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【布教】qdcのUranusとかいう最高のイヤホン

この記事が公開されている頃、おそらく全イヤホン専門店からUranusがなくなり、中古市場でとんでもない価格が付き、マックのJKが「え、Uranus持ってないとかありえなくな~い?」って言ってたみたいなツイートがバズっているのでしょう。

というわけでqdcが出しているUranusという最高のイヤホンのレビュー布教です。
先に言っておきますが、このイヤホンは執筆時点で38,500円します。
あー!待ってください高いのはわかってるんです
そう、一般的な感覚からしたらめちゃくちゃ高いと思いますし、イヤホンにそんなにはかけれないわ…という方が大半かと思われます。

ですが、ちょっといいイヤホンに手を出してみたい、なんとなく気になる、旦那が石油王、そんな方々にはきっと最適なイヤホンだと思います。

金銭感覚の麻痺した耳が良すぎるオーディオオタクのみなさんは言いたいことが色々あるかもしれませんが、あくまでこの記事は一般人による一般人のための紹介記事だと思ってください。
技術的な話はしないので、気になる方は販売している代理店のページをご覧ください。


メーカーについて

qdcというメーカーは一般の方からするとあまり聞き馴染みがないかもしれませんが、現在中国のプロオーディオ市場のイヤモニ*としては7割超えのシェアを誇る、オーディオオタクの98割が知っているメーカーです。

*イヤモニ…ミュージシャンやエンジニアがステージ上で演奏音を正確にモニタリングするために使われるイヤホン

プロ向けのイヤモニだけでなく様々なイヤホンをリリースしており、今回紹介するUranusの前身となるモデル、「Neptune」はかつて国内でもなかなか手に入らないレベルの大人気となりました。

見た目

QDC-HYBRID-URANUS-S

めっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっちゃきれい

すみません。少々テンションが上がりすぎて「っ」が増えすぎました。
透明度が高く非常に美しいデザインです。まあ見た目については説明するまでもなく見てもらえばそれで良いので音の話に行きましょう。

音の特徴

誤解を恐れずに言うなら、「女性ボーカル表現最強イヤホン」です。
男性ボーカルがだめとか楽器隊がどうとかいうわけではなく、"特に"女性ボーカルの表現に優れています。
更に名指しで挙げていいのであれば、花譜との親和性が最高だと思っています。後ほど合う曲とかアーティストを紹介するので詳細はそちらでご覧ください。

中音域

さて、女性ボーカルに適しているのはどういうことかと言うと、このイヤホンは中音域の透明感が高く、非常に上品な印象を受けます。
品の良い華がありつつもはっきりとさせすぎない艶やかさ、ドンシャリ寄りのイヤホンではよくあるボーカルの窮屈さを感じません。
ボーカルの高音部分も耳に刺さらないしっとり滑らかな感触でやや温かみがあり、とても繊細なニュアンスを表現しています。他のイヤホンで聴くときの7割増しくらいでボーカルの魅力が上がります。

繊細といっても決して元気がないわけではなく、明るく誰にでも優しい、しかし幼いわけでもなく、クールさのある、大人でおしとやかなお嬢様と言ったところでしょうか。かわいいですね
良くも悪くもお上品、といったニュアンスなので迫力がとてもあるというわけではないですが、あくまで控えめ、後ろには執事が控えているので自分自身でそんな迫力を出す必要はないんですね(?)
控えめな分非常に聴きやすく、高級イヤホンにありがちな聴き疲れするということがありません。そういう意味で始めていいイヤホンを買いたい、無難なものを求めている方には最高だと思います。

高音域

高音域はほどよくきらびやかで、決して見せびらかすような派手さではないものの、品の良いものを身につけています。ふとしたときに見える美しいシンプルなネックレス…すみません。もうお嬢様の喩えしか思いつかなくなってしまいました。

上で聴き疲れについて話しましたが、高音域が刺さらないというのは個人的にかなり重要なポイントで、棘がなくとても聴きやすいです。

低音域

低音域はもこもこせず、自然な響きといった印象です。重低音の割合が高く、深く…その…深いです。すみません。説明が難しいです。
大人しくはあるのですが迫力がないかとそういうわけではなく、インパクトはほどほどながらキレがあるので物足りないという印象は受けません。
と、なんだか消極的な評価になっていますが、もともと低音域がやや強めなイヤホンのため、うるさすぎずボーカルを邪魔しない範囲で迫力は十分に出してくれます。

音場

音場。聞き慣れない単語かもしれませんが、音の奥行きや広がり具合だと思ってもらえればいいです。
宇宙を意識したデザインというのもあり、普通のイヤホンを使ってきた方からしたら非常に広大さを感じると思います。
音がクリアであるが故に遠くまで見渡せるような、それでいて自然な空気感です。空気感が行き過ぎるとぼやけたような印象になるのですが、それがなく、目を閉じるとすぐそこで演奏しているような臨場感でありながらも圧迫感はない、そんな素晴らしい距離感です。

装着感

イヤホンにおいてかなり大事な装着感ですが、かなりフィット感が良く耳への収まりがとても良いです。イヤーピースのサイズは付属のもので選べるのでご安心を。
これはかなり個人差が出る部分のため、イヤホン専門店などで実際に試聴する際に自分に合うか確認してください。

注意点や合わない人

1つ目。ここまで書いてきたところでなんとなくわかっているかと思いますが、メタルやハードロックなんかをばちばちに聴きたい方には向かないでしょう。
ただ、たまに聴くくらいの人ならそれはそれで綺麗でかっこよく、全く悪いとは思いません。

2つ目。これは高いイヤホンあるあるなので諦めていますが、ケーブルがかなり絡まります。というか、絡まったときにほどくのが難しい、でしょうか。これに関しては…まあどんなお嬢様も完全などなく、抜けたところがある…というのも愛嬌でしょう。

3つ目。遮音性が高すぎる、というところです。
これは非常にいいことであると同時に、例えば電車内で聴いている場合、音量によってはアナウンスが聞こえずに電車を乗り過ごします。乗り過ごすならまあいいんですが、普通に道を歩きながら音量を上げて聴いていると静かな電気自動車などはまじで聞こえません。これはシンプルに危険なので使う状況等は考えてお気をつけください、という注意喚起です。

総括

さて、ここまで長々と魅力を解説してきましたが、要するに品が良くだいたいどんなジャンルにでも対応できる、どなたにでもおすすめできるイヤホン、ということになります。
かと言って個性が弱かったり中途半端なわけではなく、特に中音域の透き通るような美しい質感は一度聴いてみる価値のあるものだと思います。
間違いなく価格以上の価値を提供してくれるイヤホンであり、日頃の音楽により華をもたせてくれますよ。

おまけ(特に合うアーティストなど)

花譜

はい。ダントツ。個人的な好みというのを差し引いても本当に相性が良いと思います。実際にフォロワーの花譜オタクに布教したら買ってくれました。
花譜はレコーディングの仕方やマイク、ミックスによるものだと思いますが、ブレスや声のディティールが素晴らしいです。
このイヤホンはそんな良さを最大限に引き出しており、ブレスはもちろん、口の開閉の細かな描写が非常に詳細で明瞭です。
そして元の声質が透明感があり神秘的なので本当に親和性が高いと思います。
この記事を読んで購入した方、ぜひとも花譜がカバーしている『猛独が襲う』を聴いてください。

Youtubeの音質が…そんなのいいんです。いいから。目を閉じろ。聴け。
このカバーは特に声、というか口の…ああああ!!!!!!!!!!!!!!聴けばわかる!!!!!!!!!!!!!!!!

EMA(DUSTCELL)

知らない方はぜひ聴いてみてください。クールで少しけだるげ、それでいて力強いような儚いような、高くても刺さらない声。非常に合います。

Official髭男dism

女性ボーカルを散々推して来ましたが男性ボーカルも非常に魅力的です。ボーカルのボリューム感があり、瑞々しくクールな印象です。

その他歌モノに限らずクラシックなどはストリングスが上品でシルキーな印象であったり、様々なジャンルで楽しむことができます。
高価ではありますが、ぜひ一度お試しください。


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