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Vol.4 高校生編〜そんなのあり!?まさかのラグビー部へ入部〜

さてさて、晴れて中学校を卒業した私は地元のK・I高校へ入部をしました。
仲の良かった友人達も同じ高校に入学し、

『楽しい高校生活が始まるなー!』

と思っていました。

新しく購入した赤色の通学用自転車に【火の玉君】と命名し、高校生活がスタートしました。
(私の持論ですが自転車やバイク、車は名前をつけたり、声をかけてあげたりして、しっかりと愛情を注いであげればちゃんと伝わり、壊れず、耐久力が上がってくれます。)

違う中学校から来た生徒達もたくさんおり、どんな出会いがあるのだろう!と新生活に心を躍らせていました。

明確にはいつ頃だったかは覚えていませんが、入学してから少し日にちが経ったある日、部活動の入部についての説明が各クラスで行われました。
入学時、仲の良かった友人達と話をし、次こそはテニス部に一緒に入ろうな!と言われていたので硬式テニス部へ入部する事を決意していました。
どの様な部活があるのかや部活への仮入部がある事などの説明が終わり、クラス全員に入部届のプリントが配布され、入部届の説明が始まりました。
この時の私は、今から自分の人生が大きく変わる出来事が起こる事など知る由もありません。

部活の説明をしていた先生の事を仮にS先生と呼ぶ事にします。

S先生:それじゃあ、今から入部届の書き方と提出方法について説明するぞ〜!!
ちょっと君、みんなに説明するから入部届を貸してくれるか?

私:あっ!はい。どうぞ。

私の席はクラスの最前列だった為、おもむろにS 先生は私の席から空白の入部届を手に取りました。

S先生:ここに希望の部活を書く欄があるやろ?
入部したい部活をここに書いてください。こうゆう風に!

というと先生は持っていたペンで私の入部届に「ラグビー部」と大きく記入しました。

私:え?先生。何書いてんすか!?

S先生:あー。君はラグビー部に入部決定や!この入部届もらってくでー!

私:いやいや!ラグビー部とか入らないです!テニス部に入部するって決めてますし!

S先生:体格もいいし、テニス部は勿体無い。ラグビー部に入れ!
とりあえず、今日部室で待っているから一回遊びに来てくれな!
その時に話しよ!
ってことで他のみんなはそれぞれ希望の部活を記入して各部活まで行く様に!以上!

と言い残し、S先生は私の入部届を持ってクラスを去りました。
もちろん、クラスのみんなは一連の流れを見て爆笑していました。
あとから知りましたがS先生はラグビー部の副顧問をしている人でした。

いやいや。おかしい!なんでラグビー部に入らなあかんねん!
取り合えず部室に行って、文句を言って入部を取り消してもらおうと思っていました。

放課後、授業が終わるとみんなは希望の部活の体験入部へ散って行きました。
私は、カバンを持ちラグビー部の部室へ向かいました。
私の高校の部室はグラウンドの端にそこそこ大きな建物があり、そこに野外で行う部活動の部屋がそれぞれ分けれたものでした。
部室の前で待っているとS先生がきました。

S先生:おー!来たか!入部おめでとう!

と声をかけてきました。

私:すいませんが、ラグビー部には入部するつもりありません。

S先生:・・・・ちょっと、こっちきてくれるか。

S先生はそう言うと私を部室裏のフェンスのところに連れて行きました。

S先生:頼む。ラグビー部に入ってくれ。もちろん他の部活とも掛け持ちOK。絶対、後悔はさせへん様にする。

と話を始めました。

長くなるのでその後の話を簡単に書くと、
この高校のラグビー部は現在、部員は7名しかおらず、全員が2年生、3年生はいませんでした。近隣の高校と合同チームを組んでいる状態でこのままだと近々廃部になる可能性大。今までちゃんとラグビーを教える事ができる顧問がおらず、今年新しく他校からラグビー部の顧問として先生が赴任されたとの事。基本的に練習は1時間しかやらない、掛け持ちしてもいい。という甘々な条件などを教えられました。

フェンス越しにかなりの熱量でごり押しされた私は断る事ができず、とりあえず入部する事を承諾しました。

S先生:ありがとう。もうすぐ顧問の先生が来るから挨拶してくれ!

私:分かりました。

しばらくするとグラウンドの向こう側から一人の男が歩いてきました。

S先生:あれが顧問のW先生や!

その瞬間、私はラグビー部に入部した事を早速後悔しました。

W先生を見た瞬間私はこの学校に入学してからの初めての体育の授業を思い出しました。

時間を少し巻き戻します。
遡る事、入学してから初めての体育の授業。
中学校から上がったばかりでだらしがなかった私たちは体操服に着替え、授業が始まるチャイムが鳴り終わってからダラダラと体育館に向かいました。
いわゆる遅刻です。
私たちの学校では体育は男子と女子が別々で行うシステムで、担当する先生が別でした。
クラスの男子生徒の大半が遅れて体育館に到着しました。
体育館に入ると一人の男の先生が体育館の中心で腕を組み、仁王立ちしていました。それがW先生です。
顔はまさに鬼の如し。若い先生でしたがオーラが漂っていました。
W先生は開口一番、

W先生:おい。お前ら!!舐めんとんのか!?授業はもう始まっとんねん!!遅れてきたやつ全員帰れ!!

体育館に怒鳴り声が響きます。
ブチギレでした笑

謝罪をしてなんとかその場はおさまりましたが、
男子生徒の中では、あの先生はやばい、絶対に関わらないでおこうという話になりました。
学校で一番怖い先生と言われていました。
顔はイケメンで男らしい感じの先生だったので授業で関わりのない女子生徒からは人気がありましたが笑

時を戻します。

W先生がこちらまでやってきました。
私は緊張していました。

W先生:ラグビー部に入部してくれたみたいやな。
ところでお前、仲良い友達はこの学校におるか?

私:仲良い友達なら何人かいます。小学校から一緒の友達です。

W先生:そうか。その友達はどこに仮入部に行ってるんや?

私:硬式のテニス部です!

W先生:わかった。初めの任務は部員を集めることや。
仲の良い友達、全員引っ張ってこい。
テニス部のコートはあそこや。

私は心の中でこの先生正気か。無理に決まっているやろ!
と思いましたが目が本気だったので断れませんでした。。。

この時は怖くてやばい先生と思っていました。
しかし、後に知ることになる事になるのですが、実はこの先生、めちゃくちゃいい人でした。私が出会った先生の中でダントツです。あまり話すのが得意ではなく、顔が強面で怒ると怖いですが、本気でラグビーを愛しており、以前いた学校ではラグビー部がなかったのでイヤイヤ女子バレー部の顧問をしていたとの事。わざわざラグビー部の顧問をやりたいが為にうちの高校に転勤してきたとの事。
現役の時のW先生はスピードスターとても足が早く、キレッキレの動きで高校・大学ではラグビー部のキャプテンを務めていたそうです。
まさに熱血先生でした。熱い男です。

さて、入部を決意した私ですが、この後どうなっていくのでしょうか。
熱血で若い顧問のW先生、少し年を取っているが落ち着いて変わり者の副顧問S先生、ラグビー未経験者の私。

ここから、リアルスクールウォーズ!高校ラグビー編が本格的に動き出します。
私の人生で一番の思い出と経験になった高校3年間のラグビー生活。
思い出しながら書いて行きますが、おそらく長くなるので何記事かに分けて書いていきます。
ぜひ、次もご覧に頂けますと幸いです。

次回:部員集めに奔走!そして動き出すK・I高校ラグビー部!

お楽しみに!!

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