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【翻訳部辞書:P】Peter Piper-早口言葉に挑戦!

こんにちは。PMの小沢です。今回はPということで降りてきたワードが、Peter Piper(ピーター パイパー)です。これはイギリスで古くから伝承されてきたマザー・グースという童謡たちの中でも有名な詩の冒頭のワードで、その詞全体は早口言葉として知られています。

思い出のPeter Piper

大学は、英語が好きという単純な理由から英文学科に入り、どんな楽しい授業が受けられるのか、と胸を躍らせて入学したのですが、ふたを開けてみると大学の授業はマニアックな先生によるマニアックな内容の英語の授業が多く(大学とはそういうところですが)、とくに残念だったのが、1年次のゼミ(高校生まででいうクラス)の授業でした。1年次のゼミは選択した第二外国語別に分けられており、自分で興味のあるクラスや教授を選べるわけではなく最初から決められていたのです。

その時の教授の専門がマザー・グースだったのですが、その授業の何が残念だったかというと、教授の声がとにかく小さい!!ゼミの人数は20人程度だったでしょうか。教室は日の当たらない小さめの部屋だったのですが、教授の近くにいないと教授の声が聞こえない…毎回眠気との闘いでした。

そんな中で記憶に残っているのが、このPeter Piperで始まるこの詩です。学生ひとりひとりがマザー・グースのテキストに載っている詩をあてがわれ、その訳や、その詩に関連することなどを調べてみんなの前で発表するのですが、わたしが担当したのがこの詩でした。

Peter Piper picked a peck of pickled peppers;
A peck of pickled peppers Peter Piper picked;
If Peter Piper picked a peck of pickled peppers,
Where’s the peck of pickled peppers Peter Piper picked?(※1)

The Real Mother Goose: (New Edition) Independently published 2020/7/17 Blanche Fisher Wright(著)


ピーター・パイパー ピーマンのピクルス1ペックとった
ピーマンのピクルス1ペック ピーター・パイパーがとった
もしピーターパイパーが ピーマンのピクルス1ペックとったのなら
ピーパー・パイパーのとった ピーマンのピクルス1ペックどこにある?
(谷川俊太郎訳)(※2)

「マザー・グース3」講談社文庫 1981/9/10 谷川俊太郎(翻訳)

みんなの前で発表しなくてはならない、ということで必死に練習しましたよ。その甲斐あって今でもこの詩はそらでいうことができます。もしもわたしと直接お話しする機会があったらリクエストしてみてください。

不思議なもので、当時は眠くて苦痛だったマザー・グースですが、これを書いていて色々な書籍や音楽を聴くうちに、久しぶりに読んでみたくなり、今回参考にした2冊を早速ポチりました。時間のある時に声に出して読んでみたいと思います。

早口言葉いろいろ

早口言葉、日本語でも楽しいですよね。というわけでいくつかピックアップしてみましたので声に出して言ってみましょう。

・この竹垣に竹立てかけたのは、竹立てかけたかったから、竹立てかけた

武具馬具ぶぐばぐ武具馬具ぶぐばぐ三武具馬具みぶぐばぐ、あわせて武具馬具ぶぐばぐ六武具馬具むぶぐばぐ

貨客船かきゃくせん旅客りょきゃく旅客機りょかくき旅客りょきゃく

英語の早口言葉にチャレンジされたい方はこちらをどうぞ。2つ目は英語の発音の本などにも出てくる定番のものです。

・Betty Botter bought a bit of butter. The butter Betty Botter bought was a bit bitter. And made her batter bitter. But a bit of better butter makes better batter. So Betty Botter bought a bit of better butter Making Betty Botter's bitter batter better.

・She sells sea-shells by the sea-shore. The shells she sells are sea-shells, I'm sure. For if she sells sea-shells by the sea-shore. Then I'm sure she sells sea-shore shells.

どうでしょう。目が覚めましたでしょうか。

そうそう、最初の”Peter Piper”と、最後の“She sells”をアレンジした歌が、むかしむかし某飲料メーカーの紅茶のCMで使われていたことも思い出しました。販売が開始されたのを調べたら30年近く前だという事実に衝撃を受けましたがね……

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