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発想力の必要性

数十年前の話。

前職の銀行にある提案をしたことがある。
銀行員は取引先の通帳を当然ながら見る事が出来る。

通帳を記帳すれば、引き落としに◯◯生命保険と印字されていれば、保険に契約している事はわかる。

その保険を銀行の担当者が分析出来れば、取引先に感謝される事もあるだろう。

銀行員が融資、預金、投資信託等勧誘するのは顧客にとっては普通の事。

しかし専門外の保険を分析出来る銀行員はほとんどいない。

そこから、銀行員も様々な展開が出来るようになる。

そんな勉強会をしませんか?と言う提案であった。

しかし、その営業チ-フは時期尚早と言う一言で、俺の提案を拒否した。

保険からお客様の二-ズを深堀りしていくと言う当時は銀行員がやっていない営業をやると言う発想力が乏しかったのだろう。

乏しかったと言うより、どこの銀行もやっていない事をやると言う向上心がそもそもないのであろう。

この銀行員は俺の契約者ではなかったので知らない保険会社の営業マンと、見下していたと思う。

そして俺は契約者のいる支店に出向き提案を重ねて、この勉強会をしていた。

結果は、すぐに出た。
勉強会をしたからと言ってそんなに簡単に保険を分析出来るものではない。
なので、銀行員は俺に連絡をする。
そして俺が取引先に同行して保険を分析するのである。
話の流れも作り、銀行の案件が出る仕組みを作っていった。
そして、取引先との関係も保険を通して融資案件も出るようになった。

時期尚早といかにもプライドだけは高い銀行員は良く使うと感じる。

要は自分の判断で決めるのは自信がない。そもそも現状維持で良い。新しい事はやりたくないと言う性格なのだろう。

提案を拒否したこの銀行員は、残念ながらいまだに出世はしていない。

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