働き方改革の行く末

働き方改革法案の可決が話題になっています。
この法案は概ね
①働き方改革を総合的かつ継続的に進めていきましょう。
②長時間労働の是正と多様で柔軟な働き方を実現しましょう。
・時間外労働の上限規制の導入
→これ既にあるのですが労使協定で超過可能。その超過可能な時間の上限を定める。
・長時間労働抑制策
・年次有給休暇取得促進策
・フレックスタイム制の見直し
・高度プロフェッショナル制度の創設
→年収が高く高度な知識を持って仕事に当たる人は残業の概念から外しましょう。
・勤務間インターバル制度の普及促進
→休憩をしっかり取りましょう。
・産業医・産業保健機能の強化
③同一労働同一賃金を実現しましょう。

これ、最も問題なのは
『職業訓練』でしょう。僕らは若い頃は残業しまくりでした。やりたかった。残業代が目的ではなく自らのスキルアップ、昇進昇格の為。スキルアップすればある程度時間は短縮できます。その能力を手に入れるために泊まり込んで働いた。先輩を総労働時間で抜く、と言うことを目的に。

働き方改革は、この職業訓練の時間をも奪うのです。そして、残業代が減った分の基本給アップは実現しません。で、『副業解禁』…働く時間減ってないじゃん…

スキルアップが遅い為、会社はシステム化を進める。そうなると、『誰でも良く』なる。
労働者を守る為の法案が労働者を更に弱い立場としていく。
結果、労働者の賃金は上がらず副業で稼ぎ過労死に突っ込む。何も変わりません。

本来やるべき事は、
①管理職と管理監督者の明確な区分とその管理
②管理監督者以外の組合加入
→上記で労働者側の交渉力強化
③サービス残業の規制強化と継続監視
④サービス残業の定義の見直し
(自らの意思、強制の判別)
→上記で会社側の支払いを担保

ツイッター等での議論は、少し労働者が強すぎる面あり『辞めれば良い』『断れば良い』。でも実態はそうは行きません。だからこそ国が規制をするのですが、であればもう少し突っ込んで…

終身雇用で退職金があった頃は、会社を信じてついていけば良かった。
今はそうではありません。
もっと転職が当たり前になれば、会社側も考えますが今はその過渡期です。
今の労働者が最も搾取される立場なのかも知れません。

やはり、改めて組合なのかと思います。

#労働組合 #ビジネス #働き方改革

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