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世界中の犬と人の暮らしを撮る旅へ

さて、いきなりこんなタイトルで始まったnoteはいつもとは違った内容でお届けします。

内容はタイトル通りで

世界中の犬と人の暮らしを撮る旅へ出ようと思います。

しかしずっと旅へ出るわけではなく、北海道での仕事もありますのでそちらの合間を縫っての旅になります。

年に数回、2週〜3週間くらい海外へ行って撮影を行うことができればと思います。

僕は20代の頃からドッグトレーナーとしてたくさんの犬たちと出会い、そして犬たちからたくさんのギフトをもらいました。

自分に甘く、だらしなく、どうしようもなかった僕を鍛えてくれたのは犬であり、周りにいた仲間たちでした。

犬たちの心を学んでいく過程で、犬たちは日々たくさんのことを考え、私たちと同じような感情も持っていることが実感としてわかりました。

自分で犬を4頭迎え、彼らと群れになって暮らしていくことで辿り着いた1つの答えがあって

それはシンプルに犬は犬らしく暮らすことが1番だということです。

昨今の日本の犬事情は過度な擬人化や過保護な飼育方法が増え、犬が本来持っている犬らしさというものが失われていっている気がします。

そんな時に僕がいつも好きだったのは、人間と共に自然の中で暮らし、自然の中で生き生きとしている犬たちの姿でした。

ドッグトレーナーを辞めてからカメラを持ち、写真を通じてなら犬の本来の美しさ、魅力を伝えられるのではないか。

そんな思いを持つようになりました。

また北海道へ来てから、知人が犬を飼い始めてその様子を撮影させて頂いたりしていたのですが、人の暮らしの数だけ犬の暮らしがあって、その人と犬との多様性が本当に面白かったのです。


さらに学生の頃に見た犬種図鑑で、本来犬たちにはそれぞれ仕事があって現在ある多様な犬種は全て人間と仕事をするために作られてきたという歴史も学びました。

そこで見た犬たちの仕事をしている写真は、僕が求めていた犬と人との関係性の理想でした。

いつか自分もこんな絆を犬と結んでみたい。

お互いが生きるために、犬と人が共生していた時代を見てみたい。

世界中にはどこにいっても人がいるところには必ず犬がいます。

これほどまで人間文明と共にある動物は他にいません。

そして驚くほどに犬の多様性はそのまま人間の多様性へと繋がっています。

それはその地で生きていくために、人間が犬を理想の形に作出していったからです。

それほど犬と人間の歴史は深く、共に生きていくため、共に種を繁栄させていくためにはお互いが必要不可欠だったのです。

ところが近代の機械化により、犬の仕事は大部分が機械が担うようになりました。

それに伴って犬の仕事は激減し、多くの種が絶滅したと言われています。

今では愛玩動物として飼育している人たちが大半ですが、日本でもまだ田舎などでは「番犬」という言葉が残っているように、動物や不審者を追い払う目的で飼育されている犬たちもいます。

世界を見ても、ニュージーランドの牧羊犬、アフリカの密猟者を見つける探知犬、ニューファンドランド島にいるニューファンドランド、イギリスで狩猟を共にするラブラドールやポインター、エスキモーが使う犬ぞりなど各地で仕事をしている犬たちはわずかですが残っています。

それらを僕は自分の目で見てみたい。

仕事をしている犬たちとその犬たちと一緒に生きる人たちの暮らしを見てみたい。

そうすれば、もしかしたら人間はなぜ犬と暮らすのか?という根源的な問いが見えてくるかもしれない。

自然だけではなく、都市に暮らす犬たちもその土地の風土の影響を多分に受けています。

東南アジアではバイクにそのまま犬が乗っていたり、路上に普通に犬が寝ている。

一方でNYやSFCでは保護犬文化が根付いており、公園内をオフリードで当たり前のように散歩している光景も見ることができます。


2017年SFCにて

自然には自然の、都市には都市の生活に犬たちは適応している。

その多様性の面白さが犬にはあります。

そして今回の旅はモンゴル。

モンゴルにはモンゴリアンバンホールというモンゴル原産の犬がいるのですが、今は数を減らし、国が少しずつ保護を推奨しています。



バンホールは元々遊牧民と共に暮らしていた犬で狼やコヨーテなどから家畜を守る目的で飼育されています。

今回はモンゴリアンバンホールプロジェクトというバンホールを繁殖し、僻地で暮らす遊牧民にバンホールを譲り、昔ながらのバンホールを復活させようと動いているプロジェクトチームの方と一緒に、ストックフォトを撮影する旅に同行させてもらえることになりました。

ロシアとの国境近く、山岳地域に暮らしている遊牧民と共に生活しその中でバンホールを撮影してきます。

今回は帰りに韓国を経由するので、韓国の珍道犬という犬の撮影もする予定です。

珍道犬は日本の柴と非常によく似ていて、主に狩猟に使われてきたとのこと。

今回は現役で珍道犬と狩猟もしているという方を訪ねる予定です。

犬の暮らしの数だけ人の暮らしがある。

犬だけでなく、人との関係性や土地との結びつき、そんな写真が撮れたなら。

そう思っています。

それが犬に救われ、犬と共に人生を過ごしてきた自分なりの彼らへの恩返しになるのではないかと思っています。

旅の様子は随時、Twitter(X)、Instagram等で報告していく予定です。

写真に関しては今後写真集・展示などで発表していきたいと思っています。

ありがたいことにInstagramでは2500人、Twitterでは14000人もの方が僕をフォローしてくださっています。

今後も北海道での自然や犬たちとの日常を撮りながら、時に旅に出て、自分のテーマを追いかけていこうと思います。

たくさん遠回りしてきた人生ですが、迷いながらこれからも進んでいきますのでどうか、こんな自分を応援し見守っていただけたら嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうござました。

では、行ってきます。



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