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「香取薫先生」と「とら屋食堂」

スパイス料理研究家の香取薫先生と、私が初めてお会いしたのは、関東のスパイス好きさん達が集まるイベントでのことでした。
ちなみに、とらさんは当時はまだ「作る人」というよりも「よく食べる人」「頼りになる助っ人さん」として有名で、その筋のお友達もたくさんいます。

結婚のお披露目ということで集まっていただいたのですが、会場だった「ケララの風」が翌日からオープンで前夜祭的な意味合いもあって、ご馳走がずらりと並び、わいわいと飲んで食べてのにぎやかな会になっていたのですが、そこに颯爽と現れたのが、香取先生でした。
人数分のお祝い菓子を仕込んでこられた上に、インドの花嫁さんのベールと手袋をご用意してくださったのです。
香取先生の仕切りのもと、大きなお鍋が運ばれてきて、私たち二人でケーキカットならぬ「ビリヤニオープン」!
「ほら、これでちゃんとした披露パーティーになったでしょ?!」
ニコニコと笑う先生は、実は書籍の校正等で数日ほとんど寝てない状態だったそうです。そんな状態の中、私たちのために作ってくださったお菓子はキラキラしてとても甘くて美味しかったです。

そして、時は過ぎて、とら屋食堂の間借り営業の初日。
「エプロン持って手伝いに行くからね!」と言っていた先生は、本当に開店2時間前に来てくださいました。
実はいろいろアクシデントがあって、途方に暮れていた私たちでしたが、先生の後押しでなんとか初日を終えることができました。
開店準備から、ホール(先生は「ウェイトレス」とおっしゃっていました)、会計などなど、それはそれは文字通り獅子奮迅の働きで、私には後光が見えました。

初日いらっしゃったお客様は『なんかよく似ている人だなぁ』と思っている方もいらっしゃったようですが、まさか、あの有名なスパイス料理界の第一人者である、香取薫先生その人がエプロンつけて、開店初日のインド料理屋でお冷を出しているとは思わないですよねー。

「そろそろ食べさせてもらおうかな!」と声をかけていただいて、やっとほっと息をついた私たち、『もう、一生武蔵境に足を向けて寝られない』と心に誓った瞬間でした。
その節は、本当にありがとうございました。

さて、そんな熱い香取先生ですが、今回、これまで以上に厚い本を出されました。
「世界一おいしい豆カレーの本」

いやぁ、大きく出ましたね。
確かに、香取先生のレシピは美味しいです。それは間違いないです。
でもですよ、「世界一」ですよ。すごいですよね。
しかも、52品!
1,890円で52品!!これはもう、ほとんどタダみたいなものですね。
(この理論はバスマティライスのカロリーはほぼゼロというのに近いかもしれませんが、全く違います。)

そして、この度、とら屋食堂で、香取先生の「新刊発売記念イベント」を開催させていただけることになりました。
いやぁ、エプロンをつけて動き回ってくださっていたあの日から6年半。
とても感慨深いものがありますね。

ご存知の通り、とら屋食堂の店内はあまり広くはありません。
ということは、香取先生とも本当に近い距離でご一緒できるということです。
今回は、新しい書籍に関するお話、香取先生の溢れ出る「豆への愛」
帰国したばかりということもありますので、せっかくならインドのアーユルヴェーダについてもお伺いできたらと思っております。

インド料理やスパイスなどについてお詳しくなくても、全く問題ないです。
もちろん、最近スパイス料理を始めてみた、始めてみたい、という方も大歓迎です。
食べるのが大好き、インドについて知りたい、そんなあなたもウェルカムです。
香取薫というスパイス・調理器具・文化に関する希代のオタクな話をぜひ間近でお聞きいただきたいと思います。

イベント残席はわずかです。専用ページからお申し込みください。


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