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人に誠実であること

人の話を聞くことって、とても体力がいります。
どうしても感情移入してしまうし、後々までずっと引き摺って考えてしまうこともあります。

無闇に「人の相談や悩みを聞かない」、ということは大切なことだと最近は思っています。

面と向かって相談に乗ることは、その人に長い期間向き合うという義務が生まれるからです。
それはもしかしたら一生かもしれません。
どうしても、「ねえ聞いて」と言われる時には、「私もトラブルを抱えていて」、と最初からやんわり聞かない方向に持って行くのも、自分を大切にするために、そして相手に誠実であるために、必要なことだと私は思います。

真剣な悩みを片手間に聞くのは相手に失礼だし、自分側でも自分の環境を大切にするには、自分の枠組みをこえて人に向き合うべきではないと思うからです。

アドバイスした言葉や、交わした約束を相手は覚えているものだし、安易に期待をさせたりすることも、誠実とは言い難いだろうな、と思います。


話は少し逸れてしまうかもしれませんが、
アイドルを生業とする人達は、世に言う「握手会」の時、鏡を身につけている、と聞いたことがあります。
「握手会」という場所には、さまざまな環境の方が、それを背負っていらっしゃるのだそうです。
主催する側から握手をする人を選ぶのではないのだから、当たり前といえば当たり前なのかもしれません。
それで彼女達は、鏡を身につけることによって、自分の望まない「気」を自分に取り込まないようにするのだそうです。
さすがプロ、自分のなすべきことや領域を理解していて、自分を守る大切な手段を持っているのだな、と感心しました。

それはともかく。
私は、私にすべての人の話を無闇に聞く才能はないんだ、ということを、今では完全に自覚しています。
自分のエネルギーを守れるのは自分自身しかいないし、私の本当に守りたいものや、本当に大切な人たちに、できる限り私のエネルギーを注いで、常に真剣に覚悟を持って接していたい、と思っています。


だから、私は自分の才能が及ばないところには、足を踏み入れない、と心に決めたのです。

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