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8HOTEL茅ヶ崎から学んだこと

自宅の最寄駅にありながら、未踏の地であった「8HOTEL茅ヶ崎」に初訪問。

8HOTEL茅ヶ崎を知らない人向けに簡単に説明すると、2020年7月17日オープンした宿泊施設で、プールとサウナが常設されている"栄える"場所である。

今回の目的はサウナとヘッドスパ。期間限定キャンペーンでヘッドスパをオプションとして付けると、サウナの利用料が普段より安くなるのだ。

普段のビジター利用だと、シーズンにもよるが3時間で3-5千円と結構いいお値段。まぁ宿泊者を優先すべきなので、この料金設定は理解できる。

大前提として、サウナ自体は清潔感があり、白樺のアロマ水でセルフロウリュできリピートしたいと感じた。再訪はプールの水温は29℃でぬる過ぎたので冬場かな。
#北欧のアロマ水は白樺だったのか

今回8HOTEL茅ヶ崎でサウナ+ヘッドスパで9,000円支払ったので、この金額を安い使い方にするために利用してみての気づきを書きながら整理することにする。

(その体験から気づきや学びが得られ自分にストックできるものがあれば、払った額以上のリターンが得られるので、使ったお金が結果として安くなると信じてる)

8HOTEL茅ヶ崎を利用してみての気づきは以下3点。

1.他のサウナ施設と明らかに利用者の属性が異なる
2.これらの利用者はサウナという価値だけを買ってはいない
3.文脈で遊休資産は資産になる

順番に整理していく。

1.他のサウナ施設と明らかに利用者の属性が異なる


まず8HOTEL茅ヶ崎に足を踏み入れた瞬間確信した。ここは生粋のサウナーがサウナという快楽だけに没入する空間ではないということを。

僕が利用した時間帯(15-18時)だけかもしれないが、利用者の年齢層は20-40代がメインで、20代-30代前半の若者の比率が多いように感じた。その若い人はどんな人たちかというと、「普段の僕の生活では決して交わることのない」人たちである(笑)
#17-18時ごろは外に飲みにいく宿泊者がいるので意外と穴場

サウナに入る前から缶ビールを飲んでいる人もいれば、三脚付きスマホで永遠に自分を撮影している人もいる。良くも悪くも、サウナの玄人感がゼロなのだ。
#サウナ前になぜ飲む

同じサウナというコンテンツを消費していながら、利用者の属性がスーパー銭湯やカプセルホテルのサウナと明らかに異なっている。

つまり、「コンテンツを変えずとも、演出(見せ方)次第で集客できるターゲット層は変えられる」ということだ。

値段もその他のサウナ施設の方が安いので、わざわざ高いお金を払う理由(価値)が存在するらしい。

2.これらの利用者はサウナという価値だけを買ってはいない

では彼らは何を求めて8HOTEL茅ヶ崎にやってきているのか。

一見、彼らはサウナをファッション感覚として楽しんでいるというか、友達とのコミュニケーションの場として利用しているように見える。

超偏見だが、栄える撮影スポットを設けると彼らはよだれが止まらないのではないかと感じる。サウナよりもその撮影スポットを求めて明日も彼らは足を運ぶ。

つまり、彼らはサウナによる快楽に浸るのではなく、「8HOTELでサウナを楽しんでいるステキなワタシ」という価値にお金を払っている。

8HOTELは演出が上手い。その8HOTELを利用して彼らはセルフブランディングに勤しんでいるのではないか。一昔前で言うと「スタバでMacをいじっているステキなワタシ」である。

8HOTELというブランドや世界観があれば、彼らは別にサウナでなくとも良いはずだ。言い換えれば、「提供コンテンツよりも、提供者の理念や世界観で選ばれる時代」ということだ。

ファンにしてしまえさえすれば(ここが難しいけど)、彼らが勝手に広告してくれる。

3.文脈で遊休資産は資産になる

8HOTEL茅ヶ崎にはプールがある。休日の昼間には子供連れのファミリーの憩いの場になってるのではないか。

猛暑ということもあり、僕が訪問した際のプールの水温は前述の通り29℃とぬる過ぎた。ただ、冬場にはプールの温度が一桁にもなるらしいので、是非とも次回は冬場に訪問してみたい。

ここがポイント。

一般的には室内施設を除いてプール施設は冬の間は運営ができない。単純に寒すぎて誰も入りたくないからだ。この期間、プールは遊休資産(使われておらず価値を生み出していない資産)化する。

しかし、冷たい水に価値を感じ、よだれが止まらない人種も存在する。
#さっきからこの表現なに(笑)

サウナーである。

8HOTEL茅ヶ崎が暗示しているのが、「冬場のプールという遊休資産を、サウナという文脈を作ることでシーズンを通じて資産化し続けられるよ」ということである。

・サウナがない→単なる冷たいプール
・サウナがある→極上の水風呂

このように同じ物質でも文脈で価値を変換することができる。これはプール施設に限らず、文脈による意味変が適用できる場所は多々存在している。

プール施設に限定しても冬場にプールを遊休資産化させてしまっている場所は多いのではないか。これでは夏のシーズンの集客に依存することになるので、冷夏であったり、台風や雨が多い年には経営が苦しくなる。

8HOTELは遊休資産化させない文脈設計の視点を教えてくれた。

個人的には夏場でも大人の利用者が大半のナイトサウナ時にはプールの水温を16-18℃程度まで頑張って下げられるチラーを導入したり、氷を投入するイベントをやったりするとより集客が見込めると感じた。(もちろん混雑により宿泊者の体験価値を毀損しない前提で)

今後も使ったお金を安くするために、サウナ施設からの気づきた学びを備忘としても投稿していこうと思う。

▼おまけ
サウナハットを忘れてきてしまった。電話したところ、見つかったとのことで無事回収できた。一安心。

翌日取りに行ったのだが、そのまま少し濡れた状態でフロントに置かれていた(笑) もしも洗濯 or クリーニングしててくれたら惚れてしまい、確実にリピーターになっていた、かつ色んなサウナー仲間にそのことを伝えていた。(自分が忘れたのが悪いのは間違いないので、見つけて保管しててくれただけでも感謝)

自分が経営側に回った際には、お客さん自身が失敗してかえって良かったと思えるようストーリーを作ってあげたい。

8HOTEL茅ヶ崎外観
8HOTEL茅ヶプール
8HOTEL茅ヶサウナ室


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