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筋トレ初心者が迷わないために

新型コロナウイルスに起因する在宅ワークの増加に伴い、筋トレをする人が増えたらしい。最近はネット上に様々な情報があるので、初心者でもあらゆる情報が手に入るのだけど、情報過多で初心者は何をすればよいの?という問題が起きてます。

以前書いた”ランキング記事の功罪”と同じ構造で表示される、人気のある動画コンテンツとかは上級者による発信で初心者向けの現実的情報がないので、怪しげな情報に踊らされてます。

自身、まだ初心者トレーニーですが、インターネットの黎明期からネットの仕事(開発やリサーチ)をしているので、本質的な情報収集は得意分野。普段からリサーチ癖がついているので、ひとつのテーマを調べるにも、裏取りで別方面の情報取る癖がついているので、筋トレ系でも様々な情報ソースを見てきました。いろんなパターンが見えてきたので初心者向けのメモをまとめてみました。

筋トレ初心者は何をするべきか

初心者が何をするべきかというのが、実は見つけにくい情報になってて、そのへんを筋トレ界隈のYouTubeコンテンツから拾ってみました。

継続の課題

筋トレを始めたけど継続できない。
筋トレを続けるためのモチベーションは?

なんていう話を聞きます。確かにわざわざ苦しい思いをして体を痛めつけるなんて、継続自体が難しいかもしれないです。

こんな話を、大会とかに出てるベテランに聞くと「??」という反応になります。

コレって当然の話だなと思います。筋トレを長く続けている人にとって筋トレ自体が目的ではなくて、具体的に大会に出るとか、選手権で成績を残すといった目的があって、筋トレはあくまでも”手段”だからです。
手段にモチベーションを持つなんてナンセンスだし、誰もできないでしょう。ちょっと知恵が回りすぎて先走りしすぎのケース。

答え:筋トレ自体を目的にしない
筋トレは目的を達成するための手段。モチベーションが必要なら目的をはっきりさせること。”夏までに腹筋を割る” ”腰痛を治す” なんでもいいので目的を考えてみましょう。

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極端な栄養管理

筋トレをするのであれば、食事管理は大事。私自身も食事はあまり気にせず有酸素ばかりやっていた時期は見た目にはあまり大きな変化はありませんでした。月間300キロ以上コンスタントにウォーキングしてても、あまり絞れた感じもなかった。でも、ちゃんと摂取量と消費量を管理し始めてから変わりました。

巷でよく言われるのがPFCバランスや、細かに分けての栄養摂取とかサプリメントとか。確かに平均的にみて日本人の食生活はタンパク質少なめなので、プロテインを体重x2倍g取るとかは有効だと思います。

ただ、よくある食事間隔の話で、”寝起きにアミノ酸をすぐに摂取しないとカタボリックになる”というような話は、あまり極端に考える必要もないと。

一般的な初心者トレーニーが見ている情報発信者って、だいたい大会に出て上位を狙うような人たちばかりで、初心者トレーニーとは体の組成も違います。あのレベルまで鍛え上げて、絞り上げれば、食事間隔の管理は重要だと思いますが、筋トレ歴数年以内のトレーニーはそこまでシビアに考えなくても急にカタボって減る筋肉がそもそも無いです。

答え:筋肉はそんな急にカタボらない
人間の生体反応なんて、そんな急に起きないです。初心者とエキスパートの違いも理解しましょう。

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正しいフォームとか利かせるとか

筋発達の最大化には正しいフォームが重要と言われます。ただ最近はジムのトレーナーですら情報に踊らされていて、自分で考えていないのでないかと。
初心者の体って、まだまだ筋肉も未発達で稼働部分も限られています。なので、とりあえずはウエイトを動かしていれば、どこかには効いているのです。どこかが動いていれば、その部分の筋肉は発達のきっかけを与えられるのでそれで十分。ターゲットに入っていないことを極端に気にしない。
この話は、自分で三頭狙った種目で、どうも二頭に効いてるのだけど、まあ二頭が鍛えられればいいやと思ったので。
でもゴールドジムの井上博シニアトレーナーもジュラシック木澤選手との過会話で同じこと言ってるので間違いないでしょう。
同じ理由で、初心者には分割も不要。一年二年は全身やりましょう。

答え:初心者は何をやろうが、マシンやウエイト動かせば鍛えられる
最初はとにかく体を、動かせば結果はついてきます。

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科学的な分析は当てにならない

最近多いのが ”多くの科学研究に基づいた〜〜〜" という文脈。複数のリサーチから得られるメタアナリシス系のコンテンツが多いのですが、科学は必ずしも正しくないので、騙されないこと。
人間に限らず、生物の生体反応は解明されていません。なので世にあるアナリシスは、あくまでも結果の一例で、そのケースが誰にでも当てはまる訳でないのです。
そもそも、この手のアナリシスはサンプル数が少なすぎ。より信頼性を得るためには、多くのサンプル数と管理された環境、同質のサンプルが必要です。コレを実現するには、同じ人間をクローンして数百体作り、管理された環境下でテストするということです。現代においてそんなアナリシスは実現不可能です。

近い例を上げれば、よく会社の健康診断とかで、

「お酒控えてくださいね」

なんてのありますが、これって根拠ありません。当時、殆どお酒飲まない私も毎回同じこと言われてました。要するに体質ですね。

XXという反応がでた○○さんがいて、この人は継続的に飲酒している。△△さんにも同じ反応が出ているので△△さんも継続的飲酒をしているという考え方です。
これは、仮に○○さんと△△さんが全く同じ体質を持った一卵性双生児であれば、可能性はゼロでないけれど、実際には無理な話です。

答え:科学に基づいた分析が正しいとは限らない
本質的なビルダーは、アナリシスとかを当てにせず、自分の体に起きている結果だけを当てにします(自分がエビデンス)。一見非科学的に思えるのですが、結果としてあっているのが事実。なぜなら人それぞれ生体反応が違うからです。

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有名ユーチューバーのトレーニング方法を鵜呑みにしない

上記と一緒で人それぞれの生体反応をするからです。ユーチューブである程度の注目を集めて居る人は実は上級者です。初心者が真似しても同じ効果はないです。参考程度までにしましょう。

トレーニングの効果というのは:

◎◎というトレーニングをする ⇒ 誰でも△△になる

という画一的なものではなくて

◎◎というトレーニングをする ⇒ 私は✗✗になった

という結果論しかないです。

答え:科学に基づいた分析が正しいとは限らない
同じトレーニングをしても結果は千差万別。自分自身の結果がエビデンス。

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人を揶揄する発信者を安易に信じない

あと気をつけた方がいいのが、人を揶揄する発信者。自分では正義と思って大会で結果を残している選手をステロイドユーザー呼ばわりしていますが、結局根拠が薄いので、単なる迷惑系ユーチューバーです。
一定数のステロイドユーザーが居るのも事実。でもこれって外から判断することはほぼ不可能。ステロイド検査も100%ではないのです。

最近起きた話でも、某迷惑系底辺ユーチューバーが、自分の感想でしかない理由で実績のある選手をユーザー呼ばわり。挙句の果てには、その選手の経営するジムに乗り込んで迷惑行為、当然怒った相手の声を録音してネットで公開、ロイドレイジだなんていう始末。この話にはJBBFのトップ選手で誰もがナチュラル(ステロイドを使用していない)を認めるジュラシック木澤氏も「彼(被害者)はどう見てもナチュラルでしょ」とコメントしてるし、国内でもステロイドの知識トップクラスで自らユーザーを公言しステロイドユーザー向けのカウンセリングをしているBigarm氏も「あの仕上がりはユーザーじゃあないと思う」なんて言ってるくらい。
他人をユーザー呼ばわりしているユーチューバーのモチベは、基本的に自分より上の人への妬みか、目立って再生回数を増やすことなので相手にしない方が良いです。

答え:人を妬みネガティブな話をする人はスルーしましょう

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自分で考えるのが大事

まだまだ初心者の私ですが、色々な先人の考え方を聞きながら、それを自分にどう活かしていくか考えてトレーニングしてます。
回数(レップ)なのか?重量なのか?大胸筋なのか?三角筋なのか?
やれることは一杯。さて何を優先していくのが最適か?

幸い私達は先人達にはなかった情報収集手段がありますが、それらはどこにも画一的な答えをもっていません。だからこそ自分で考えて目標設定をすることが重要だと。

私が目指しているもの

  • ギックリ腰を再発しない下半身作り

  • トレーニングで怪我をしないこと

  • 自由に歩き回り、またオフロードのスポーツができること

とりあえはこの3つをテーマに筋トレ中。
20年以上付き合ったギックリ腰は克服しました。まだまだトレーニングでちょっとした怪我はしますが大きなのはないです。来年くらいには、またオフロードバイクで走り出せるかなと思っています。

もしここから一歩すすめるのであれば、還暦を過ぎたらローカルな大会に出てみるのも面白いかもしれません。絞りさえすれば、余程過去に実績のある選手でも無い限りは足だけは勝てるかもw。


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