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【祖母が最期に伝えてくれたこと】


『あなたの人生観とはなんですか?』

普段なかなか聞かれないこの質問。
私は今日、この質問を投げかけられて
絞りに絞って出た言葉は

『つながり』

でした。


私が思うつながりとは…


自分と 自分の心とのつながり
自分の 心と身体とのつながり
自分と 家族とのつながり
自分と 自然とのつながり
自分と 故郷とのつながり
自分と 社会とのつながり

などなど
あげればきりがないのですが・・・

中でも特に!

【家族】と【自然】

との “つながり“を
大切にしていると気付いた。

それもそのはず、
私のふるさとは福島の山奥の奥の奥・・・
自然豊かすぎるふるさと!!((笑))

4人の祖父母にも
すぐ会いに行ける環境で私は育ったのですから
【家族】と【自然】とは
切っても切れない『縁』なのです!!


その4人の祖父母は、皆兼業農家をしていました。
365日休みなく働く農家の仕事を
「自然を相手にしている仕事」 だと周囲は言いますが

兼業農家の祖父母を見ていると
決してそんなふうには見えなくて
むしろ
「自然と仲良くしているのが農家」 と感じていました。

つまり…
とっても かっこよくて優しくて憧れの存在(職業)だったのです


そんな4人の”かっこいい祖父母”の中でも
かっこよすぎた母方の祖母が
つい先日、亡くなりました。

連絡を受けてから
翌日、宮崎から娘2人とともに
飛行機と新幹線を乗り継ぎ
ようやく対面。

祖母は穏やかできれいな表情で眠っていました
「みか、よく来たね」と言いそうな
ちょっと茶目っ気も含んだ目元を見て・・・

「おばあちゃん、帰ってきたよ。」
「ありがとうおばあちゃん」


と、声をかけました。
勿論、祖母からの返答はないのですが。
その代わりに
3歳になったばかりの次女が

「なんか寝たふりしてるー。なんでかなぁ?」


と、言いながら
祖母の身体のあちこちを触れて
祖母を笑わせようとしているのです。

その光景を見たときに『ぱっ』っと思い浮かんだのは
私が幼いころの光景。
共働きの両親にかまってもらえず、すねていた私に

「なんか怒ったふりしてるー。なんでかなぁ??」

と、祖母は私の顔をつんつんしながら言っていた。
思わず私は『プっ』と吹き出し
寂しい気持ちも 悲しい気持ちも吹き飛んだことを思い出したのです。

そっか。。。
おばあちゃんは、自分のひ孫とつながって
私に最後の最後までいろんなことを教えてくれたんだと気付いたら
感謝の涙しか流れてきませんでした。


9/18の今日は【敬老の日】。
私の4人の祖父母は亡くなってしまったけれど、
私も、私のこどもたちも

イマ、ここに生きていること

は、祖父母が命を引き継いでくれたからこそ。
生まれてきてくれたからこそ。


祖母に向けた最後の手紙が
もしかしたら
イマ、
一人で悲しんでいたり、悩んだりしているママや子どもたちがいたとして・・・
この『祖母への手紙』を読んで
何かが変わるきっかけとなったら嬉しいな

そう思い、私が告別式で読んだ内容を掲載します。


【96対25】

突然だけど
おばあちゃんは
この数字を聞いて
パッと思いつくことはありますか?


【96対25】
これは
96年間おばあちゃんが生きてきた中で
たくさんの命が繋がった人数です。

子ども5人
孫8人
ひ孫11人
玄孫1人と 計25人。

おばあちゃんは96年間の生涯の中で
私たち家族・孫世代に
たくさんのことを教えてくれました。

ある時は
『人様に迷惑かけないように』と
時には厳しく
仕事にむかう姿勢を教えてくれたり

運動会や発表会の時には
『よーぐ頑張ったなー』と
両親よりも誰よりも
1番に拍手をし始め
誰よりも大きな声で応援してくれたり…


とにかく
孫1人1人に対して
愛情をたっぷり注いでくれたのは
おばあちゃんでした


個人的な思い出としては
毎回おばあちゃんちに行くと
『よく来たね~大きくなったねー』と
にこにこ笑顔で迎えてくれて・・・
両手で抱えきれないくらい
畑で育てたお野菜を持たせてくれて・・・

帰りには『またきらっせーきぃつけでね~』
その言葉を聞けることが
ホントに嬉しかったことを思い出します。


そんな
優しくて強いおばあちゃんが
今、形としてはいないことが寂しいけれど
でも、きっと何らかの形で
おばあちゃんが私たち家族に対して
生き方や在り方のサインを
たくさん届けてくれていると思います

そのサインを大切に
おばぁちゃんの孫として誇りを持って
日々を過ごしていこうと思っています。

おばあちゃん
本当にありがとう

最後になりましたが
96年間おばあちゃんに関わって下さった
ご友人、知人の方々
そして
最後まで看護・介護して下さった皆様に
心から感謝申し上げます。

ありがとうございました


孫代表挨拶  春川美香


■写真上:新幹線待ちの娘
■写真下:告別式中、雨が降る中ずっと見守ってくれていたシロサギ

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