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【独立系FPの運用実績公開】アンティークコインで資産運用・防衛

インフレに負けないよう、ローリスク資産運用として実践中

著者は資産形成コンサルティングをメイン業務として独立系FP事務所を営んでおります。
自身も実践する資産運用・資産防衛としてアンティークコインを複数保有しています。

資産運用の選択肢としてアンティークコインを検討する人は少ないかと存じます。

そんな方に向けて、まずはアンティークコインについて知っていただき、選択肢の一つとしてみなさんの資産が増える・守られることに繋がると幸いでございます。

アンティークコインとは

かつては特別なイベント時のみ発行され、選ばれし者だけに配られたコインが多いです。
素材は金や銀(金貨・銀貨)が多く、現代では投資対象として人気があります。
美術品や骨董品に近いですね。

コレクターは全世界に数百万人とも。
1枚で1億円を超える価値を誇るコインもザラに存在します。

もちろん、100万円前後から手に入るコインもあるため、多くの人にとってインフレ対策の投資対象となりうるでしょう。
安心して読み進めてください。

アンティークコインの歴史

ロスチャイルド家の祖であるマイヤー・アムシェル・ロスチャイルドをご存知でしょうか?
ロスチャイルド家といえば、世界で最もよく知られた国際金融業の一族であることは有名です。
その祖であるマイヤー・アムシェル・ロスチャイルドはかつて、フランクフルトの商人をしていた時、「コイン商」という商売を思いつきます。

当時、アンティークコインを収集する人といえば、お金持ちや軍人が”趣味程度”で集めているのが一般的でした。

元々歴史もコイン収集も好きだったロスチャイルドは、コイン発行の経緯や背景などの詳細をリスト化し、コイン収集家たちから注目を浴びるようになります。
「コイン収集」というジャンルを確立しました。

宮廷にまで呼ばれるようになり、ついにはコイン商から宮廷に仕えるようになりました。

コイン商の商売で一定の財を成したロスチャイルドは、国際金融に進出し、実の息子達を世界各地の要所へ送り、現代に続く一大財閥に至ります。

資産としての価値

なぜアンティークコインが投資対象となりうるのでしょうか?

そもそもの素材が金でできているため、金(ゴールド)そのものの価値は当然あります。
コインの重さほぼイコール金(ゴールド)の重さです。
金(ゴールド)としての価値が担保されているといえます。
(正確には金貨の数%は銀など他の素材が含まれる)

  • 金(ゴールド)の特徴
    ・インフレに強い
    ・換金性が高い
    ・現物(手元に存在する)
     ※個人番号(マイナンバー)登録義務あり

    2016年1月以降、換金額が200万円を超えた場合に事業者が税務署に提出する支払調書へクライアントの個人番号(マイナンバー)を記載することが義務付けられています。

上記に加えてアンティークコインには「アンティーク」という価値が上乗せされます。
どちらかというと、金(ゴールド)の価値よりもこちらのアンティーク要素の方が大きいでしょう。

なぜ価値があるのか?
需要と供給の関係を考えれば容易に想像ができます。

【供給】この世に何枚存在するか

例えば西暦1800年に400枚だけ発行されたコインがあるとします。
発行当時、貴族にだけ配られた記念コインです。
この世には400枚しか存在しません。
ポイントは「二度と供給されない」ということです。
さらに、長い年月を経て紛失していることもあるでしょう。
さらにさらに、綺麗な状態で現代に残っているコインは数が少ないでしょう。

【需要】欲しい人がどれだけいるか

一方、アンティークコインが欲しい人は現代でも増え続けています。
投資対象としても人気を博し、世界中で需要は増え続けています。

新興国もどんどん経済成長し、国民達の収入も増え、アンティークコインへ投資する人口はこれからも増加し続けることは容易に想像できます。

このように「二度と供給されない」ものについては、欲しいと思う人がいる限りは希少価値が上がり続けますよね。

価値については需要と供給の関係で分かったかと存じますが、
取引価格という観点からも下記のことが考えられます。

インフレ(物価上昇)が進み、世界中のお金の価値が下がると、モノの価値が高まります。
世界中の人たちが持つお金の量(競争力)が増えれば、必然的にアンティークコインコインの取引価格も上昇するでしょう。
つまり、仮に我が国日本がインフレ(物価上昇)しなかったとしても、他の国がインフレしていればアンティークコインの”取引価格”は上昇します。
アンティークコインの需要とは、日本人だけではありませんからね。
むしろ海外の方が需要(アンティークコイン市場)は大きいです。

さらに付け加えると、世界中で取引可能ということは日本円のみならず米ドルやユーロ等にも換金できるということです。
つまり、アンティークコインを持つことで為替対策にもなり得ますね。

アンティークコインの価格決定要素

1.希少性(発行・鑑定・流通枚数)

先述の通り、この世に存在する枚数が少ないものは価値が高いです。
アンティークコインの場合、シンプルに発行枚数が希少性を決定します。

数千枚発行されたものもあれば、数十枚しか発行されていないものもある。
みなさんはどちらが価値が高いと思いますか?

希少性の決まり方は下記で決まります。

・発行枚数
希少度を測る上で最も基本となる指標です。

・鑑定枚数
鑑定品か否かで価値が大きく異なります。投資するならば鑑定品がおすすめです。(鑑定についての詳細は後述)

・流通枚数
発行枚数が不明な場合は、流通頻度が低ければ低いほど希少性が高いコインとして取り扱われる。

2.グレード(状態の良し悪し)

数十年、数百年前に発行されたコイン達は、長い年月を経て劣化するでしょう。
限られた発行枚数のコインの中で、傷が少なく綺麗な状態で保存されているものはさらに希少性が上がります。

グレードについては後述の「鑑定」について詳しく書きます。

3.人気(デザイン、人物、歴史 等)

供給数や現存数だけではなく、そのコインを欲しい人(需要)が多ければ多いほど価値は高まります。

美しいデザイン性、コインに描かれた人物の人気や成し遂げた偉業の歴史など、様々な要素でそのコインの人気は決定します。

全く知らない人のコインよりも、自分が知っている人が描かれたコインの方が欲しいですよね。
こうした人物は、必然的に歴史的にも有名な人物になり、世界中の人が共通して知っている人物ということで需要は高まります。


鑑定機関による鑑定

鑑定機関は世界共通で2社あります。
コインと鑑定書が特殊なケース(不正開封防止機能付き容器)に入っており、本物である証明や、グレードを鑑定機関が保証するように開けられない仕様となっています。

PCGS社

最もポピュラーな鑑定機関です。
青色の鑑定書が特徴的です。

NGC社

PCGSから派生した鑑定機関がNGC社です。

鑑定機関によるグレードの決まり方

・タイプ
主に5タイプに分類されます。

・ランク
70点満点のグレーティングです。

・特別鑑定表記
コイン表面の輝きを表します。

事例紹介(著者の保有コインを紹介)

表面

どんなコイン?

1937年、イギリスにて英国王ジョージ6世の戴冠式の記念として発行されたコインです。
裏面にはエリザベス妃が描かれています。

裏面

鑑定評価は?

PCGS(鑑定機関)から70点満点中、SP58という評価を受けています。

70点満点中58点と聞くと、低いのでは?と思われるかもしれません。
先述の鑑定基準の表によると、60点以上で「準未使用品」とされています。
50〜59点は「極美品」とされています。

本コインのSP58という評価は決して低くないことがわかります。

人物像

ジョージ6世は、先日逝去されたイギリス女王エリザベス2世の父です。

ジョージ6世は”吃音症”という病気に悩まされていました。
国王は人前で話をする機会が多いのに、妻であるエリザベス妃にも支えられて克服したというエピソードも有名です。
2010年に「英国王のスピーチ」という映画にもなっていますので、ご興味がある方はご覧ください。

こうした人物像に惚れ込んでコインを保有したいという収集家も多いです。

おいくら?

あるコイン商から2022年9月に120万円で購入しました。

2023年1月には140万円で取引されています。

販売委託手数料等を差し引いても、4ヶ月で+12%程度の値上がり益です。
年利に直すと+48%です。

他の資産と比較したアンティークコインのメリット

ランニングコスト(税金等)がかからない

不動産とは違い、固定資産税や修繕費は不要です。

個人情報(マイナンバーなど)不要

株式投資とは違い、売買時にマイナンバー等の個人情報は不要です。

法的手続き不要

不動産とは違い、登記などは必要ありません。

投資金額は自由自在

目的(保有期間)や予算を決めてから、これに合ったコインを探して購入(投資)すルことが可能です。

過去の価格推移(データ)


出典:https://www.knightfrank.com/wealthreport/knight-frank-luxury-investment-index/

【出典】
Knight Frank社:ロンドンの大手不動産コンサルタント会社

わかりやすい資料として、2021年第4四半期のデータがあります。
これによるとアンティークコイン全体で、年9%の値上がりというデータがあります。

全体のデータがこの数字です。
数十万円程度のコインよりも、数百万円数千万円のコインの方が希少価値が高いため価値が上がりやすいです。

高額なコインは、このデータ以上の利回りが期待できるかもしれませんね。

リスク

偽物リスク

せっかく数百万円支払ったのに、偽物を掴まされては大損です。
購入する先には注意が必要です。
信頼できる業者から購入しましょう。
ネットオークション等は怖いですね。。

ぼったくられるリスク

先ほどの偽物リスクと似ていますが、素人には価値や相場がわかりません。
正常な取引価格よりも高額な金額を提示されるかもしれません。
ここでもやはり、信頼できる業者から買うしかありません。

流動性リスク

アンティークコインを換金するには、売却する必要があります。
業者が買い取ってくれると早いかもしれませんが、言い値で買い取られるリスクが。。
できるだけ高く売るには販売委託やオークションに出品することが良いため、どうしても現金化するまでに時間がかかります。

為替リスク

日本国内でのアンティークコイン市場は規模がまだ小さいため、どうしても海外の取引価格がベースになってしまいます。
そうなると外貨ベースでの取引価格になるため、為替リスクが避けて通れません。
逆に言うと、「外貨を保有している」ということ(メリット)にもなります。

紛失・盗難リスク

現物のため、目の前に存在する安心感はありますが、現物ゆえに紛失・盗難のリスクがあります。
見て楽しむのが現物資産の良いところではありますが、できれば金庫にしまっておきたいですね。
筆者は銀行の貸金庫に保管しています。

出口戦略(売り方)

アンティークコイン専門オークション

オークションサイトは色々とありますが、その中にもアンティークコインに特化したものも存在します。

ご自身で出品する手間はかかるのはもちろん、コイン自体の相場・取引価格を熟知していないと適正な価格で売ることが難しくなります。

需要(コインが欲しい人)が多いほうが価格は上がりやすいのは容易に想像できるわけですが、そうなるとアンティークコインの需要は日本よりも海外の方が大きいです。

必然的に、高く売りたいのならば海外のオークションサイトを利用するのがベターということになります。
海外への輸送料も高額になりがちです。(輸送時の紛失保証をつける等により)

個人的にオークションはあまりおすすめできません。(著者は英語が苦手です)

販売委託(おすすめ)

コイン商に販売を委託する方法です。

先述のオークションに出品すると、出品手数料や、海外への輸送費がかかります。

ですが、コイン商に販売を委託し、国内で売ることができれば、手数料は委託先にしか支払いません。

輸送コストも、国内の方が安く済みます。

また、プロに委託するため、その時の相場に合わせた金額を教えてくれて、適正な価格であれば買いたい人を見つけて販売してくれます。

フリマサイト

某有名なフリマサイトに、ご自身で出品する方法です。

コインを購入する側の立場に立って想像してみてください。
「偽物なのではないか?」と不安になりませんか?

私は怖くて購入できません。
よって、フリマサイトで販売することも推奨できません。

まとめ

短期間で大きく儲かるジャンルではありません。

メリット・デメリットもあります。

あくまで「ローリスクローリターン」の資産運用とお考えください。

インフレ経済においては、現預金の資産価値は目減りします。

インフレが進む中、現預金の比率をアンティークコインのような現物資産に移行することを検討してみてはいかがでしょうか。

おすすめのコイン商

どこから買うか?どこに販売委託するか?が、重要です。

著者も、アンティークコイン自体には10年前から興味がありましたが、信頼できるコイン商に出会えずに一歩踏み出せずにいました。
(実際に偽物を摑まされた話も聞いたことがあるので)

全国を飛び回り、投資家の利益を最大限に引き上げる仕組みを確立した業者と出会うことができたので、投資を決断しました。

この先は有料とさせていただきます。(1社ご紹介いたします)

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