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読書感想2023#9 「夢をかなえるゾウ0 ガネーシャと夢を食べるバク」

今年9冊目の読書感想は、超ベストセラーいきました。水野敬也氏の夢をかなえるゾウシリーズの最新版、「夢をかなえるゾウ0 ガネーシャと夢を食べるバク」(文響社、2022年5月発行)です。

ざっくり感想

さすがベストセラー。面白くてあっ!という間に読み終えました。最初に「夢をかなえるゾウ1」を読んだのは大学生だったか社会人だったか、いずれにせよだいぶ昔のことだったかと思いますが、その時も面白くて夢中で読んだことを記憶しています。

今回もその面白さは健在。電車の中やカフェで笑いを堪えなければならないシーンが何度かありました。しかし、自己啓発本として大事な部分だけ知りたいという人には小説部分が少し冗長に感じられるかもしれません。さらに言えば、小説部分も笑いの部分にボリュームを割きすぎて逆に面白くなくなっている感もありました。よく漫才とかコントとかでもボケをツッコミで丁寧に長く説明されちゃうと、せっかく面白いボケもちょっと興醒めしてしまうみたいな、そんな感じ。

とはいえビジネス書とか小難しい本があんまり好きじゃない人が読むにはとても読みやすいし、勉強になる部分はたくさんあると思います。ビジネス書や自己啓蒙本が読み慣れている人はこの本の参考文献も大体読んだことあると思うので新たな知見を得たいという目的なら読む必要はないかもしれません。知っていることを改めて確認する、ちょっとライトな気分で本が読みたいという時にいいんじゃないんでしょうか。

刺さった箇所

文中で紹介される「ガネーシャの教え」は検索すればいろんな人がまとめているので、自分的に刺さった部分をまとめていこうと思います。

人間ちゅうのはな、経験してへんことにはどんどん不安を広げてしまうもんやねん。

ガネーシャ

不安を感じて何もできないくらいならとりあえず動きましょう、やってみましょう、ってことやね。

そうや、フランクルくんは収容所の過酷な日々を過ごす中で、生き延びるものとそうでない者との違いを見つけたんや。それは、未来に目的があるかどうかー

ガネーシャ

私の昔話ですが、大学生の頃、パニック障害の症状が出たことがありました。当時メンタルクリニックなんてほとんどなかったし、ネットの世界も今ほど充実してなかったから自分の状態の正体が分からず、ただ当時の彼氏に「病院に行け」と言われてとりあえず総合病院の精神科を受診してみました。そこで先生に自分の症状(電車に乗れないとか、夜に心臓が爆発するような気がして過呼吸になるとか)を話したところ、言われたのが「目的を持ったら?」という言葉でした。電車に乗るのは何のため?学校に行くため。学校に行くのは何のため?単位を取って卒業するため。学校を卒業するのは何のため?というようなことです。
今思えばこれはアドラー心理学の目的論ですよね。当時はこの言葉がすごく効いて、薬を処方されることもなく症状は徐々に改善していきました。
バグっている脳を正常に戻すほどの力を持つ考え方なので、普段からこの考え方を意識することは人生を前向きに楽しく生きるために必要なことなのかもしれません。

『世の中の人全員が嫌いだと言っても、自分はこれが好きだ』って言えるもんが、ほんまの好きやねん

ガネーシャ

自分の好きなものを見つけるという章の中での一言。自分の好きなものが分からないなんて変な話で、本当は好きなものは自然と分かるはず。だって好きなんだから。そこに他人の評価という視点が入ってくると、急に視界が濁ってしまう。だから他の人が嫌いと言っても自分は好きというのがそこの判断軸になるよ、というね。なんか回りくどくて結局変な話。

夢とは、(略)未来という『分からないもの』に対してワクワクすること

ガネーシャ

それって結局ドーパミンのことなんだろうな。何が起こるかわからない状況というのは不安でもあるけど、何が起こるかだいたい見えてしまったら人生が色褪せてしまうのだと思う。だから何か新しいことに挑戦したり環境を変えたり、自分を定期的にワクワクさせてあげるというのは楽しく生きる上で重要かも。

君には、君自身が意識していない素晴らしい能力が備わっている

ガネーシャ

これは自己限定しないという、人が幸せに生きる上で欠かせない考え方ですね。


他にもガネーシャの教えはたくさんあるので、時々振り返ってみたいと思います。
ありがとうございました。


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