【翻訳部辞書:U】UFO

こんにちは。新たに翻訳部に仲間入りしました、阿久津(あくつ)です。レビュー、ときどき翻訳を担当しています。これからちょこちょこ記事を書いていきますので、よろしくお願いします。

さて、記念すべき第1回目の記事ですが、Uから始まる単語ということで”UFO”をチョイスしました。といっても、未知の飛行物体について語れるほどの知識はわたしにはありません。今回取り上げるのは、ピンクレディーによる懐かしのヒット曲の方です。

昭和の懐メロを知ったきっかけ

この曲が出たのは昭和52年。1977年です。いまから45年前なので、30代前半のわたしはもちろんリアルタイムでは聴いていない世代です。とはいえ、いまでもコマーシャルなどでたびたび使われていますし、わたしより若い世代の人でも一度は耳にしたことがあるはず。ただ、わたしがこの曲を知った経緯はちょっと異質かなと思います。小学3年生のとき、学芸会の出し物でこの曲に合わせて踊ったのです。

学芸会、そして運動会

当時、学芸会や運動会などの学校行事で踊る曲は、だいたい先生たちが選んでいました。当時のヒット曲を選ぶのが通例だったのですが、なぜかこのときはピンクレディー。平成も十年を過ぎていたころです。
わたしたちの親世代に刺さると思ったのか、はたまた、担任の先生(確かミーちゃんケイちゃんと同世代)が熱烈なピンクレディーファンだったのか。今思うと謎だらけですが、まだ9歳だったわたしは素直に受け入れ、本番に向けて懸命に練習に励みました。

学芸会当日、わたしたちは紙で作ったおもちゃのマイクを手に、元気いっぱいに「UFO」を踊りました。いま思うと、小学3年生には少々なまめかしい歌詞ですが、そのギャップがウケたのか、保護者からは大好評。学芸会に続いて、運動会でも踊ることになりました。

記憶と、音楽と

過去の記憶を引っ張り出そうとすると、当時よく聴いていた曲が頭のなかで流れ始める――。よくあることですね。わたしの場合、小学生のときの記憶と、こんなふうに学校行事で踊った曲は強く結びついています。たぶん、練習のたびに何度も何度も耳にしていたので、すっかり頭にこびりついてしまったのでしょう。

ほとんどは当時のヒット曲なので、自分が子どもだった平成半ば、そのときどきの空気感にうまくマッチしているのですが、9歳のときだけはちょっとちぐはぐです。「UFO」の印象が強すぎて、わたしの記憶には、まだ生まれてもいない昭和の香りがほんのり紛れ込んでいます。自分だけの、ちょっとおかしくて、ちょっと特別な記憶です。

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