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久しぶりの図書館

久しぶりに図書館へ行った。
以前は2週間に1回は必ずと言っていいほど通っていたが、コロナの影響で一時閉館されてから行ってなかった。
図書館の閉館は、毎晩眠る前に本を読むことを習慣としてきた私には悲しい出来事だった。
月に10冊は読むので、買うとなると経済的にも苦しいし、収納する場所もない。
場所をとらず、より経済的に読書を楽しむために、Kindle Unlimitedで電子書籍をダウンロードして読むことにした。
その頃使っていたデバイスはiPad mini。
眠る前にブルーライトを浴びることにも抵抗があったし、何より目が疲れる。
それで、電子書籍リーダーのKindle端末を買うことにした。
Kindle端末はiPad miniと比べると目は疲れない。
バッテリーも長持ちするので、それほど電池残量を気にしないでいられる。
目の疲れはこれで解決されたけど、読みたい本がKindle Unlimitedに無いことが多かった。
今話題の本や売れている本はKindle版でもサブスクとは別に購入する必要がある。
これ以上私の娯楽にお金を使うわけにはいかない。
どうしても読みたい本だけは購入するけど、いつか読みたい本はあきらめる。
別にKindleが悪いことをしている訳でも無いのに、小さな不満がじわじわと貯まっていく。
特に、タイトルに惹かれて読んだ本の内容がたいしたことが無かったりするとがっかりする。
後で知ったのだが、最近はKindleの電子書籍は誰でも出版できるので、中にはプロが書いているわけでは無いものもある。
Kindle Unlimiteで読める本の中にはそういった本が多くあって、それらを読んだ後に名の知れた作家の本を読むと、当たり前だけど文章力の高さに感動する。
やっぱり、紙の本が読みたい、と強く思うようになった。
先日宿泊したブックホテルで、1冊の本が目につき手にとった時に、本の厚みと重み、表紙をめくった感じと中の紙の質感が良くてほれぼれと眺めてしまった。この本と一夜を共にしたい。
本の内容よりも紙の質感が嬉しくて読むことにした。
紙の本は視覚的にどれくらい読んだか、後どれくらい残っているのか分かるところに安心感がある。
私の手にした一冊はちょうど一晩で読める分量で、その辺りにも満足した。
ブックホテルに滞在して本を読むのは楽しかったけど、頻繁にできるものではない。
これは自宅で紙の本を読めば満足できる話では?と思った時に図書館の存在を思い出した。
「あ、図書館行けばいいじゃん!」
コロナで遠ざかってしまって、もうとっくに開館しているのに存在を忘れていた。
3年ぶりに訪れた図書館は以前と変わらないようだったけど、コロナの3文字がタイトルに含まれた本を数冊見つけて、時の流れを感じた。
これでまた、私の図書館通いが始まる。
Kindle端末にはしばらく眠ってもらうことになりそうだ。

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