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【高校情報Ⅰ共通テスト】演算誤差 丸め誤差、打切り誤差、けた落ち/問題集・教科書準拠

演算誤差 丸め誤差、打切り誤差、けた落ち


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■PowerPoint・問題集
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【文字おこし】

今日はコンピュータの演算誤差について説明していきます。

コンピュータの記憶領域は有限で、オーバーフローと言って、容量オーバーすることがあります。

以前説明したように、コンピューターの世界は0と1の2進法で、データが扱われます。
この0と1の1桁を1ビットといい、ビットはデータ量を表す単位になります。
スマートフォンの容量などで〇〇GBというのを聞いたことあるともいますが、
コンピューターの世界では8ビットは1バイトとして定義されています。

さかなとそれを入れる箱の例でみていきましょう。

13ビットの容量がある魚がいたとします。
それを15ビットの容量がある箱に入れたとしたらちゃんと箱に収まります。

では、20ビットの容量がある魚がいた場合は、15ビットの箱に収まるでしょうか。。

これは、15ビット分は収まりますが5ビット分は失われてしまいます。
その失われた5ビットを誤差といいます。

実際の計算式で見ていきましょう。

例えば
1÷3は0.33333・・と永遠に割り切れずに3がつづきます。

2進法でもみていきましょう。
例えば10進法の0.1を2進法にすると
0.0001100・・と無限に終わりません。
コンピュータの容量は有限なので、どこかで無理やり終わらせる必要があります。

この誤差の種類については、何種類かあるのでそれぞれ説明していきます。

まずは、けたあふれ誤差があります。
演算した結果が、コンピュータの扱える最大値や最小値を超えることによって生じる誤差のことになります。

扱える最小値をMin 最大値をMaxとして
最小値を超えてしまうことをアンダーフロー 最大値を超えてしまうことをオーバーフローと呼びます。

次に情報落ち について説明していきます。

情報落ちは、絶対値の大きな値と絶対値の小さな値の加減算を行ったときに絶対値の小さな値が計算結果に反映されないという誤差のことになります。

言葉ではわからないと思うので、具体的な値で説明していきます。
分かりやすくするために二進法ではなく、十進法で見ていきましょう。

たとえば
0.1234×10の4乗と0.5678×10のマイナス4乗の足し算を考えていきましょう。

小数点以下の有効桁数は4桁とします。

このとき 足し算をするためには指数部をそろえないといけないので
どちらも10の4乗であらわすと
0.1234×10の4乗と
0.000000005678×10の4乗となります。。
計算結果は
0.123400005678×10の4乗になりますが
小数点以下の有効桁数は4桁なので0.1234×10の4乗となり小さな桁の方ははみ出てしまい、誤差として情報が落ちてしまうことを情報落ちといいます。

次に打切り誤差について説明していきます。
打切り誤差は計算処理を、完了まで待たずに途中で打ち切ることによって生じる誤差を
打切り誤差といいます。

たとえば、3.1415・・ の円周率のような永遠に続くようなものになります。

次に、けた落ちについて説明していきます。
絶対値がほぼ等しい数値同士の差を求めた時に有効な桁数が大きく減ることによって生じる誤差を桁落ちと言います。

例えば 0.555×10 の7乗  有効桁数は小数点以下の3桁
0.554×10の7乗の有効桁数も小数点以下の3けたとした場合、

これの差を求めると0.001×10の7乗となり有効桁数は1けたとなります。
正規化すると
0.100×10の5乗と自動で00が付加されますが、この桁が元々0だったという保証はありません。つまり信用できない桁が増えるのが、けた落ちになります。

最後に丸め誤差について説明していきます。
表現できる桁数を超えてしまったために、最小桁より小さい部分について四捨五入や切り捨て、切り上げなどを行うことによって生じる誤差を丸め誤差といいます。

★練習問題
平成31年春期問2 桁落ちによる誤差の説明|応用情報技術者試験.com (ap-siken.com)
https://www.ap-siken.com/kakomon/31_haru/q2.html




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