有休資産の意味変

7月に志賀高原100というトレランに参加する。40キロの部と100キロの部があり100キロに挑戦。

ロードでは100キロの経験はあるものの、トレランは未体験の距離なので楽しみ。まずは6月の飛騨高山ウルトラを前哨戦とし、100キロ走る感覚を思い出したい。

先日、志賀高原の特別プランの宿泊施設の情報がリリースされた。スタート地点から徒歩1分圏内のゲレンデ沿いの宿も含まれていた。

僕は全てのレースにおいて事前に全くコースを見ないで走るようにしているので「スキー場に行くのかぁ」とこの時点で初めて知った。

考えてみればそりゃそうだ。

志賀高原と言えばスキーやスノボなどウインタースポーツが最初に連想される。冬のシーズンは多くの人が雪山を求めて訪問する。夏はなんとなく涼しそうというイメージ。

冬のシーズンに多くの人が訪問するということは、裏を返すと、それ以外は多くの人が訪れる場所にはなっていないということ。

つまり山という自然資産を活用できる期間が決まってしまっているということだ。365日のうちフルで価値を生み出せるのが冬の3ヶ月くらい。それ以外は有休資産となっている。

残りの9ヶ月は価値を生めていない。だから周辺のホテルなどはシーズンだけ開く場所もある。オープンしてても人が来ないのだから人件費の方がかかってしまう。

たが今回のように「走る」という別の要素を掛け合わせることで、ゲレンデからトレランコースという意味変が起こり、価値を生み出せるんだなぁと感じた。

つまり山を「滑る場所」から「走る場所」になったということだ。山自体は何も変わっていないが、ゲレンデからトレランコースになった。掛け合わせる要素が変わったことで編集されたということ。

自然資産というコピーできない強いコンテンツを持っているのだから、アイデア次第で春〜秋にかけては意味変して別の価値を生み続けることができる。

それまでは「滑る」×「山」=ゲレンデだったので、掛け合わせの要素を変えただけ。トレランにより価値の取りこぼしが小さくなった。

こういう「新しい要素の掛け合わせで別の価値が生めないか?」ということは常に考え続けていきたい。

この記事を書きながら別の例を思い出した。

茅ヶ崎の8HOTELのサウナだ。

ここは水風呂はなく、プールが水風呂の代わりとして8HOTELのアイコンとなっている。(僕が訪問したのは夏だったので水温が30℃近かった。。)

プールは志賀高原とは真逆で夏に価値を生む資産となる。冬場は水温が冷たくて泳ぐ人はいなくなるので有休資産になる。

だがプールに「サウナ」の要素を掛け合わせることで、その冷たさに自体に価値が生まれる。

むしろサウナー視点では冷たくなればなるほど嬉しいので冬場の方が価値を生み出してくれると思う。

プールという既存の資産を限られた夏のシーズンしか稼働させないのはもったいない。有休資産となっているシーズンに何を掛け合わせれば365日価値が生み出せるのかを考えることは続けていきたい。

このような価値の取りこぼしって世の中に結構あると思う。そんなことを考えさせえくれた志賀高原100。(まだ走ってもないけど)


全力で楽しんでこよう。

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