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一月読書日記

今月読んだ本の一部をネタバレ抜きで一言感想の第一回!volいくつまであるかは未定です

『まるで天使のような』 マーガレット・ミラー

 一月の暫定ベスト。身を持ち崩した男クインがフラと訪れた山奥のカルト村で、ある修道女にオゴーマンという男を捜してほしいと頼まれる。安否を確認するだけ。事情を詮索してはいけない。だが、クインはオゴーマンという男が五年前謎の死を遂げていることを知る。
 外界と隔絶したカルト村で頼まれる人捜し、ただ捜すだけで色々尋ねようとしてはいけない。序盤の人捜しの状況から引き込まれる一作。ラストまで一気読みだった。

『ワトソン力』大山誠一郎

 その男、ワトソン。警視庁捜査一課の和戸宋志はそばにいる人間の推理能力を飛躍的に向上させる特殊能力の持ち主だった。和戸の行く先、今日も事件が起きる。果たして、犯人は誰なのか。そして事件を見事解決する探偵は?
 探偵当てと犯人当てが二度楽しめる良短編。ワトソン力って発明だよね!ミステリ短編としてとても好きな一冊。

『ずっとお城で暮らしてる』シャーリー・ジャクスン


 閉塞感!好き!お屋敷で暮らす少女メアリと姉のコンスタンス。二人は他の家族を過去に毒殺されていた。村の皆は噂してる、コンスタンスが皆を殺したんだって。
 語り手のメアリがとってもチャーミングな一冊。幻想と現実の境目をふわふわしながら進む一人称はシャーリー・ジャクスンならではの味がある。じわりと心に痕を残す人間模様と結末がよき

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