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7月27日 バーチャルキャストの将来に期待

 昼。作業しながら『ドワンゴVR事業展開 記者会見』をちらちらと見る。
 私はVR機器もスマートフォンも持ってないので、こういうのには参加できないわけだが、ちょっとした興味があるので今回の配信を視聴。バーチャルキャストについても前から少し調べていた。

 それで、見ていて思ったというか、前から思ってたことなんだけど、やっぱり自分のアバター持ってた方がいいだろうな。
 今回の配信は「遊び」という空間での話だけど、そのうちビジネスの話なんかもVR上でってきっとあるだろうし。「これから仕事の打ち合わせで、取引先の人と会うよ……VR上で(そしてお互いに素顔を知らない)」なんて時代も来るかも知れない(今はスカイプがあれば充分……という話だが。私のような作家業をやっている人の中には、誰にも顔を見せたくない……という人もいるので、そこでアバターというのもありだろう。まず私が顔を出すのが嫌)。現実世界よりもVR上での活動のほうが大きくなり、現実としての顔よりもアバターの顔のほうが有名になる……そういう人も普通に現れるかも知れない。
 そういう時代が来るんじゃないか……という予感がしているので、こういう技術について調べていた。

 ドワンゴのバーチャルキャストは単純に、“遊び”としてきっと面白いだろうな、と思ったけども、あえて言いたいことを2つ。

 1つ。
 固有のアニメキャラクターは一般ユーザーは使えないようにして欲しい。例えば『平沢唯』『鹿目まどか』『櫟井唯』『マリオ』『ルイージ』『ヨッシー』『ミッキーマウス』とか権利を持ったキャラクターは一般ユーザーは使えないように。ただし、「よく似た偽物」ならOK。それくらいの許容量はあってもよかろう。
 Twitterみたいに、ステータス画面に「公式」マークを付けられるのは権利者のみ。
 これは単純に、「人気キャラクター」のアバターがネット上に氾濫するのを防ぐためだし、Twitterなんかでよく見かけるけど、有名人気キャラクターアイコンで毒舌吐き回る人いるけど、あれはコンテンツに対して悪印象になるんだ。知らないアニメキャラで毒吐き回っている人を見ると、作品ごと嫌いになる。知っているキャラだと、「そのキャラでそれは言うな」って思う。あれは街宣右翼みたいなもので、作品の印象を貶めている。当人はきっと自覚ないんだろうけど。
 すでに用意されているパーツからカスタマイズしてキャラクターを生み出すのと、ゼロからキャラクターを生み出すのとは雲泥の差がある。権利を持ったキャラクターは特別な存在であるべき。
 後述するが、将来的に「VRタウン」なんかができて、そこで活動することが普通という時代が来るかも知れない。コミュニケーションやビジネスもVRタウン上で……というのもあり得るかも知れない。そういう時代になると、「アバター」は単にTwitterのアイコンのようなもの、ではなく「その人間」そのものと同じくらいの効力を持つようになる。素顔よりも、アバターのほうが価値を持つ……ということもあり得る。そういう時に、関係ない誰かが権利を持っているキャラクターを使って活動する……ということが許されるのだろうか? なんなら有名アイドルの顔を使って、VR上で好き放題悪さをすることもできるんだ(バーチャルだからなんでもあり……はまずいだろう。VR世界だと実在人物に成り済ますことができてしまうわけだから。本人とは無関係なところで悪評を広める人が現れた場合、法的な問題になるかも知れない)。そう考えると、無許可で権利あるキャラクターの絵と名前を使える……という状態は考えたほうがいいかも知れない。

 もう1つ。
 やっぱり街かな。街がほしい。VRタウン。
 仮想上に街があって、その街をブラブラしたい。街には店があって、店に入ると同好の士が集まっていて「最近どう?」なんて話しかけたりしたり。映画好きは映画好きのカフェで。アニメ好きはアニメ好きのカフェで。
 アニメ好きの中でも作品ごとやカテゴリーごとに細分化されていて、好きなところに入って、好きな作品について延々語ったり……。ゲーム好きが集まる居酒屋とかもね。
 で、店には大きなスクリーンがあって、ニコ生配信の時間になったら上映会が始まる。VR上の応援上映……というわけね。ニコ生でコメントを打つのも楽しいけど、アバターで集まってわーわー言うと、より楽しいだろう。

 今回の『ドワンゴVR事業展開』の配信を見て思ったわけではなくて、だいぶ前からこういうのをイメージしていて、今それがどれだけ実現に向かっているのか、それを確かめるために見ていた……というわけね。
 まだ「配信者だけの小さなショーステージ」だけの話で、「VRタウン」はまだまだ先の話っぽいけど、方向性は私が考えている方向に進んでいると思う(結構みんな考えていたと思うけど)。ドワンゴのやろうとしていることの先にVRタウンもあり得るんだと思う。
 これからは絵師にしても、モデリングの能力を持っている人にしても、「私のアバターを作ってください」「あなたのアバターを作ります」というのが仕事になるでしょう。

 ……と、いう時代はこの先も来ないかも知れないけど。

 この辺の話は別のところで詳しく掘り下げる予定で、用意もしているので、そちらのほうで話を書きます。

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