魂の計画と方程式
約9年かけて、ある人物の中に立派な木が育った。
しかし彼は、自分が冬の木であることを嘆いていた。
彼はある時、大きな挫折を味わった。
自分の力が到底及ばない、今まで経験したことのないような挫折だった。
立派に育った気は力を失って行く。
もしかすると腐っていたかもしれない。
このままだと体を壊しそうだと彼が思っていたから。
周りに集まる存在達は、どうにかして彼を救おうとした。
新たな環境が与えられた彼は5年かけて自分を取り戻して行った。
だけどまだ完全とは言えないらしい。
もっと過去へと繋がる必要があるようだ。
今解けるのはここまでのようだ。
この頃から自分の一部を材木として使ってもらうことを学ぶようになる。
と、続いて行く気がしている。
選択によって計算式は変化して行く。
計算し直さなければいけない時期もくるだろう。
その時期がいつで、何回あるのかは誰も教えてくれない。
知っているとしたら、自分の魂だけだろう。
魂の計画の解に辿り着くには生きるしかない。
今はまだその途中にいるだけさ。
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