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ぺけぽん
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#デザイン

「属する」をデザインする、インクルーシブデザインとは

今年はコロナの影響で、多くのカンファレンスやイベントがオンライン開催になりました。バンクーバー在住の私としては、そのおかげで場所を問わず多くのセッションを聞くことができました。時差の問題はあれど日本のイベントにもたくさん参加できました。 中でも、4月にカナダ・トロントを拠点に活動しているデザインコミュニティー、Design X主催のカンファレンス「Remote Design Week」ではすごくいい刺激を受けました。 このカンファレンスは5日間行われ、約43の国や地域から1

我が家にお月さまがやってきた

2020年7月のある日、突然キューブ状のダンボール箱が届いた。20cm×20cmの大きさで、少し重みがある。amazonではない。日頃本ばかりが届く自分には珍しいかたちの代物だった。 ワレモノ、ガラスのラベルが貼られたその荷物をおそるおそる開封すると、中から白くとろりとした月があらわれた。 ああ、そうだ、待っていたのだ。注文ボタンをそっと押した今年の1月から。 いや、もう10年以上前から。私はこの日を待ち望んでいた。 *** eclipse(エクリプス)。 月食や

ライブハウス支援グッズを作って

つくるのは、たのしい。 ライブハウス支援グッズの中のひとつであるTシャツの「ロゴ」を制作して、私は改めて感じました。 だれかのためにつくるのは、たのしい。 自分のクリエイティブの力を信じてグッズ制作に携わらせていただけたこと。私にもできることがあるんだと、デザインを学んできて、デザイナーとして働いてきて本当に良かったと思えた瞬間でもありました。 *** 私はライブハウスが大好きです。 好きなバンドのライブを見に行くうちに、ライブハウスに足を運ぶ瞬間や、着いたときの

つくる たのしい うれしい

ぼくは絵が描けないデザイナーだった。 正確に言えば、プロになる前の話だから『絵が描けないデザイナー志望の学生』なのだけど、ホントに下手だった。学校の演習では、さまざまな課題が出る。鉛筆を使ったデッサン。アクリルガッシュを使った平面構成。エアブラシを使った写実スケッチ。マーカーを使ったレンダリング。 上手い人は何で描いても上手い、という訳でもない。マーカーが得意な人もいれば、ガッシュの人もいる。ぼくはどの道具も使っても下手だった。 今はデザインの領域が広がり、絵が上手いこ