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廃棄される産品を買い取り、地元農家との協業関係を構築



ブランド化の闇で廃棄される規格外産品を加工製品化することで、新たなビジネスモデルの創出と共に地元農家の経済安定を産む。


★今日は共創の時代・・・サスティナビリティ(44)

<石井物産株式会社>
 1948年に創業し、奈良県奈良市に本社を置く食品製造会社。 柿を使用した和菓子や洋菓子の製造販売を行い、主な商品は、柿もなか、柿ようかん、郷愁の柿、蜜珠柿、ゆず巻柿、柿日和、柿けーき、柿こーり、冷やし柿、柿ジャム、柿バター、柿酢、柿の奈良漬、柿の葉茶、柿渋飴など毎年新製品を発売。これらは、直販店に加え、ブランド化が進み 全国の百貨店やスーパーマーケット、オンラインショップなどで販売されている。
また、柿の品質にこだわり、自社農園でも柿を栽培。柿の加工はすべて手作業で行っており、伝統的な製法で柿の美味しさを活かした商品を製造している。

柿日和(かきびより):かむほどに柿本来の味わいが
楽しめるスライス干し柿
柿もなか:白餡を使わない柿餡だけのもなか。
郷愁の柿:吉野地方に自生する法連坊柿に 渋皮付の国産栗あんを詰め込み


同社は元々、地元産の胡瓜や茄子などの漬物を販売していたが、1981年に地元産の柿の加工品販売を始めた。西吉野の柿はブランド化が進んでいたが、規格外品などが廃棄される現実もあったため、生食用として出荷されることのない柿の有効利用や6次産業化(※)に取り組んだ。
※6次産業化とは:農林漁業者(1次産業)が、農産物などの生産物の元々持っている価値をさらに高め、それにより、農林漁業者の所得(収入)を向上していくことを意味し、「1次産業の1」×「2次産業(工業・製造業)の2」×「3次産業(販売・サービス業)の3」のかけ算の6を意味している。

西吉野の柿はブランド化

干し柿以外の柿の加工品がほとんど無い時代に、廃棄される柿を農家から買い取り、柿の特徴を丁寧に引き出した商品開発に取り組んだ。白餡を使わずに、柿を煮詰めた餡とカットした柿を混ぜた「柿もなか」など、ヒット商品が生まれてきた。さらに、大学との共同研究を通じて、柿渋の機能性を活かした商品開発や、柿を使った新たなメニューを提供するカフェや直営販売店の設置など、柿の消費を増やすべく、新たな取り組みを行っている。

柿を使った新たなメニューを提供するカフェや直営販売店

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★ 農協の組合長であり村長だった現社長の祖父が「西吉野町を日本一の柿の産地にしよう」と珠玉の柿を販売するブランド化を推し進めてきたが、一方で規格外の柿が廃棄されることに心を痛めた。当時の家業であった漬物加工から廃棄される規格外の柿の加工へと徐々に移行し、製品として、柿酢、柿の奈良漬、柿日和を産んだ。その後、毎年新商品を積極的な開発。柿もなかや柿ようかんをはじめ、柿の加工品は60品を超える。 現在は「柿をステキな果物に」というキャッチコピーを掲げ「柿の専門」として直営店を展開。 加工柿製品のブランド化推し進めている。
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「柿をステキな果物に」というキャッチコピーを掲げ「柿の専門」として直営店

◆ 規格外の柿を買い取る取り組みで、地元農家とのサスティナブルな関係性に加え新規事業モデルの創出に繋げるなど事業転換とともに地域の発展に寄与している。

❤ チャンスに陽を当てると、ピンチが浮かび上がる。 しかし、アイデアと実行力。 さらにステークホルダーとの共存や協業が課題を解決するんだよね・・・・・知らんけど(;´∀`)

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時代の変化を捉え
これからの生き方を
考えてみよう!

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◎石井物産株式会社 コーポレートサイト
https://a-kaki.com/
◎直販店舗
https://a-kaki.com/shop/
◎奈良西吉野のブランド柿
https://www.kaki-nara.com/
◎つるし柿 1万本プロジェクトに関するNHKNEWS
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/20221222/2050012454.html

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