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「嫌われる病」

日本語としてはちょっと不自然なタイトル。正確な意味としては、「みんなに忌み嫌われる病気」ということではなく、「気がついたらいつも何故か他人から嫌われているという病気」ということだ。
まあ、ちょっとアドラーの「嫌われる勇気」をもじったけど(実際にそのような題名の本をアドラーは書いてない)。アドラーに対してはいろいろ批判もあるが、僕は結構好きな心理学者だ。

これまでの僕の文章を読んでもらったらわかるけど、僕は幼いとき生みの母親に2回も殺されかけ、2回目に母親だけ死に、僕は奇跡的に生き残った。その代償として、おでこの右側に1cm近くの頭蓋骨陥没の傷跡が残っているが。

その後、実はその時の心の傷、つまり「虐待」がかなり僕の心と体を蝕み、精神疾患に追い込み、今でも僕を苦しませていることに気づいた。
職場の人間とうまくいかず、3回もの休職を経験し、最後に受けた「リワークプログラム」で教えてもらった「認知行動療法」が、自分を客観的に分析する方法論を僕に与えてくれた。

同時に、その頃世間を騒がせていた眞子さんの結婚問題で「複雑性PTSD」という精神疾患を知った。

ネットで探すといろんな資料が出てくるが、まだICD-11の日本語版が出ていないので、Wikipediaでお許し願いたい。興味のある方はいろいろ調べてほしい。

この説明を読んで僕が思ったことは「これ、僕じゃん!」ということだった。常に寂しい、いつも理解してくれる人を求めている、自分の気持ちをうまく相手に伝えられない、嫌われないように相手のために頑張る、そして距離感が掴めないのか、人の癇癪袋に触れることをしてしまうのか、最後は信頼していた人に徹底的に嫌われて終わる…

自分の「パンドラの壺」を開けてしまった感じだったが、なぜそうなるのかようやく原因がわかった。だから、復職してからは自分の罠にはまらないように、いつも慎重に行動してきたつもりだったが。

だがまた、失敗?してしまった。
とあるSNSから「フォローが外されました」という通知。誰?と思って見ると、1年以上交流してきた人。その人が運営しているコミュニティにも1年以上毎月寄付してきたし、著書も購入してきた。つまり、僕なりに応援してきたつもりだった。

そう言われて見れば、2・3か月前から何となく向こうからの反応に「違和感」を感じていたし(「虐待」サバイバーにはなぜか相手に嫌われていることを敏感に感じる。そして大抵当たる)、直前にやり取りした内容が気に触ったのか、と何度も読み直すがよくわからない。

仕方がないので本人に直接理由を聞いた。まあ、普通は聞くものではないけど、信頼して繫がっていた分、僕に原因があるなら教えてほしかった。
相手からの答えは「勝手にフォローが外れるトラブルでしょう」だった。
ならばもう一度フォローしてくれるのかなと思ったが、その次の言葉は「コミュニティに所属していてもフォローを保証するものではない」。
でも1年以上も繋がって意見の交流もしてきて、あなたに反対することを言ったこともないのに、どうしても解せないので更に聞くと、
「これ以上言うのなら、コミュニティから脱退してもらうし、管理会社を通じて対応する」とまで言われてしまった。
僕としてはもう少し話を聞いてほしかったが、「もうあなたとは会話したくない」と返ってきたので、もうだめだと諦めてネットでの関係を全て切った。

そして、精神安定剤を飲み睡眠薬を飲んで寝込んでしまった。もちろん、翌日は出勤できる精神状態ではなかった。

これはもちろん僕の視点からの文章なので、相手は全く違う現実を見ていると思う。文章も個人が特定てきないように一部表記を変えている。

僕は知りたい、どうしていつもこうなるのか。
これまでも同じようなことはあったが、今振り返ると僕にも落ち度があった。その人に好かれようと期待するあまり、ちょっとしたことでその人がだんだん嫌いになって反対意見を述べたり、相手が嫌になって会議に出なくなったり、そりゃ追放されても仕方がない。
全てに共通しているのは、その前にはお互い信頼する関係になっているということ。そこから坂道を転げ落ちるように人間関係が壊れていく…
そして、その原因は僕にある。だから気をつけて慎重に行動してきたつもりだったのに…

これが僕の「病」なんだろう。
生きていくのが辛い。でも、生きていくしかない。
もちろん僕もただ闇雲に悩んでいるだけでなく、自分で認知行動療法をやったり、カウンセリングを受ける方向で主治医と相談したり、できることはやっている。

僕の「嫌われる病」が、いつか僕の心と身体から落ちることを祈って、明日もできることをして生きていく。

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