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「ドレミ」は何語? 考えたのはダレ?

答えは「イタリア語」。
イタリアのグイド・ダレッツォという修道士が考えました。グイドが生まれたのは991-992年頃。日本では平安時代の終わり頃ですね。ピアノはまだありません。人間の声、つまり「歌」が主役の時代です。

当時キリスト教の教会では、聖歌を知っている人がお手本を歌って曲を伝えていましたが、聖歌隊員であったグイド少年は、もっと効率よく覚えられる方法はないか?と考えます。それから何年にもわたり、「文字を読むように」音を覚える方法を模索し、やがて自らが指導者になった頃、ある名案にたどり着きました。それがこの楽譜。

「聖ヨハネ讃歌」

よく見ると、フレーズの最初の音が1音ずつ上がっていますね。この歌詞の文字 Ut re mi fá sol lá がそれぞれの音の高さの名前になりました。この曲は「聖ヨハネ讃歌」というラテン語の詞に、グイドが音階を教えるために作曲したと言われています(諸説あり)。

最初は「ド」でなく「ウトゥ」だったんですね。でも発音しにくいですよね。ずっと後の時代になって「ド」に置き換えられました。最初は「シ」もありませんでした。7音目の「シ」が足されたのも、後世になってからです。

つまり、正確に答えるならば「イタリア人がラテン語を元にして作ったイタリア語」となるわけです。

次回は、国によって異なる音名の呼び方についてお話しします。
どうぞお楽しみに♪



コラム「音楽まめちしきシリーズ」は、今後も定期的に配信予定です。
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