに急なことでしたので、まだ何も決めていません」
「そうか、そうだよね」
と言いながらマスターは何か思案しているようでした。
そして、
「夕方、S(昨日、行ったクラブ)に顔出してみて」
もちろん、昨日ご迷惑をおかけしたので、営業が始まる前にご挨拶に伺うつもりでした。
「弟がまっちゃんに会いたい、と言ってたよ」
「え~!? そうなんですか?」
マスターの弟さんとは、Sの社長です。
ママさんは弟さんの奥様でもあります。
Sの社長といえば、この辺の繁華街では有名な方です。
その方が東京から来た、どこの馬の骨かわからない私に会いたい、というのはいったいどういうことでしょうか!?
この地に来ていろいろとあった関係で、すぐには人を信用できない自分がここにいました。
それでも、昨日をお詫びのためにSに伺いました。
「いらっしゃいませ!」
営業前ですが、待機しているホステスさんが一斉にご挨拶をしてくれました。
昨日のことがあったので、とても居心地が悪く、穴があったら入りたいくらいです(苦笑)。
席に案内されるとすぐ、ママさんと一緒に恰幅のいい男性が現れました。
喫茶店のマスターと顔立ちがよく似ているので、すぐ弟さんとわかりました。
この方がママさんの旦那様で、Sの社長さんのようです。
「Sの代表をしている岡田(仮称)です」
と、社長さんが握手を求めて来ました。
さて、いったいどんな話が始まるのでしょうか!?
(つづく)
今日も素敵な一日になりますように(^o^)/
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