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「お蕎麦屋さんに入り『蕎麦とカツ丼のセット』を頼む♪」の巻!

 ここ最近、スマホアプリの「My図鑑」という物にはまって「映画の図鑑」「唐揚げの図鑑」「ラーメンの図鑑」を作っている。映画を片っ端から観ては個人的に採点をする。ラーメン屋さんに行ったり、ファミレスなんかを利用すれば、提供された食べ物の写真を撮り採点をして図鑑を作る。そんなこんなでラーメン屋さんや唐揚げ屋さんを利用する機会が多い。まぁ、それはそれで楽しいのだけれども、ふと無性に和食が食べたくなった。

 てんぷら、お寿司、うなぎにお蕎麦。

 お寿司はときどき回転寿司に行くことがあるが、ファミレス以外で和食を食べる機会がほとんどなかった。割烹料理屋さんは知人に誘われて一度入って、うなぎを食べたことがあるくらい。……あれはすごく美味しかった。

 やっぱり和食は、美味しい。

 今までで、お寿司屋さんやお蕎麦屋さんを利用したのは一度か二度しかない。和食のお店は、お料理はとても美味しいのだけれどお値段が高いイメージがあるし、何よりも入りずらい。敷居が高いというのだろうか、もちろん僕の生活のレベルがそうさせるのだろう。 

 手打ち蕎麦よりハンバーガー。カウンターでドキドキしながら頼む寿司より、タッチパネルで全てが完結するお寿司。

 やはり値段の高いお店はとても美味しいし、お店の雰囲気も良かったりもする。一方、安いお店はというと、こちらもとても美味しい物がある。時間帯で料金が安かったり、定期的に新商品を出してくれるので、お店に行く楽しみもある。

 高くても安くても美味しい物はたくさんある。

 食べることが好きなのだ。美味しい物を食べると、幸せな感情が溢れてくる。

「あぁー……。美味しい……」

 とっろとろのチャーシューが乗ったラーメンや一品ずつ出てくるコース料理の柔らかーいお肉、暑い夏に外で食べるイチゴのカキ氷。

 最初の一口が特に幸せ。

 いまはスマホで「お蕎麦屋さん」と打てば、近くで蕎麦が食べられる店を採点付きで教えてくれる。「うなぎ屋さん」と打てば、うなぎが食べられる店を教えてくれる。そこにメニューの写真なり口コミ等が書かれているので、お店に入りやすくなった。

 いつも近くを通っていたのに気が付かなかった。☆4.3とあったそのお蕎麦屋さんの暖簾を少しドキドキしながらくぐる。

「いらっしゃいませ」

 とても感じの良い店員さんの一言がドキドキを吹き飛ばしてくれた。彼が席に案内してくれてメニューを持ってきてくれる。そこには食べたい物がいっぱい載っていた。

 鴨蕎麦。うなぎ? 鍋焼うどん。天せいろ? どれにしよう?

「お蕎麦とミニのカツ丼のセットを下さい」

 あぁ、……お蕎麦屋さんのカツ丼て、なんて美味しいのだろう。少し味が濃い目で、肉も厚い。なにより上に乗せられた「三つ葉」がとても良いそ。三つ葉と卵で綴じられたカツと味の染み込んだご飯を一緒に食べると、もの凄く美味しい。幸せが口に広がり、体に入ってくる。お味噌汁も凄く良かった。具がいっぱい入っていたし好きな味の濃さ。そしてメインのお蕎麦。こちらは、なんか透明で白くて。表現が下手で申し訳ないが、腰があって見るからに上品なお蕎麦だった。普段家で食べる茹でて食べるお蕎麦とは見た目も味も食感も違っていた。

 食べながら「こんど、子供を連れて来よう」と思った。お父さんは、ラーメン屋さんやファミレスだけではなく、雰囲気の良いお蕎麦屋さんにも行くのだよ! という所を魅せてあげないと。

「ごちそうさまでした」

 美味しいと心の底からその言葉が出てくるものだ。作った方に「美味しかった!」と伝えたいくらい。

 帰りにお店の敷居を跨ぐとき、勝手に僕が感じていた敷居の高さの分だけ、大人になれたような気がした。

 

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