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写真のはなし。

昔から写真、カメラが好きだった。
1番古い記憶が祖母のカメラ。
祖母はいつもカメラを持って私やいとこ達を並べて写真を撮りたがった。
だいたいポーズを指定してくるので当時はなかなか鬱陶しく感じていた。
次は両親が使っていた。フィルムの一眼とビデオカメラ。
相当高価な物だったらしく、子どもの私には【触ってはいけない物】だった。
中高生くらいの時は写ルンですが大好きだった。
写メっていう機能もあったけど、断然写ルンですが好きだった。
高校生になって、小学校からずっとバスケ部だったから、もう流れでバスケ部に入ったけど、本当は写真部に入りたかった。
写真部の人たちが一眼レフを持って校庭で撮影会をしているのを横目に学校の周りを走るのが本当に嫌で嫌で仕方がなかった。
専門学生になってトイカメラブームが来て、もれなくHOLGAを買った。しかし当時、ブローニーフィルムの現像代が高くて、結局写ルンですばかり持ってた。
社会人になって仕事の忙しさから、専らiPhoneばかり(フィルム風に撮れるアプリを探しまくってた)で、フィルムカメラからは離れていたけど、祖母が無くなって、祖母が使っていた110カメラを貰ったのをきっかけに再びフィルムで撮りはじめた。

これが私の写真?カメラ?遍歴である。
昨今の私はInstagramで素敵な写真を撮る人をみつけては『どんなカメラをつかってるか』『どんなフィルムを使ってるか』『デジカメの人はRAWなのかJPEGなのか』『Lightroomを使ってるのか?はたまたPhotoshopなのか?』とにかくリサーチしまくった。

やはり心のどこかで『映え』を気にしていた。

リサーチしまくった結果、私は少しも写真が上達しなかった。
高いカメラを買っても、高いフィルムを使っても、Lightroomに課金しても、素敵な写真を撮るあの人にはなれないのだ。

【センスの問題だ!!】と気付いてしまったのである。
センスは何枚シャッターを切ろうが見につかない。昨年の12月頃なんて自分が撮る写真が本当に嫌だった。
(そのせいか昨年、一昨年はInstagramへの投稿数がめちゃめちゃ少ない気がしている。)

年が明けて1月に娘が生まれて、フィルムもデジタルもiPhoneもとにかく何でも娘を撮るようになった。
今までは『映え』ばかりを気にしていたが、娘の一挙手一投足をとにかく『記録』するツールになった。
生まれたばかりの娘は呼吸状態が悪く、2週間ほどNICUに入院していたのだが、NICUはスマホの持ち込みが禁止されており、デジカメのみが持ち込み可能であった。
出産翌日からNICUに通い(この話はいつか詳しく書きたいな。)1日100枚近くシャッターを切った。
痛々しいので両親にも義両親にも見せられないけど、とにかくシャッターを切った。
当時の私は、母親として3時間おきに搾乳して冷凍した母乳を運ぶことと、NICUで娘の小さな手を握り、100枚近くシャッターを切ることしか出来なかった。
もう、上手い下手も関係なかった。
帰宅して夫と二人で寝るまでその写真を見返した。
デジカメを持っててよかった。
写真をやっててよかった。と心から思った。

そしてもうすぐ6ヶ月になろうとしている娘を毎日撮っている。
【下手の横好き】というヤツだけど、被写体のことが大好きすぎて、今ではその写真すら大好きだ。

もう何が言いたいのかわからなくなってきたけど…
とにかく今はデジタルでもフィルムでもiPhoneでも写真を撮るのが好きで好きでたまらない。
娘のおかげだ。

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