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クレーム対応はどうする?

朝イチで本社から携帯に連絡が入る。

朝イチの連絡は大概、良い事はない。(´・c_・`)

「◯◯市◯◯区にお住まいの◯◯さんから◯×※※…」
「かなりご立腹ですので至急、連絡を入れてください」

このお客様は元々は俺の担当ではない。退職した営業マンが保有していた契約だ。

担当者と一緒に引き継ぎすると言う事はなかった。
違う支社の営業マンであり、たまたま俺が担当している地区にこのお客様が住んでいるので自動的に担当は代わるのである。

こう言う引き継ぎは日本社の方がきちんと保全しているかも知れない。

なので俺もPC上で名前は確認しているがまだお客様とは面識がない。

クレームの内容は、検査入院を1日したらしい。1日10,000円の医療保険に契約している。
この医療保険は5日以上入院した場合に5日目から支給される。

しかしお客様は担当者から入院したら出ると言った。
何で出ないんだ!と言う事らしい。

まあ、出ないよな………

とにかく至急連絡よこせなんで電話する。

「◯◯生命のcocoと申します。」

一通り話を聴く。
かなりの興奮状態だ(´・c_・`)

「申し訳ございません。これからご説明に伺います。」

そしてその日の午後に自宅訪問する。

夫婦で自宅にいた。
入院したのは奥様であった。
旦那さんは見た目、怖そう(((・・;)

旦那さんが喋りだした。
「担当だった◯◯は(呼び捨て)、出るって言ったんだよ(*`Д´)ノ!!!」
かなり怒っている……
俺は黙って聴いている。

「メモにも◯◯は書いてるんだよ(*`Д´)ノ!!!」

どうやら辞めた営業マンが設計書に出るらしき事を書いたのだろう。

そのメモは見せてくれなかったが……

「俺の知り合いに編集者がいるからそこで記事書いても良いんだぞ!」

マジか………なんか脅されてないか俺……(((・・;)

俺は冷静に聴いていた。頷きながら。

「裁判起こすぞ(*`Д´)ノ!!!」

アッチ系の人か?

それから延々と旦那さんは怒鳴っていたが………
やっと落ち着いて来たようだ。


「本当に申し訳ありませんでした」
「ただ今回の請求は対象外になりますので…」

旦那
「そうか………」


「◯◯さん、でもこれって前の担当の◯◯のミスですよね」
「裁判でも、何でもしても良いですよ」

「◯◯さんは出ると説明受けているのですから」

旦那
「……まあな、でもcocoさん困るんじゃねぇか?」

「いえいえ、全く私の事は気を使って頂かなくて大丈夫です。ありがとうございます」

旦那
「でも外資系って結構、給料良いんだろ?」

( -_・)?ん、なんだなんだ(笑)

旦那
「あんたも今、担当者だからいくらかお金貰ってるんだろ?」


「いや◯◯さん、担当引き継ぎしても会社からは1銭も出ないんですよ」
これ、ホントです。(笑)

旦那
「そうなのか( ゜o゜)大変だな」


「はい。厳しい業界ですから…」

旦那
「そっか…じゃこれなんて何の得にもなんねぇな」

「はい。何の得にもなりません。怒られるだけです(笑)」

奥様も次第に笑顔になっていった。
旦那さんはアッチ系の人ではなく某会社の支店長であった。

旦那さんも奥様も話をすればとても良い人だった。

そして旦那さんはなんと支店の部下を俺に紹介してくれたりしている関係になっている。

クレームはとにかく、相手に喋るだけ喋ってもらう事。
反論してはいけない。
そのうち気が収まる事もある。

クレームから繋がる縁もあります。
クレームはチャンスと捉えて行動しよう。

自分に対するクレームだとまた違った対応も必要ですね。

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