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ギックリ腰からの生還

今回は実際にギックリ腰をやった時のこと。そしてどうやってギックリ腰に打ち勝ったのかということで長編です。

初めてギックリ腰をやってから、25年近く経って、完全にギックリ腰を克服したお話です。

実際にギックリ腰になった時のアドバイスは前回のnoteで!

◆初めてのギックリ腰、そして悪夢の始まり

新婚当初、人生で始めてのギックリ腰を経験。

週末にゴールデンレトリバーを連れて車で出かけようと準備中、歯を磨いてから洗面に行ってちょっと屈んだ時に、背中から脊椎が飛び出した!(と思った)

あっ!

と思う間もなく、次の瞬間の自分の行動を考える。

多分立ち止まったら2度と動けない。すぐに落ち着ける場所に行くんだ!(心の声です)

呼吸も止まるような痛みをこらえて、何とか寝室のベッド脇まで3mを歩いて、ゆっくり床に膝をついてうつ伏せに上半身をベッドにまかせた。

そのまま3日間動けず。

ギックリ腰って、重いものを持った時に来るもんだと思ってた。でも違った。ただほんのちょっと前に屈んだだけ。

トイレにも行けずペットボトルに用足し。新婚の妻には、

「もう介護かよ!」

と言われた

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ちょうどその時期、会社では通常発行の雑誌に加えて、別冊付録の校了週。通常号に加えての作業で、同期と二人で営業の合間を縫って制作作業をしていた。
流石に長期に休む訳にもいかず、杖をついて会社に行って、営業に出られないので社内で作業。

当時、モトクロスとか激しいスポーツをやっていて腰・膝への負担は大きかった。練習後は膝が痛み、腰は違和感。床のものを拾う時は垂直にしゃがむ事をいつも意識しての生活が身についた。

ある時モトクロスの夏合宿で盛岡遠征して、1週間の日程を終えて帰途につく朝、合宿所を出て外の水道で水を汲もうと屈んだ瞬間に激痛。

またやった。しかも岩手の山奥。

友人と二人で車を運転してきていたので、帰りは運転不能。
申し訳ないが友人に盛岡から東京まで運転をお願いした。主要なSAだとトイレまでの距離を歩けないので、小さなPAを選んでトイレの目の前に車を停めてもらい、数メートルを10分以上掛けて歩く。

普段からちょっと痛みが出ることが日常になってきていた。
大きな傷みが出て、動けなくなることは数年に1回。
年を追うごとに、回復に時間が掛かるようになった。

◆人生最悪のギックリ腰到来

2014年7月に福岡で2度めの開催となるイベントの準備で出張の筈だった。自宅でスーツケースに着替えを詰めていた。

結構仕事が立て込んでいて疲れも溜まっていたのだけど、このイベントが終われば1週間くらいはゆっくり出来そう。
クローゼットからスーツケースを引っ張り出そうとすると、腰の当たりヒリヒリした。感覚的には腰椎下部から仙骨辺りが浮腫んでる感じ。

あ〜、気をつけないとギックリ腰来るな〜

と思って慎重に慎重に動いた。重いものは持ち上げない。深く屈まない。
経験上、ここで油断しなければ騙し騙しいける筈・・・だった。

嫁がワイシャツにアイロンを掛けている横にスーツケースを広げてパッキング。衣類だから重いものはない。

最後のシャツをスーツケースに入れようと、手を伸ばした時・・・・・

メリ メリ メリ・・・・ミシッ

腰椎の下部で何かが潰れるような感覚。

そして寒気と激痛。(あっ、来ちゃった)

アイロンを掛けている嫁に、

”ちょっと、そこスペース空けて”

と落ち着いて言いながら、床に手をつく。ゆっくり崩れ落ちる。

終わったな

イベントは2日後に開幕。とりあえず会社のメンバーに連絡。すぐに飛行機をキャンセルしてホテルの予約を調整。
痛みで体を回転させることも出来ず、倒れた時のうつ伏せからちょっとだけ右半身を浮かせた45度状態。そのまま各所に電話連絡。
その時点では、ギリギリ開幕当日には現地に行って、会場では事務局で座ってれば何とかなると思ってた。

でも甘かった。

それから4日間、倒れたその場所からの移動距離は30センチだった。

そのままフローリングに敷かれた厚手のカーペットの上で過ごし、4日目にベッドのマットレスを横に置いてもらい、その段差を登るのに1時間近く掛かった。たった20センチのマットレスに登ることを何度も諦めた。

初めての発症の時であれば4日も経てば出勤出来たのに、いまや20センチのマットレスにも登れない。

惨めだ。

とにかくこの時は重症で、初めてトイレに行けたのは6日後。激痛で3m先のトイレまで移動が出来ない。

移動したいのだけど、まずはマットレスの上で体を起こせない。

壁や家具、杖につかまりながら上体を起こして、何とか歩いて移動しようとするけど、上半身の荷重がまっすぐに腰に掛かり始めると、呼吸の止まるような激痛。どうやっても最初の関門をクリアできない。

色々トライして、無理に上体を起こすのではなく、よつん這いでゆっくり動けば腰に背骨からの荷重が乗らないので、痛みが出ないことがわかった。

トイレまで移動すると、今度は便座まで体を持ち上げて座る訳だけど、これがほぼ無理。

前かがみ気味に腰に荷重をかけず上体を便座の高さまで持ち上げる。

何とか座って、上半身を起こすと・・・・・

死にそうな激痛。

膝くらいの高さの台を置いて、そこに胸を預ける。そしてあらためてウエストベルトをキツく締め直して、腹圧を掛けた上体で呼吸を止め、便座に登り、手すりにつかまりながら上体をゆっくり起こす。少しでも腹圧が抜けると体幹に激痛が走る、腹圧が掛かってても激痛はある。

正直、頭の血管が切れるんじゃないかという感じ。

その後の回復期、とにかく長引いた。

2週間近く動けず、動けるようになってもしばらくは杖をもって歩く。

またいつ腰が壊れるじゃないかという恐怖

上半身が重くて、腰への負担が大きい
腰回りのバランスが悪く腰椎への負担大

外出できるようになってからも、半年近くは腰痛が続いた。

もう治らないんじゃないか?という不安は続いた。

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そんな体と付き合いながら50代中盤を過ぎて、独立起業していた。

コロナ禍で在宅が増えた時期。リサーチ、記事執筆、htmlの編集などメディアプラットフォームのデスクワークが増えて、座る時間が増えると、ちょっとづつ腰が悪くなる。

下半身の筋力アップと体の重量軽減が必要だと思った。

◆エクササイズ開始

長い前置きになってしまったけど、どうやって体を鍛えていったのかという話。

知り合いのカイロプラティックに行ったり、メディアでも話題になってる整体に行ったり、色々試してもみたけど、結局は根本的に肉体改造しないと無理。でも、いまさらそんな体力があるのかが不安。

そんな時に、付き合いのあった制作会社からワクチン接種会場の管理の仕事を手伝って欲しいとの依頼が。スタッフの管理をしながら、トラブル等の対応をするという、ある意味普段のイベントと同じ。

終日、接種会場の中を歩き回ってたので、腰にはちょうど良いリハビリ。

気がついたら、Apple Watchのエクササイズで毎日6〜7キロ歩いてたので、ここで通勤でのバス利用をやめて、帰りは一駅手前からあるいたら、平日でも10キロ近く歩けた。

コロナの在宅勤務が増えたせいで、気づくと時計をしないことが多かったのでApple Watchも置きっぱなしになっていたのだけど、エクササイズリングの達成が続くとこれが面白い。
ちょっとづつ目標値を上げていって、毎日継続して達成すると更にモチベーションが上がる。

体を動かすのが楽しくなってきた

週末は自宅のある国分寺から吉祥寺や深大寺に向かって歩く。すぐに15〜20キロはクリア。いつも同じ場所は飽きるので、今度は中央線を下って、青梅や多摩方面に歩く。

気づくと月間で300キロを優に超えた。

お気に入りのNew Balanceのシューズはあっという間にソールがすり減る。夏も冬も歩き続けて体は変わった。

たまに吉祥寺で整体に行っていたのだけど、明らかに太ももと尻の筋肉が柔軟になった。背中や肩の筋肉は相変わらず硬かったけど、下半身は明らかに改善。

いつもあった腰への不安感が軽減。

ウォーキングは有効。問題は時間が掛かること。
在宅勤務で時間の融通は効いたけど、それでも毎日1時間以上は掛かる。ランニングをすればもっと短縮できるけど、走るのが苦手。膝も不安。

そんな感じで歩きまくって半年以上が過ぎた頃、そろそろ違ったことやりたいと思い、奥多摩周辺のハイキングコースでファーストハイクもやった。

2021年春、ウォーキングを始めて8ヶ月位が過ぎて、腰は安定、体重も数キロ減。これなら今後はギックリ腰の心配は無さそうだ

◆なぜ筋トレになったのか?

腰の不安から開放されたのだけど、ちょっと問題が

上半身を使っていないせいか、明らかに胸回りが貧弱になってきた。
習慣的に動いているとはいえ、決して追い込むようなトレーニングをしていない体は、なんか締まりがない。こんな状態で筋量を失った胸は貧弱な上半身を作る。有酸素運動じゃダメか。

上半身を鍛えないと・・・・

ジムに行くしかないよね

実はジムにはちょっとしたトラウマがあった。

20歳で初めてアメリカに行ったときの苦い思い出。

現地着3日目にホストファミリーの大家さんに連れていってもらったトレーニングジム。
ボクシングのリングとウエイトトレーニングエリアがあって、大家さんは私をトレーナーに預けて自分は友人とボクシングのスパーリング。

まだ殆ど英会話の出来なかった私は、トレーナーに言われるがままの拷問にあった。
ゴリマッチョな黒人のトレーナーは、休みなくトレーニングメニューを提供
終わりがない

大家さんのスパーリングが終わり、どうにか鬼トレーナーから開放された私は満身創痍。

まだまだ若かったけど、その後3日間は体中の骨格が軋んで動けなかった。

ジムって、怖い

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そんなこんなで国立のゴールドジムに入会

スポーツらしいことをやってたのが、50手前くらいまでだから5年以上のブランク。最初は初心者向けの全身まんべんなく筋トレ。

世の中はコロナ真っ只中で仕事も少なかったので当初は週3回のジム通い。

ちょっとづつ上半身も改善していった。

夏に八王子にオープンした鍛練のジムに入会した。

◆さて成果は?

まだまだ1年にも満たない筋トレだけど、何が変わったのか?
確実に成長してます。
50半ばを過ぎて、いまさら筋肉が成長するなんて思わなかったけど、胸が立体的に戻り、腹筋回りもなんとなく筋肉が浮き出てきた。上腕三頭筋もカットが見え始めた。元々太さはあった脚は、全体的に筋肉の形が見えてきた。

体重はあまり変わっていなくて、ウォーキングやってた最後のほうで3キロマイナス。今はそこから4キロくらい増えているのでエクササイズ始める前よりプラス1キロくらい。もっと言えば、トレーニング開始前を超えた時期もあった。

結局、筋トレ開始してから筋肉量がすごく増えていて、体組成計で見ても4ヶ月で体脂肪率が27%から20%に減少。筋肉量は5キロ以上増えたことになってる。まあ体脂肪率って当てにならないけど、筋肉が増えているのは一目瞭然。

見た目では、そんな極端に筋肉質になってはいないけど、全身脂肪の下に筋肉のディテールが見え始めた感じ。

大嫌いだった太い脚は、大腿部が何となく筋肉の形になってきて、元々筋肉質だったふくらはぎは上にあがってカットが見えてきた。一般生活では太い脚って何の自慢にもならないものだったけど、筋トレ界隈だととにかく褒められてポジティブです。大会で成績を残しているボディビルダーの人にも太い脚は羨ましがられます。

一番の目的である腰の強化ですが、これは本当に効果があった。

元々寝返りを打たないため、朝起床時にはちょっと痛いけど、起きてしまえば一切不安なし。重いものを持つのも気にならなくなった。

筋トレ以外に意識してたこと

筋トレはもちろん大事だけど、それ以上に食事が大事。
ウォーキング月間300キロやってもあまり変わらなかったのは、食事に気を使っていなかったから。ひとつには摂取カロリーが少なすぎた。

信じない人も多いけど、結構摂取カロリーが少ないせいで、体がエネルギーをセーブしてしまい痩せないケースは多い
十分なカロリー摂取をして、初めて体はエネルギーを消費するようになります。これが学生の時に習ったホメオスタシスというやつ。

後はタンパク質を潤沢に摂り、脂質は抑えること。もちろんトレーニング時にはアミノ酸のサプリも摂ってますが、これは気休め程度かもしれません。

  • 体重に応じたタンパク質摂取

  • PFCバランス(3:2:5目標)

  • サプリメント(EAA、ビタミン、クレアチン他)

  • 十分な休息

実は地味に凄いのが今更ながらウンコ座りが出来るようになったこと。

元々体が固くて、学生時代にもレスリング部で苦労した。
ちょっとヤンチャだった時期にお約束のウンコ座りをしたけど、踵が地面につかない。
なので、片膝ついてたw

生まれて一度もウンコ座りのできないそんな体の硬かった自分が、気づくとアラ還で踵がつくようになったのは意外。

◆今後は

いま行っているジムはちょっと遠いのですが、鍛練のマシンを使っていて関節への負荷が少なく、怪我のリスクを抑えて筋トレ出来るので出来るだけ通ってます。元々行っていたゴールドジムは解約したので、近くの24hジムを契約して時間の無い時に利用する予定。

トレーニングメニュー

原則、下記全種目をやるようにしていますが、時間の都合で2〜3種目削る場合も多いです。現在のテーマは、脚と上腕三頭筋、三角筋重視。胸はあまり重点はおかず、背中はオマケ程度。

ジム:リアル筋力ジムShiny(八王子)
回数:週二回目安(実際2回行けない時もある)
時間:2時間位(全身なので結構時間かかる)

カーフレイズ(Sitting) 50~60kg x 20reps x 4sets
レッグエクステンション 60~100kg x 20~30reps x 4sets
レッグプレス 60~100kg x 20~30reps x 4sets
Sissyエクステンション 60~70kg x 30reps x 4sets
ハックスクワット 80~210kg x 20~30reps x 4sets
カーフレイズ(Standing) 90kg x 20reps x 4sets
サイドレイズ(Center) 10~15kg x 40~50reps x 4sets (オルタネイト)
サイドレイズ(Rear) 10~15kg x 30~40reps x 4sets (オルタネイト)
ショルダーレイズ 20kg x 20reps x 4sets (オルタネイト)
ペックフライ 15~20kg x 30~60reps x 4sets (オルタネイト)
チェストフライ(Sitting) 25~30kg x 20~30reps x 4sets (オルタネイト)
インクラインチェストプレス 5~10kg x 20~30reps x 4sets (オルタネイト)
ナロープレス 30~35kg x 12~15reps x 4sets
プッシュダウン 50~55kg x 50reps x 4sets
Dips 40~50kg x 50~70reps x 4sets
ラットプルダウン 30~35kg x 50reps x 4sets (オルタネイト)
ロウイング 40~50kg x 20reps x 4sets

ジムのマシンが鍛練なので、一般的なジムとは味付けとかウエイトの重量設定が大分違います。オルタネイトのマシンが多く、上記のウエイトは片側の重量なので全体は2倍になります。フリーウエイトもありますが、最近は殆どやってません。


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