気持ちだけ

というが気持ちだけでも楽になれたらどんなにいいか。鳥やけものはただ痛いだけただ苦しいだけなのに人はそこに何故と思うがゆえに人だけに罪がありそして何故を求めなくなることで解放されると聞いたがどうにも得心がいかなかった。ぼくが身体の一部を失ったのはきみに出会うためだったとわたしを抱きしめ泣いた恋人とは互いの身体の余分と不足の埋め合わせもほとんどままならなずにお別れしたがまだその理由を答えを物語を信じて彼が生きているのか知らなくとも生まれてきてよかったと思い出すこともないほどにわたしは当たり前に信じていた。