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ライブハウスの半数以上が「半年持つか分からない」と回答した

記事によるとSaveOurSpace、一般社団法人ライブハウスコミッション、クラブとクラブカルチャーを守る会等、音楽ベニュー関係の10団体がアンケートを実施し集計したものだそうです。

この中から気になる部分を抜粋してみますが、予想通り厳しすぎる状態が浮き彫りになっています。

売り上げについて

設問11「新型コロナウイルス感染拡大に伴い売り上げの減収はありましたか」を見ると今年の2月頃まではコロナの影響は少ないのですが3月は5割減が一番多く、4月、5月は10割減が一番多くなります。6月以降はやや変化が見られ9割減が一番多くなります。

6月7月に営業を再開したライブハウスが多いのとグッズやクラウドファンディング等よりやや改善したものと思われますが依然厳しすぎる状態です。

ライブ配信について

設問16「営業自粛期間中はどのような活動を行っていましたか」を見るとライブ配信を410件中173件、約4割のライブハウスが行ったようですが、次の設問「ライブ配信での売上は通常時の売上と比較して何%ぐらいの売上になりましたか」を見ると売り上げは通常のライブの10%もしくはそれ以下が半数近い事がわかります。

言われていた事ですがライブ配信では売り上げがほとんど出ないのが実情です。ライブ配信は苦肉の策ですら無いと思われます。

今後の見通しについて

設問23「現在どの程度、店に客を入れたイベントの予定が決まっていますか」を見ると6割以上の店がいつもに比べてほとんど企画できていないと回答。また設問32「今の状態が続いた場合、今後のライブハウス/クラブ運営の見通しを教えてください」では60%が半年もしくはそれ以下と回答、もはやシーンの存続が危ぶまれます。

ここからアンケートから遠ざかりますが、経営面以外の懸念事項を書いていきます。

観客のメンタル

アンケートとは関係ありませんが、ライブハウスの営業面だけでは無く、ライブハウスに行きたいけど怖くて躊躇するという観客のメンタルの部分も見逃せません。今後どう安心感を持たせるのかも考える必要があると思われます。

社会人バンドの活動数の大幅減

普通の人が考えるライブハウスの金の流れは

観客がライブハウスにお金を払う→ライブハウスが経費や儲けを抜いてバンドに出演料を払う

だと思います。実際プロはそんな感じですがアマチュアのバンドの場合は

バンドが演奏料をライブハウスに払う→観客がライブハウスにお金を払う→一部をバンドにバックする

と言う流れです。何故こういうシステムなのかと言うと、アマチュアのバンドが観客を呼べないとライブハウスは儲からないので、先に最低限の売り上げを「バンドが支払う演奏料」で確保するためです。

こうした状況なのでライブハウスはアマチュアのバンドがいないと経営が成り立ちません。つまりライブハウスの本当の客は出演するバンドなのです。

アマチュアバンドの中でも土日しか活動しない所謂社会人バンドは必然的に演奏料が高い(平日に比べると倍するところもある)土日にライブをやるのでいいお客様です。そうした収入がライブハウスの経営を支えて来ました。

ところが、このコロナの状況になると社会人バンドはほとんど活動をしなくなりました。プロであればコロナの状況でも演奏せざるを得ない部分もありますが、社会人バンドはライブしません。

理由は感染の怖さもありますが、勤めている会社がそうした活動を禁止したり、あるいは友人にコロナ警察がいる、家族の同意が得られない等の理由からです。

社会人バンドの活動数の大幅な減少はイベントの減少に繋がりライブハウスの状況をより困難にしていると思われます。

ライブハウスの今後

ライブハウスの今後は厳しいと言うより何らかの救済処置等を取らなくてはこの先は無いのは間違いありません。このアンケート結果はそれをより教えてくれるものとなっています。真面目にGo To ライブハウスとかやってくれないかと思っています。

頑張ります!