心肺停止!大切な人を助けたければ、下手でもいいから胸骨を押せ!
本日の論文は、2020年のアメリカにあるルイヴィル大学の研究(R)です。
題名の通り、心肺停止の状態から大切な人を救いたければ、下手でもいいから心臓マッサージのようにリズム良く、胸骨を押せば、回復の可能性が高まるよという研究です。
心臓が止まった状態を心肺停止と言いますが、その処置として最も重要なのが、胸骨を手のひらで圧迫する心臓マッサージです。
ちなみに胸骨とは、こちらです。
画像データ資料https://www.teamlabbody.com
当たり前じゃんと思われる方もいらっしゃると思うのですが、実際救急隊として16年(一万件以上出場)働いてきて、我々救急隊が到着するまで心臓マッサージをしている人を数えるほどしか見たことがありません。
家族や関係者に聞くと怖かったから、適切な方法を知らなかったという答えがほとんどです。
やってたと嘘をつく人もいたりします…まっ救急隊が見ればすぐに分かっちゃうんです。その人に対して、心臓マッサージしてませんでしたよね?なんて言いませんけど…
んでこの論文の内容なんですが、適切な心臓マッサージじゃなくても、とりあえず胸骨を押しておけば、胸骨を押したことによって瞑想神経を介して自律神経に作用して、止まっている呼吸に対するアプローチをすることが示唆されています。
つまり、
胸骨を押すことによって、胸骨が圧迫され、肺の中の空気が排出されます。
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圧迫された肺は、元に戻ろうとする力が働きますので、肺の中に空気が入ってきます。
※これを大体1分間に100回のペースで繰り返すのが、心臓マッサージです。
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肺の中に空気が、入ってきたことにより瞑想神経が刺激されます。
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瞑想神経は、全身に張り巡らされていますので、脳を含むあらゆる器官に現在の状況をフィードバックできる。
↓
おいおいなんか色々止まってるぞ!うごかさねぇーと
こんな感じになるイメージです。
深呼吸を思い出してもらえばわかると思いますが、自律神経に呼吸は関わっています。
しかも、胸式呼吸で早い呼吸は交感神経をめちゃくちゃ高めることが分かっています。
交感神経が高まるとアドレナリンなどが、脳内から分泌されるというわけです。
アドレナリンは、止まった心臓を動かすための強心剤としても使われていますので、一般人ができる強心剤と考えると本当に助けたい人なら、怖がらずに下手でもいいから胸骨を押しとけ!ってことで
ちなみに、生きている人にアドレナリンを注射すると心臓が止まります!
ということは、胸にボールが強く当たって心臓が止まっちゃうのを聞いたことがあると思いますが、アドレナリン注射してるのと変わらないってことですね!
ベンチプレスで、胸骨でバウンドさせてる人は気をつけて欲しいですね…
最後にトレーニングセット前に胸式呼吸を早くすることでアドレナリンの分泌が高まります。レップ数を伸ばしたり、高重量を扱う際はやってみてください!
っていうとやり方知らない人は、だいたい腹式呼吸になっちゃうんですけどwそれは、またおいおい!
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