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日記。
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2023年4月の記事一覧

研いだ言葉はケーキを切り分けるために使わなくてはいけなかった、うぬぼれ。

それはここがなくなってからだけど、ここがいつまであるかわからないけれど、そのときにここが残っていればだけど、そういう言葉が増えてきて、ひとつになっていた花弁がばらばらになるのが先だったか土がだめになったと判断されるのが先かわからない。

それでよかったのよ、終わりでいいのよという言葉を多く耳にする、春がもうすぐそうだから、

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レインボー

性の祝祭に参加した友達がギターを弾くの楽しすぎてぼくを忘れてしまったらどうしよう、それが杞憂に終わったのが今日あった唯一の安心でした。それ以外のことは全部からだに刺したり抜いたりしたあとの薔薇の茎でした。

なーんも知らないおまえおまえおまえすべて消した。消すまえに母親にだけは見せた、この人だよ。母はすべてをわかっているうえでちゃんとあんた肺に入れてるの? 軽いやつ吸ってるの? お母さんショック、

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インストール

「もう考えるのやめなよ」
シャンプーに混ざって漂ってきたのは寝る前に舐めたキャメルのメンソールだった。馬鹿げている、うわがきをくり返すから子供のままで、ハードだけすり減ってやがて死ぬ。

朝の体調のわるさを知ってほしくて、ブルゾンの袖にすがりながら満員電車に揺られる。そうすればするほど悪化した。うしろめたい気持ちがあったからだ。
では、あの人の手にすべてを委ねて赤ん坊にもどったような心地だったのは

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落ち椿

朝、揺り起こされる夢をみた、
あなたの手じゃなかった。
水たまりの上に落ちて波紋きれい。
ほどけたリボンをよくみたらネガ。
これまでのことが暗く透けている。

靴紐ならば
固くむすべば固くむすぶほど
よいとおもっていた。
脱げなくなってもいやだというから
妙に納得した。
靴は脱ぐから靴なのだった。
ほどけるから糸なのだった。

楽しくもないのに生きているなんて
馬鹿げているように思う。
楽しくない

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