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初めてのマニキュアはただ冷たかった

4歳の娘がおりまして。

私は40代の父でして。

別に女の子らしく、とか、この時代の事も考えずに、この娘が好きなことをやってもらおうと過ごしてきました。

ただ、幼稚園での周りの影響なのか、いわゆる「カワイイもの」への関心は、明らかに高まっています。

それは、時に色であったり、形であったり、具体的キャラクターであったり、様々です。

とはいえ、まだまだ中性的…昔の価値観における、男の子っぽい、女の子っぽいというモノには縛られてはいません。


そんな彼女はマニキュアを欲しがった

どこで知ったか、マニキュアが欲しいと言う。

たまたま訪れた子供服店にて、280円くらいの子ども用のマニキュアを見つけた娘。

普段は、そのモノの値段など意識せず「あれほしい」「これたべたい」という彼女だが…マニキュアを目の前に、黙って目をキラキラさせて、手にも取らず見ている。

どうやら、形状から【これはマニキュアだ】とは理解している様子。

『ほしいの?』と聞いても、何も言わない。

むしろ普段オネダリしてくるモノの方がよっぽど高かったりするのに、何も言わない。

ただ、背中からは【欲しくてたまらない】オーラが溢れている。

そのあまりの様子に、こちらから「おひとつどうぞ」と、購入を促した。

彼女か選んだのは、無色だけど、虹色のラメがたっぷりのマニキュアだった。

テンション爆上がり

ほらほら、ホントは欲しかったんだよね。

帰宅して、すぐに「ぬってぬって!」と催促される。

人生で初めて、私はマニキュアを手に取り、そして人に塗った。とても小さい爪だけど、塗るのは思ったよりも簡単だった。

マニキュアと言っても、子ども用だから、糊?の延長みたいなモノで、乾いたらペリペリ剥がせるし、薬品的な香りもない。

うまいこと作ってるなあ、と思っていた。

パパにも塗ってあげる、と言う

とにかく、この喜びを共有したいのだろうか。ママよりも先に、パパに塗ってあげると。

そういや、マニキュアって塗ったことは無いな、なんて思って、手を広げ、テーブルに置く。

なんだか、不思議な状況を楽しみながら、こう思った。

マニキュアは、塗ると冷たい。

こんなことも知らなかった。

まだまだ、面白いことは沢山隠れて、埋もれている。そんな気がする。

翌朝仕事に行く前に、ペリペリと剥がしながら、この記事を書き始めた。

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