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ゼルダ無双 ハイラル散歩2 ハイラル宿場町

 ハイラル散歩第2回。ハイラル宿場町を見ていきましょう。

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 ハイラル宿場町はすでに疎開が完了していて、閑散としている上に、兵隊達が即席の防壁を築いている。ハイラル宿場町は立地を見るとハイラル城のすぐ南。この辺りを対ガノン戦に向けた防衛ラインにしようと考えたのだろう。また商業地区であるから、陥落となると後々の復興にも響いてくる。守るべき地域と判断したのだろう。
 ブレスオブザワイルド時代ではこの辺りは街道跡にそってずーっと廃墟ばかりが並んでいた。徹底して破壊された挙げ句、すぐ側まで森が迫っているほど荒廃していた。破壊される以前がどのような状態だったか、『ゼルダ無双』によって改めて描かれる。

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 宿場町を東側の端から眺めた様子。少し草が多めに生えているが、この辺りでも道路がきちんと舗装されて、発展した様子が見て取れる。

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 同じ場所から後ろを振り向くと、そこにモヨリ橋とさらに向こうに双子山が見える。
 川沿いに建物もぽつぽつと見えて、町だけではなく人が色んな所にたくさん住んでいたことが見えてくる。この時代では、それだけハイラル全体が繁栄していた。

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 モヨリ橋をちょっと違う視点で捉えたところ。橋と山の連なりがなかなか美しい眺めを作っている。

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 そこから視点を左側へ移すと、橋がもう一つ見える。あれがアウール橋……のはず。
 前回、「ボーネル橋とアウール橋」として紹介した橋があるのだが、どう見ても違う。私の勘違いなのか、それとも、100年後の世界には絶えてしまった川がもう1本流れていたのか……。
 このあたりはもう一回『ブレスオブザワイルド』で確認してみないとわからない。

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 モヨリ橋のあるところから、少し北側のところ。質素な家が立ち並ぶ。大きな材木が置かれているところから、木こりかあるいは大工を生業にしていると想像される。
 ハイラル宿場町は賑わいある地域だが、場所によっては格差があるようだ。

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 最初から兵士達が防衛している家。見るからに豪邸。やんごとなきお方が住んでいそうな趣がある。
 でも、ここに住んでいるのが誰なのかわからない。ゼルダ姫がかくまわれているお屋敷はここではない。すでに疎開して留守のはずだが、それでも無人の家を守らせているあたり、よほどの人物が住んでいたと推測できる。

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 お屋敷の外壁に沿って立てられている建築物。おそらくやお屋敷を守る兵士達のための施設だと思われる。
 こういった形の施設はブレスオブザワイルド時代でも見たような気がする。石造りの建築は長持ちするようだ。

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 宿場町の中心地へと入っていく。ハイラル城下町ほどではないが、きちんと舗装された道路に、花壇が作られ、中央には屋根付きの噴水が作られている。なかなか雰囲気のいい場所だ。
 その場所から視線を右へ向けると、壮麗な建築物が見える。あれが『ブレスオブザワイルド』でスタート地点となった「始まりの台地」だ。こうして町の向こうに見える古代建築跡を見ると、かなり壮観な絵面である。

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 広場を抜けて隣の通りに入ると、メインストリートへ出る。奥に見えるお屋敷が、ゼルダ姫がかくまわれている施設だ。
 ここでもよく見ると、市場の商品が置きっぱなしになっている。片付けている暇もなく、疎開が始まってしまったのだろう。

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 ゼルダ姫がかくまわれているお屋敷の一つ西側へ行くと、そこは立派な防壁が囲む広場となっている。似たような広場は各地に作られ、そのどこでも兵士達が一杯いて、それに関連する設備も置かれているので、ここが兵隊達の砦になっているのだろう。
 「砦を作れ!」という号令があったら、兵士達はまずこの形の施設を作るように教育されているのだろう。

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 道沿いに進んでいくと、かなりきちんと作られた坂道に行き着く。……こんなところ、『ブレスオブザワイルド』時代にもあっただろうか。見た目の雰囲気があまりにも違っていて、「あれ? こんな場所あったっけ?」みたいに思う。
 坂道を上り、振り返ってみると見栄えの良い風景に出くわす。お屋敷側の塔が見え、さらに向こうに双子山が連なって見える。人工物と自然の風景がうまく調和した美しい風景だ。

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 メインストリートをずーっと進んでいくと、巨大な門へ行き着く。

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 近付いてみよう。その周辺は大きな柱が立てられ、ハイラル王の紋章が入った大きな門へと続いている。
 この扉の向こう側は後のステージで登場してくる。この時代では、あの扉をくぐり、始まりの台地へと上がることができたようだ。その扉の手前側まで住宅が迫っていて、ハイラル宿場町が賑わい、人口がどんどん増えて家がそういったところまで建てられていくようになった……という事情が見えてくる。
 というわけで宿場町はハイラル城へ至る道沿いということで発展したわけではなく、始まりの台地へお参りに訪れる人たちをお客さんとして相手に商売を始めた人々が発展させた……というところが見えてくる。ガノン登場以前は始まりの台地はもっと気軽に行ける土地で、ハイラル地方の人々における信仰の中心地だったのだろう。
 『ブレスオブザワイルド』時代では、この辺りはモンスターだらけで物騒すぎて、通りの真ん中を歩こうという気分にもなれなかった。門を閉じていて、始まりの台地に上がる手段がなくなり、そうすると信仰の地へ行こうという習慣も絶えたのだろう。

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 メインストリートをさらに北へ。扉のある場所を抜けると、いよいよ魔物による破壊跡が見えてくる。広場にはハイラル王家を示す立派なモニュメントが建っているが、それすら破壊されている。
 モニュメントの近くに街灯が立てられているのが見えるだろうか。一つ前の広場には街灯はなく、こちらのほうが造りが豪華だ。こちらは王家による公共事業によって建てられた施設なのだろう。
 広場の周囲には資材も置きっぱなしになっていて、疎開時の混乱状況、その後の兵士達がやってきてからも混乱が続いて、整理されていないことがわかる。

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 マップの中程を過ぎたところから、闘技場跡が見えてくる。『ゼルダ無双』時代でもすでに古い建築で、半壊し、放置されていたことがわかる。『ブレスオブザワイルド』の頃はあそこにライネルがいたなぁ……。
 ハイラル地方には歴史の厚みがあり、あの闘技場もそうだけど、色んな時代があり、時代によって栄えていた場所が違っていたようだ。近くに信仰の中心地だった始まりの台地があり、そのすぐ側という立地だったから、いつかの時代では闘技場周辺も栄えていて、そういった時代では兵士を鍛えるために、あの闘技場が活用されていたんだろう。それは『ゼルダ無双』時代よりも古く、そういった時代から歴史を積み重ねて行っていることがなんとなく感じて取れる。

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 闘技場跡が見え始めた辺りから、住宅は少なくなり、自然の風景が見え始めてくる。
 この辺りに来るとモンスターたちの侵略が始まっていて、家が破壊され火が付けられている。この先をさらに進むと、ボコブリン達の拠点が現れ、北側から怪物達が拠点を作りながら侵略してきたことがわかる。

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 コモロ駐屯地。『ゼルダ無双』時代の兵士達は、ここを拠点にして活動をしている。見ると明らかに古い建築がドーンと建っている。兵士達が拵えた砦ではない。おそらく歴史建築だと思われるが、拠点として都合が良いので接種され、利用されているのだろう。
 建物の中は入れないが、どことなく教会っぽい雰囲気がある。

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 コモロ駐屯地の後ろは、池の北側へ直通する橋があった。しかし破壊されている。橋は破壊したのか、破壊されたのか……。駐屯地のすぐ側なのに壊れたまんまなのは不自然だから、背後からの襲撃を警戒して破壊したのだろう。

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 コモロ駐屯地を南へ下りたところにある門。ちょっと印象的だった。右手の城壁はどこから続いているのだろう?

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 裏側へ回るとこうなっていた。高い岩場の向こう側に、上画像に見える城壁がちらと見える。

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 コモロ駐屯地の裏手に回ったところ。橋を渡った向こう側は、墓地になっていた。ということはやはりあの建物は、本来はなにかしらの宗教的施設だったのだろう。
 『ブレスオブザワイルド』時代ではこの辺りはどうなっていただろうか……。後の時代では、「駐屯地跡」として残されているようだが……。

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 駐屯地を越えて東側へ行くと、自然の風景へと入っていく。自然は怪物側にとってのテリトリーなので、あちこちに森が陵辱された跡が見られる。櫓や汚い食いカスの跡も現れてくる。
 その中にも、ぽつぽつと古い時代の遺跡が残されているのが見える。別の時代では、この辺りにも何かあったのだろう。

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 北東部にちょうどいい高台があったので、そこで昇って周囲を見回してみよう。
 まず南側へ目を向けると、持ち主不明のお屋敷と、モヨリ橋、そこからずーっと東へ進んで双子山まで見える。

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 高台の位置から南西方向を見る。コモロ駐屯地として使われている教会が見える。地形があまりにも複雑で宿場町の家並みすら見えないが、始まりの台地の壮大な風景が一望できる。なかなか美しい風景だ。

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 そこから少し右へ視線を移すと、闘技場跡とアクオ橋が見える。
 始まりの台地、コモロ駐屯地、闘技場、アクオ橋と全てが一望できて、壮観な眺めだ。

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 北部の、本来“こちら側”であるはずの砦の中へ入る。そこにいるのは超巨大なヒノックス。
 ……なるほど、こういうのに乗っ取られてしまったから、コモロ駐屯地北の橋を落としたのか。
 モンスター達は北側からどんどん攻めてくるし、砦も取られてしまったから、正面から受け止めきれないと橋を落としたのだろう。

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 今回は宿場町周辺を見ていったが、『ブレスオブザワイルド』時代とあまりにも風景が違いすぎて……。そもそもあんな地形あっただろうか、痕跡は残っていただろうか……と違う地域を探索しているのではないか、という気分になってしまった。
 でもきっと、地形データのほとんどが同じ物を使っているはずから、合っているのだろう。確かめるために『ブレスオブザワイルド』をもう一度巡りたいものだ。

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