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先生と私

先生に私の苦しみを覗いてほしい
ずっとそんなことを考えている
私の大好きな担任は誰にも優しい女の先生
当然、日頃遅刻したり課外を出さない私のことをよく構ってくれる
いつも、一緒に解決策を考えてくれるが決して
何が苦しいのか聞こうとはしなかった。
私は聞いてほしい、学校が行けるようになることが私の一番の目標じゃない
今この瞬間の苦しみを誰かに拭ってほしいのだ。
こんな私の願いを差し置いて、先生は未来の話をする。
決して先生の願いは私とは違って私の素行が悪化しないこと。
外面のことが一番なんだろう。
今の苦しみは先生にはどうでもいいことなんだ。

私は先生が大好きだった。
可愛くて、優しくて、真面目で理想の人間像に思えた。
夏休み前、私の学校では夏休み中に夏課外があった。
でもその頃私はメンタルの調子が非常に悪くて、寮からの通学ではなく
家からの通学にその期間だけ変えようと思っていた。
しかし、私は先生にそのことを反対された。
理由は私は家からじゃ、まともに学校に通えないからだ。
いつものサボりぐせが出てしまう。
「この夏課外をどう過ごすかで、あなたの人生は変わりますよ。」
そう言われたのを覚えている。
でも私はその時、自分自身から死に追いやられていた。
夏課外も寮からだったら、私の命は持たない。
自傷行為がフラッシュバックする。
死の恐怖を肌に感じた。
「先生、家に帰らないと本当にやばいです。自殺しそうです。」
言葉を振り絞る、思わず思い返して、苦しくなり自分の首を触る。
でも先生は私を寮に帰るように説得した。
私の心からの叫びは先生には届かなかった。
何度か、死にそうになって今を生きている。
後に先生に自殺用に買っていた縄のことを話した、私は
前のことで大袈裟にならなかったから、大丈夫だろうと思っていたが
両親が呼び出されるくらい大問題に。
先生からは本気にしていなかったと言われた。
そしてこの問題から寮を追い出された。
「あなたの命を守るため」
そう言われた。でも一番きつい時に追い詰められたのに
今更命を守ろうとしないでよ、そんな愚痴を吐きたくなる。
それを唯一愚痴れる母に相談したら、死にそうなことを相談しないのが悪い
そう言われた。人のせいにしないでと。
心療内科の先生にもこれを話した。
すると
「あなたの周りには傾いている人が多い」
そう言われた。親は傾いているかもしれない、でも私の大好きな先生は
そうは思えない。何が正解で不正解かわからない。
でも一番傾いているのは自分に思えた。だって心療内科の先生に傾いているって
言わせたのは私だし、私すらいなかったら母を世間的には悪い親とすることも
なかった。
修学旅行中、先生は私が過呼吸になった時、助けてくれた。
背中をさすってくれた。
自分にこんなにも与えてくれるのに、まだ助けて欲しかったと欲張る自分が
馬鹿馬鹿しく思えるぐらいだった。
でも、どんなに過呼吸になって苦しい時がフラッシュバックして
嗚咽を吐いても何も聞いてくれない。
先生がきっと受け止めてくれるとわかっていても、
私は何も誰にも言うことができない。

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