小路のベンチ。

例年より肌寒く長かった梅雨が7月末にようやく明けた。
8月に入るなり、今までの分をとりもどすかのような蒸し暑い日が続く。
セミたちも、いつも以上にけたたましく騒いでいる。

道路脇の歩道にちょっとしたベンチが置かれている。
石で出来ていて、ころっとした感じが可愛らしく、ずいぶん前から気になっていた。
何でこんなところに設置されているのだろう?と不思議なのだが、
いつ見ても、スマホをいじっているお兄さんや若いカップル、散歩途中と思われるおじいちゃんなど、
誰かしらが座っているので、案外需要はあるようだ。

ところが、今日は誰も座っていない。
これは写真を撮るチャンス!とベンチに近づいた。

ほどなく、誰も座っていない理由が分かった。

カメラを構える数秒でさえ、暑い。
そして、日影を作っている木々ではたくさんのセミが大騒ぎしている。
暑いうえにウルサイ。
修行僧のように、無の境地に立てる人でないとここに長時間いることは難しいだろう。
それくらい蒸し暑く、騒がしい。

いろんな角度からベンチの写真を撮ろうと近づいたが
2~3枚撮ったところで、早々に退散した。
修行僧並みの精神力はこれっぽっちも持ち合わせていないのだから、仕方がない。

もう少し爽やかな季節になってから写真を撮ろう。
でもその頃にはまた先客たちがくつろいでいて、写真撮るのはむりだろうな。