見出し画像

「風を待つ」と「暗闇」(STU48)

STU48は地元の瀬戸内を中心として活動するAKBグループの一つだってことは知ってたけれど、これまで話題になりMUSIC STATIONでも披露した「花は誰のもの?」くらいしか知らなかった。地元ローカルの深夜放送でメンバーが出演する番組もあるけれど、特に見ようとは思わなかった。

そんなSTU48だけれども、おもに坂道シリーズの楽曲をバンド目線で鑑賞してる「Crahs」というバンドのメンバーの方がYoutubeを配信されている番組でSTUの楽曲が取り上げられてたので見てみたんだけど、そしたらこれがなかなか良い曲で驚きました。
その中でも「これはちょっとスゴイな」と思った二曲を紹介しましょう。

ワシは音楽理論に全く疎いけれど、Crahsのみなさんがコードからその曲が与える印象を説明されててとても興味深いので見てみてください。
ワシはずっと昔の若い時分のバンド組んでた頃はリズム隊だったので、曲を聞くときにはリズムがとても気になりますけど、それは本題とは関係ないのでとりあえず。

まずは「風を待つ」なんだけど、こいつは曲自体も良いんだけれど、なによりMVがスゴイ。初めて見て驚いた。本気で驚いた。

(トップ画像にあるように)最初、高い位置から階段に座って揃って足を踏み鳴らしダンスを始めるメンバーが写ってて、そこからメンバーが移動するのを追っかけてカメラがグイーンって移動し始める。見てすぐドローン撮影だとわかったけれど、その後もずっと移動しながらダンスをするメンバーをカメラが追っかけ続けるワンカット撮影なんですね。

乃木坂でも「偶然を言い訳にして」がワンカット(風?)のMVで、もしかするとバックが変わるタイミングでつないでるかもしれないと思わえるけれど(こちらは全編映像逆回しというヒネリが加わってて驚くけれども)、「風を待つ」は本気で全編ワンカットの長回し。途中の階段でメンバーが躓いて転びそうになっているのも写っているし。(2:32あたり)

途中でひと目線のカメラ位置になるから、なんとなくうまくつないでるんだろうと思ってたら、YoutubeにあがっているMVの後ろについてたメイキングを見ると、そんなときはドローンをひとが手で持って移動撮影している。その後にまたドローンを飛ばして高い位置から撮影とか、原始的だけどとても面白い映像が見られます。

撮影場所は広島県尾道市の山肌を縫うように作られた細い路地で、久保ちゃん主演の「左様なら今晩は」や大林宣彦監督の尾道三部作のの舞台にもなった場所だから、ちらちらと尾道らしい美しい風景も見られる部分もオススメです。ちょうど紅葉の季節あたりだったのか、赤く色づいた葉っぱが画面に映し出されて有りもしますね。ラストのダンスシーンとなった公園は、おそらくあの辺りの(ねこが沢山いる)公園だろうとか思いつつ見てて楽しかったですね。

MVロケ地の聖地巡礼をされた方の動画がありました。こいつを参考にして、暖かくなったら行ってみようかな。

ってか、昔尾道で撮った写真を眺めてたら、まさにロケ地ではないけど、ごく近い場所で撮った写真が発掘されたから載せときます。

MVからのキャプチャ
0:50あたり
上のMVでメンバーの左側の階段を降りたとこにある帆雨亭(はんうてい)というカフェ。
キャプチャ写真、メンバーの後ろに帆雨亭の看板が見切れてる
帆雨亭の中
坂に抱かれた尾道の街並みを眺めることが出来ます
MVではこの坂を手前方向にメンバーが駆け抜けてますね
ここを登ってそのまま右の階段を登れば最初にメンバー集まってたとこ
突き当りが帆雨亭の入り口門
Type-A 通常版のジャケットはワシのと同じ場所で撮影されてた。
後ろに帆雨亭の玄関が見える。
Type-Aの初回限定版も同じ場所でした

で、もう一本がSTU48のデビュー曲「暗闇」です。(「風を待つ」はデビュー2曲目らしい)
こちらもMVではセーラー服を着たメンバーが、瀬戸内の町での日常を描いた風のいい感じなんですが、曲を聞いて思ったのが「ここにはないもの」と雰囲気が非常に似ているってことですね。歌詞が書かれた意図もそんな印象を受けました。
作曲者はaokadoさんで「ここにはないもの」とは違うけど、この作曲ユニットは「ひと夏の長さより…」の作曲者でした。そりゃエモいわ。
「暗闇」というタイトルから想像できない、切ない思いが溢れる良曲です。

夜よ 僕を詩人にするな

「暗闇」STU48

上に引用したサビの歌詞は、期待と不安が入り交じる若い世代の心をがうまく表現されている気がします。だけど、これってワシらみたいなオッサン世代の感傷なのかもしれない。作詞したのもおっさんだし。
でも、なんだか心にしみる歌詞であることは確かですね。

その他にも「出航」という曲も聞いたんだけど、これもいい感じの曲でした。で、こいつについてはMVの最初で、どでかいSTU48の旗を持ったメンバーを先頭に全員が港を走ってるのが、可愛かっこよくてとてもすきでした。

そんなわけで、とりあえずここまで。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?