見出し画像

論理演算・論理回路AND・OR・NOT・MIL記号【高校情報授業・ITパスポート・基本情報技術者】

論理演算・論理回路AND・OR・NOT・MIL記号

情報Ⅰ共通テスト対策 書籍出版します!


【資料ダウンロード】

PDFの他、パワーポイント、学習指導案 等の原本も無料提供しています。

情報教育の底上げが目的なので、資料を修正して、学校・塾(営利目的含む)の授業等で利用して頂いて問題ありません。私への連絡不要ですが、利用する際には、YouTubeチャンネル・情報Ⅰ動画教科書・IT用語動画辞典を紹介してもらえると嬉しいです。

■PowerPoint・問題集
https://toppakou.com/info1/download/12_演算の仕組み_論理回路・真理値表/12_演算の仕組み_論理回路・真理値表.pptx

■簡易学習指導案
https://toppakou.com/info1/download/12_演算の仕組み_論理回路・真理値表/【学習指導案】12_演算の仕組み_論理回路・真理値表.docx

【文字おこし】

今日はコンピュータが計算する仕組みの論理演算、論理回路について説明していきます。

これは以前説明した、集合(グループ)同士の関係を図として視覚的に表したベン図というものです。

たとえばクラスでスマートフォンを持っている人の集合をA  パソコンを持っている人の集合をBとします。

そしてAとBが重なるところはスマホもパソコンも両方持っている人の集合になります。
AにもBにも属さないものはスマホもパソコンも持っていない人の集合になります。

このようにベン図を使うと、視覚的にグループが分かりやすくなります。

コンピュータの演算は0か1だけで表現される2進法で扱います。
今から説明する、論理演算は1を真(True)、0を偽(False)とみなして1と0の二つだけで行う演算のことになります。
真は その条件が成立していることを示します。 
例えば3>2などの正しい条件になります。

偽は その条件が成立しないことをしめす
 例えば2>3 などの間違いのことになります。

この真偽値を用いた演算は大きくAND、OR、NOTの3種類があります。

それぞれについて説明していきます。

まず、ANDは論理積といってどちらの条件も満たすということになります。

これをベン図であらわすと、AとBとが重なっている部分になります。
このベン図に対応する表として、真理値表というのがあります。
ただ、この対応づけにつまづく人が多いので、情報と数学の試験の例で説明していきます。

集合Aを情報の試験に合格した人の集合、集合Bを数学の試験に合格した人の集合とします。

ANDのベン図で表現すると、情報も数学も両方合格した人の集合はこの二つの円が重なり合っている部分になります。

これを合格を〇 不合格を×の表に表してみよう
情報も数学も両方不合格は不合格
情報は合格だけど、数学は不合格なので不合格
情報は不合格、数学は合格のパターンは不合格
情報も合格、数学も合格のパターンは合格
 これをまるを1、ばつを0とすると、論理積の真理値表が出来上がります。
11の時だけ1となり、あとは全部ゼロになるのが特徴です。

――
ORは論理和といって、どちらかを含むの条件に当てはまれば真となるものになります。
これをベン図であらわすと、AまたはBどちらかに属していればよいということになります。

さきほどの情報と数学の試験の場合は
情報か数学どちらかの試験に合格していれば合格となります。

これも合格を〇 不合格を×の表に表していきます。
情報も数学も両方不合格は不合格
情報は合格、数学は不合格 の場合はどちらか合格でいいので合格となります
情報は不合格、数学は合格のパターンもどちらか合格でいいので合格となります。
情報も合格、数学も合格のパターンは合格となります。

 これをまるを1、ばつを0とすると、論理和の真理値表が出来上がります。
00の時だけ0であとは全部1となります。

次にNOTは否定をあらわします。
たとえばAの集合があって NOT A とすると
Aではない部分が真となります。

真理値表は簡単で
1だったら0、0だったら1と1と0がひっくりかえります。


では練習問題を解いて行きましょう。

①A and B の領域を反転したものをベン図及び真理値表で表してください。

これはまずは AandBのベン図と真理値表を描きます。
そして、色の部分を反転します。真理値表も0の場合は1に1の場合は0に変更します。
 これはANDの否定系でNOT AND を略して
NAND(ナンド)といいます。

では次に、
②A or B の領域を反転したもの をベン図び真理値表で表してください。

これは A or B のベン図および真理値表をかきます。
そして、色の部分を反転します。真理値表も0の場合は1に1の場合は0に変更します。
 これは ORの否定形で NOT OR を略して
NOR(ノア)といいます。

では次の問題です。
③A とB のどちらかが1 の時は1,A とB のどちらとも1 の時は0,A とB のどちらとも0 の時は0 となるもの をベン図で表してください。
これは、いきなりベン図は難しいので
真理値表から書いていきます。

1 0 → 1
0 1 → 1
1 1 → 0
0 0 → 0
これは OR の真理値表と比較します。ORの真理値表との差分は 1 1 の部分 つまり二つを満たす場合のバターンが0になっています。
なので ORのベン図から AとBを満たすもの色を取ってあげます。
これを排他的論理和といい A XOR B と表現されます。


論理演算を行う回路のことを論理回路といいます。
先ほど説明した、AND、OR、NOTで基本的にどんな計算でも表すことができます。

論理回路の回路図に使用する記号にMIL記号というものがあります。
たとえば
論理積回路 AND回路の場合はこんな形になります。
例えば入力Aに1 Bに0を渡すとさっきのANDの真理値表より0が出力されます。

論理和回路 ORの場合はこんな形になります。
例えば入力Aに1 Bに0を渡すとさっきのORの真理値表より1が出力されます。

否定 NOTは入力と出力は一対一でこんな形になります。
1を渡すと反転した0が返却される。

論理積と論理和のMIL記号は混同しやすいですが、
AND回路はANDのDの形に似ているのと OR回路は ORのRの曲がった部分に似ていると覚えると覚えやすいです。

論理演算は論理式という式で表すこともできます。
入力をA、B 出力をYとすると
論理積は A・B = Y   ・(ナカグロ)
論理和は A+B = Y
否定は値の上に マクロンと言われる上ハイフンをつけます。
Aの否定は Yとなります。


では、これを使って、二進法での足し算を考えていきましょう。
0+0 =0
0 +1 =1
1 +0 =1
ここまではさっきのORであらわされます。。
ただ、二進法の1 + 1 は 10 と1繰り上がります。
これはORだけであらわすのはできません。

そこで、AND、OR、NOTの回路を組み合わせた回路を使います。
 A + B = CF というふうにCは繰り上がりFは1桁目の数として論理回路であらわすとこんな図になります
これは、半加算器という名前で、二進法で表される数の1けたの足し算をする論理回路になります。

では、先ほどの2進法の1+1を計算するために Aに1 Bに1をいれて確認しましょう。
まず上の論理積は、1と1が入力になるから出力は1となります。
よって値Cは1ということになります。そのまま 次のNOTを見ていきます。入力はCの1なので、否定で出力のEは0になります。
次の Fを求めるためには、左下にある論理回路ORの演算が必要になります。
 Aは1、Bは1なので、論理和をとって出力Dは1となります。
DとEの論理積をとって出力は0となります。
答えはCFなので、10となり、1桁繰り上がった計算ができたことが分かります。

論理演算は、初めはややこしく感じると思いますが、
ベースはAND、OR、NOTの3つだから今回の基礎をしっかり押さえておいてください。

これは以前説明した、集合(グループ)同士の関係を図として視覚的に表したベン図というものです。

たとえばクラスでスマートフォンを持っている人の集合をA  パソコンを持っている人の集合をBとします。

そしてAとBが重なるところはスマホもパソコンも両方持っている人の集合になります。
AにもBにも属さないものはスマホもパソコンも持っていない人の集合になります。

このようにベン図を使うと、視覚的にグループが分かりやすくなります。

コンピュータの演算は0か1だけで表現される2進法で扱います。
今から説明する、論理演算は1を真(True)、0を偽(False)とみなして1と0の二つだけで行う演算のことになります。
真は その条件が成立していることを示します。 
例えば3>2などの正しい条件になります。

偽は その条件が成立しないことをしめす
 例えば2>3 などの間違いのことになります。

この真偽値を用いた演算は大きくAND、OR、NOTの3種類があります。

それぞれについて説明していきます。

まず、ANDは論理積といってどちらの条件も満たすということになります。

これをベン図であらわすと、AとBとが重なっている部分になります。
このベン図に対応する表として、真理値表というのがあります。
ただ、この対応づけにつまづく人が多いので、情報と数学の試験の例で説明していきます。

集合Aを情報の試験に合格した人の集合、集合Bを数学の試験に合格した人の集合とします。

ANDのベン図で表現すると、情報も数学も両方合格した人の集合はこの二つの円が重なり合っている部分になります。

これを合格を〇 不合格を×の表に表してみよう
情報も数学も両方不合格は不合格
情報は合格だけど、数学は不合格なので不合格
情報は不合格、数学は合格のパターンは不合格
情報も合格、数学も合格のパターンは合格
 これをまるを1、ばつを0とすると、論理積の真理値表が出来上がります。
11の時だけ1となり、あとは全部ゼロになるのが特徴です。

――
ORは論理和といって、どちらかを含むの条件に当てはまれば真となるものになります。
これをベン図であらわすと、AまたはBどちらかに属していればよいということになります。

さきほどの情報と数学の試験の場合は
情報か数学どちらかの試験に合格していれば合格となります。

これも合格を〇 不合格を×の表に表していきます。
情報も数学も両方不合格は不合格
情報は合格、数学は不合格 の場合はどちらか合格でいいので合格となります
情報は不合格、数学は合格のパターンもどちらか合格でいいので合格となります。
情報も合格、数学も合格のパターンは合格となります。

 これをまるを1、ばつを0とすると、論理和の真理値表が出来上がります。
00の時だけ0であとは全部1となります。

次にNOTは否定をあらわします。
たとえばAの集合があって NOT A とすると
Aではない部分が真となります。

真理値表は簡単で
1だったら0、0だったら1と1と0がひっくりかえります。


では練習問題を解いて行きましょう。

①A and B の領域を反転したものをベン図及び真理値表で表してください。

これはまずは AandBのベン図と真理値表を描きます。
そして、色の部分を反転します。真理値表も0の場合は1に1の場合は0に変更します。
 これはANDの否定系でNOT AND を略して
NAND(ナンド)といいます。

では次に、
②A or B の領域を反転したもの をベン図び真理値表で表してください。

これは A or B のベン図および真理値表をかきます。
そして、色の部分を反転します。真理値表も0の場合は1に1の場合は0に変更します。
 これは ORの否定形で NOT OR を略して
NOR(ノア)といいます。

では次の問題です。
③A とB のどちらかが1 の時は1,A とB のどちらとも1 の時は0,A とB のどちらとも0 の時は0 となるもの をベン図で表してください。
これは、いきなりベン図は難しいので
真理値表から書いていきます。

1 0 → 1
0 1 → 1
1 1 → 0
0 0 → 0
これは OR の真理値表と比較します。ORの真理値表との差分は 1 1 の部分 つまり二つを満たす場合のバターンが0になっています。
なので ORのベン図から AとBを満たすもの色を取ってあげます。
これを排他的論理和といい A XOR B と表現されます。


論理演算を行う回路のことを論理回路といいます。
先ほど説明した、AND、OR、NOTで基本的にどんな計算でも表すことができます。

論理回路の回路図に使用する記号にMIL記号というものがあります。
たとえば
論理積回路 AND回路の場合はこんな形になります。
例えば入力Aに1 Bに0を渡すとさっきのANDの真理値表より0が出力されます。

論理和回路 ORの場合はこんな形になります。
例えば入力Aに1 Bに0を渡すとさっきのORの真理値表より1が出力されます。

否定 NOTは入力と出力は一対一でこんな形になります。
1を渡すと反転した0が返却される。

論理積と論理和のMIL記号は混同しやすいですが、
AND回路はANDのDの形に似ているのと OR回路は ORのRの曲がった部分に似ていると覚えると覚えやすいです。

論理演算は論理式という式で表すこともできます。
入力をA、B 出力をYとすると
論理積は A・B = Y   ・(ナカグロ)
論理和は A+B = Y
否定は値の上に マクロンと言われる上ハイフンをつけます。
Aの否定は Yとなります。


では、これを使って、二進法での足し算を考えていきましょう。
0+0 =0
0 +1 =1
1 +0 =1
ここまではさっきのORであらわされます。。
ただ、二進法の1 + 1 は 10 と1繰り上がります。
これはORだけであらわすのはできません。

そこで、AND、OR、NOTの回路を組み合わせた回路を使います。
 A + B = CF というふうにCは繰り上がりFは1桁目の数として論理回路であらわすとこんな図になります
これは、半加算器という名前で、二進法で表される数の1けたの足し算をする論理回路になります。

では、先ほどの2進法の1+1を計算するために Aに1 Bに1をいれて確認しましょう。
まず上の論理積は、1と1が入力になるから出力は1となります。
よって値Cは1ということになります。そのまま 次のNOTを見ていきます。入力はCの1なので、否定で出力のEは0になります。
次の Fを求めるためには、左下にある論理回路ORの演算が必要になります。
 Aは1、Bは1なので、論理和をとって出力Dは1となります。
DとEの論理積をとって出力は0となります。
答えはCFなので、10となり、1桁繰り上がった計算ができたことが分かります。

論理演算は、初めはややこしく感じると思いますが、
ベースはAND、OR、NOTの3つだから今回の基礎をしっかり押さえておいてください。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?