凸凹の凹はへこんだままでいい

いわゆる日本の公立の学校や受験では、「まんべんなく」が求められる。

苦手科目を得意科目と同じくらい、もしくはそれより多くの時間を費やして、平均値まで持ってこうとする。私もそれがいいことだと思っていたし、苦手だった数学もそうやって勉強していた。

でも、本当にそれがいいのか?

2018年の夏に南アルプス子どもの村小学校・中学校(以下、きのくに)に見学に行ったとき、こんな話を伺った。

「ひとつの好きなことや得意なことを伸ばすと、全体の能力も底上げする。」

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それから、好きなこと・得意なことを伸ばす方がいいのではないか?と考えている。

苦手なことを無理してやるより、好きなことや得意なことをやった方が人が活きてくる。それをやっているときに、苦手なことも必要になってくる。そのとき、苦手なことはやればいい。

私の場合、英語が得意だったけれど、数字や単位の計算が苦手だった。でも、留学時代、他国の学生と話すとき、どうしても日本の人口や東京の人口について聞かれる。そのとき、さっと答えられるようになりたいから、苦手だけど数字や単位の計算を勉強した。ベトナムに行ったときも、市場のおばちゃんと、すんなり値引き交渉したくて、単位や数字のベトナム語の勉強をたくさんした。(もうベトナム語は忘れたけど、値切れたときの爽快感は忘れません。)

凸凹の凹んだ部分は、凹んだままでいい。凸を伸ばせば、凹や全体も伸びてくる。

苦手なことは苦手なままでいい。無理に自分をまんべんなくしようとしなくていい。平均的な人はいないのだから。得意なことを伸ばしていけば、他のことも後からついてくる。社会は補い合ってできているのだから、自分の凹みは他人に補ってもらえばいいし、他人の凹みは、自分の凸で補えばいい。

ほら、合わさったら□になった!

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