Figmaに辿り着くまで。理想のデザインツールを探す長い旅の話
こんにちは。トレタのデザイナーの川又です。
突然ですが、みなさんは普段どんなデザインツールを使っていますか?
トレタでは昨年末から久々にデザイナーの募集を再開しました。再開するにあたり過去の募集要項をアップデートしていたのですが、利用ツールのところでちょっと手が止まりました。どう記載するのが適切かしら、と。
今回はそこの事情にも絡むトレタ創業当時からのデザインツールの変遷についてお話したいと思います。タイトルがちょっと壮大過ぎる感がありますが、お付き合いください。笑
本題に入る前に
トレタのデザイン業務は、プロダクト開発関連とマーケ・ブランディング・コーポレート関連の大きく2つに分かれています。今回のツールの話は主にプロダクト開発でのUIデザイン業務に限定したいと思います。(トレタのデザイン業務内容については別の機会で詳しくご紹介します)
また、各ツールの機能は検討当時の仕様で、現時点とは異なる可能性がありますのでご了承ください。
Sketch期
トレタ初期〜3年前くらいまではほぼ全てのUIデザインはSketchで作成していました。数年利用していたのでかなりのデザインデータがSketchで作成されたことになります。なのにそのツールを見直すに至った要因はなんだったのか?
課題はいろいろありましたが、一番の問題はデザイナー以外のメンバーとデザインが共有しにくいことでした。
当時、Sketchのアカウントは社内でデザイナーしか持っていませんでした。そのため開発メンバーとのデザイン共有にはZeplinが必須で、頻繁にSketchからZeplinに反映せねばならずそれが地味に面倒でした。反映したタイミングを実装担当者に都度伝えたり、連携したデータをZeplin内で分類したり並べ替えたり…。2つのツールを行き来するのは業務負荷になるし、もちろんコスト面でも両ツール利用料が発生します。日々の業務で微妙なストレスが蓄積していたところ、ちょうど代替ツールの選択肢が増えてきたのがこの時期でした。
ツール混在期
Sketch期から1年ほど、代替ツールの選択肢が増えてきたこともあり、デザイナー各々がSketch以外を試して実際の業務にも取り入れるようになっていました。結果的に各開発プロジェクトごとにツールを選定することもあり、Sketch・XD・Figmaなどが社内に混在することに…。こうなると、デザインデータの俗人化が進んでしまう危機感もあったので、デザイン部として改めてツールを見直すことにしました。
Adobe XD期
XD期は超短命でした。笑(短命とはいえデータ移行というツラミがあったので、笑い事ではないのですが 泣)
当時業務が集中していたTORETA O/Xのプロジェクトの一部ですでにXDを使っていたためいったん継続利用したものの、早々に問題が発生してしまいました。ここでの問題もやはりデザイナー以外への共有の不便さが大きかったです。アカウントを持っていないメンバーでもXDで確認できるのは便利なのですが、閲覧者はボード全体でなく画面一覧でのみの確認になります。この一覧表示が厄介で、画面パターンが100を超えるO/Xのデザインでは、一覧から該当の画面を見つけるのが至難の技。エンジニアやプロジェクトマネージャーが仕様確認の際に画面を探すのも一苦労。。
さらにXDはデザインファイルのオーナーを変えられないという問題もあり、そのデザイナーが退職した場合などを考慮するとリスクになるので利用継続は断念しました。
Figma期(現在)
そんなこんなを経て、トレタでは現在figmaを使っています。結論、figma最高。
これまでの課題やストレスはほぼ全て解消しています。決め手はやはり共有方法。閲覧権限だけでもボード全体がリアルタイムで確認できるので情報共有が格段にスピードアップしましたし、チーム内でのUIUXの議論も以前より精度があがっている手応えがあります。figmaをベースに議論を進めるので、複雑な画面遷移・状態分岐についての課題背景やユースケースもfigmaに書き込む運用が定着しつつあります。これによりプロセスを残す・共有する文化が自然に生まれ、担当デザイナーの属人化などのリスクも減らすことにつながりました。
このあたりのFigmaでの業務についてはまた別の機会に詳しくお話ししたいと思います。
ということで冒頭に戻りますが、募集要項の使用ツール記載で手が止まったのは複数ツールを使ってきた経緯があったためでした。こういった経緯がありますのでトレタではFigmaでの業務ご経験はもちろん、Sketch・XDのご経験も歓迎しております!
以上、トレタのデザインツールの変遷のお話でした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?